散華ノ刻-居眠り磐音江戸双紙(41) (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575665956

作品紹介・あらすじ

春風が江戸に桜の季節を告げる頃、坂崎家では豊後関前から父正睦、母照埜を小梅村に迎えて親子三代、賑やかな日々を送っていた。関前藩の物産事業に絡む内紛の始末がつかぬまま、富士見坂の江戸藩邸を訪れた磐音は、藩主福坂実高の正室お代の方の変わり果てた姿を目の当たりにして…。春風駘蕩の如き磐音が許せぬ悪を討つ、超人気書き下ろし長編時代小説第四十一弾。

感想・レビュー・書評

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  • 豊後関前藩の内紛ふたたび。
    父 正睦の、「やるときはやる!」感じが好きです。

    お代の方さまの豹変振りが心配だったけれど、黒幕からの呪縛が解け、昔の御代に戻ってくれてよかった。
    お代の方さまへの実高さまのお手紙の文言は現代のわたしたちからすれば苛烈だけれど、あの時代で武家社会で、相応の地位を持っていたゆえの処断なんだろうな。
    それをまた、国家老は落としどころをきちんと見つけて対処するあたり本当に能吏だよなぁ、とつくづく感じ入る次第です。

    正睦さん、わたしのなかでの株がさらに跳ね上がりましたー。(磐音はどこ行った)

  • 前作より、旧藩の豊後関前藩の抜け荷騒動に巻き込まれた磐音。
    利を貪り藩を危うくする悪を絶つために翻弄する。

    それにしても、居眠り磐音のシリーズは、「爺」と自分たちを呼ぶような弥助や小田平助などがかっこよく描かれていて、渋い。

    なんとも悲しい雌鶏の話。

  • 磐音の両親が、おこんや孫たちとのんびり過ごすという反面で、関前藩の騒動にどうやらあの方達が絡んでいる模様。
    磐音が経験したあの悲劇と同じになるような事は避けたい。という思いが届いて欲しい。

  • 昼行灯と言われながらも、本領発揮する磐根の父・正睦。切り札を最後まで隠しながら、結局切り抜けてしまった。3部作の2作目だが、ここまで解決しながら、3作目の展開はどうなるのだろう、と期待を持たせる。
    一方、作者の年齢とともに、闘いの場面が減ってゆくのは寂しい・・

  • 関前藩の抜け荷と阿片問題の背後には、田沼が10年に渡る工作を磐音を始末する手段に使ったという驚きの背景があった。
    それにしても正睦氏の昼行灯の仮面を被った食わせ物ぶりは、居眠り剣法と恐れられる息子に勝るとも劣らない強かさでした。この父にしてこの子ありです。
    本筋とは別に、おこんさんが江戸に戻って本来のちゃきちゃきした姿を取り戻した様子も良いです。やっぱりおこんさんはこうでなくっちゃ。

  • 豊後関前藩の江戸家老による阿片の抜け荷騒動が前巻から続きます。
    江戸家老に乗せられて色々と変わってしまったお代の方の姿が何とも痛ましく悲しかったです。
    しかし磐音が田沼父子と敵対する前から関前藩に自分の息のかかった男を送り込んでいた田沼意次の思惑が分かりません。
    6万石の小藩の何が田沼に魅力的に映るのでしょうか。

  • 2020.05.09読了

  • 奥方様の気持ちは分からなくもない。
    最悪な展開にならなくてよかったよ。

    2020.3.20
    38

  • 最終巻で

  • 2019/4/27

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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