消えた十手 (双葉文庫 か 29-1 若さま同心徳川竜之助)

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  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575663006

感想・レビュー・書評

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  • 徳川の御三卿のうちの、田安徳川家の十一男、竜之介が何を思ったか、「同心になりたい」といって、周りの者が止めるのも聞かずに同心になってしまう。

    まぁ、普通に考えたら十一番目の男子であれば、よほどのことがなければ「将軍職」が回ってくることなど考えられないし、ましてや家督を継ぐこともないだろう。

    息苦しい自分の家を飛び出し、同心になった竜之介は、江戸の街で生き生き暮らす。

    あてがわれた名前と、そして飯炊き女の役目をおったやよいと、いくつかの秘密を背負って、竜之介は今日も江戸の街を歩く。

    やよいとの関係がどうなるのかも気になるし、背負わざるを得なかったのかも知れないその秘密がどのように今後絡んでくるのかがもっと気になる。
    じっくり続きを読みたい本。

  • 徳川幕府も終末を迎えようとする時期、徳川家田安家の十一男に生まれ、一万三千坪という広大な敷地にありながらも、嫡男ではなく部屋住みの身分である竜之助は、早くこの家を出たかった、何のしがらみもない自由な世界に身を置きたかった。

    素直に育ち性格はよく、剣の道にも邁進し、そんな竜之助を用人支倉辰右衛門は暖かく一番の理解者として、いつも可愛がって見守っている。

    旅支度をして武者修行にとすると、外に出られるよりは江戸の近所でいた方がいいと考えた支倉は
    親戚の筋の南町奉行小栗忠順に頼み込み同心の身分に。
    とはいえ、元々が由緒ある身分の出。
    言葉遣いや市井の暮らしぶりや習慣に疎い。

    やることなすこと、頓珍漢。
    面白いシリーズの第一弾!!!!

  • 気ままな同心

  • 若様がカッコよくて、続きが余計に楽しみです。

  • 若さま同心1

  • 御三卿・田安徳川家の11男、竜之介が定町回り同心見習いになり、若様育ちの鷹揚さと雰囲気イケメンで町人からも目をかけられながら、少し哀しい事件をその炯眼で解決して行く。

    コメディ入ってるけど、ちょっとシリアスな場面もあり、イケメンで頭脳明晰でセレブって少女マンガか!って話だけど、王道好きな私にはこのテンプレもご馳走でしたw

    佐伯泰英さんの小説も大体読み尽くしたので、前から気になっていた風野真智雄さんに手を出して当たり!

    やっぱりストレス発散に時代小説は最高〜!

  • 徳川一門では次期将軍と期待される若様、竜之介の物語。
    しかし彼は将軍として人々を守るより、町奉行所の一同心として人々の役に立ちたいと願い、身分を隠して同心となる。
    んなアホな!、な設定で、暴れん坊将軍モノなのだが(笑)、純粋な彼を含め、魅力的な登場人物がたくさんで面白い。
    シリーズ最初は捕物だけど、どんどん竜之介の宿命に物語は進む。
    最後は私も納得のハッピーエンド♪

  • また性懲りもなくこんなものを読んでいる。達者だねーこの著者は、ほんと。大江戸定年組がどうも終わりらしいので新しいシリーズに手を広げてみた。若さま同心とはまた安っぽい時代劇のような設定だ。御三卿田安家の御曹子が殿様暮らしに飽きて同心に身をやつし、意外にも鋭い勘と剣の腕で事件をバッタバッタと解決してゆく。説明するのが情けなくなるくらいのお手軽さだ。
    だけど、うまい。ツボを心得ているというか、サラサラと水が流れるごとく書きあげたという感じ。この人は苦吟などとは無縁の作家人生を送っているのではという気になる。まあ苦吟してもそれを見せないように書くというのが腕なのかもしれないが。
    でも、軽いよね。軽すぎ。読み散らかしてポイ。エンターテインメントなんだからそれでいいのか。週刊誌みたいに汽車に乗る前に買って読んで降りたら捨ててしまう。次の日にはタイトルも筋立ても忘れている。何かつい最近同じようなことを書いたばかりのような。
    まあそういうものだと割り切れば存在価値はあるんだろうな。すなわちきっちりして重厚なものよりも軽薄短小な方の需要が多く、それに作家があわせているだけなのかも。しばらく前からフォローをやめてしまった大ベストセラー?の居眠り磐音シリーズだってまさにそれだ。筋書きはあほらしいものだけど、手軽だしつい読んでしまう。
    それにしても設定はそれぞれ違うとはいえ中身は類型的すぎる。さすがに飽きる。なんかもうちょっと個性的でおもしろいシリーズはないものか。

  • 若様同心の始まりです!
    結構面白かった若様同心ですが・・・後半だけしか読んでないので、今から1~6くらいまでを探して読みます

  • 暴れん坊将軍に似たライトタッチの幕末ものだよ。
    御三卿:田安家の11男坊が同心にあこがれて、身分を隠して下級公務員してまっす…っていうお話。
    ちょっとした謎もあって、けっこう面白かったよ。
    最後まで謎がそのままなので「シリーズか?」
    …と思ったら、案の定けっこう長いシリーズものみたい(笑)

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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