甲州隠密旅-大富豪同心(12) (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
3.58
  • (4)
  • (11)
  • (15)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 96
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575666120

作品紹介・あらすじ

八巻卯之吉の尽力で旗本坂上家の当主となった権七郎だったが、祖母の英照院の不行跡の責任を取る形で甲府勤番を命じられる。権七郎の命を狙う英照院と大悪党の天満屋。それを阻止しようと、隠密廻り同心の役を受け甲州路を行く卯之吉たちを待っていたのは、天満屋が仕掛けた罠だった。シリーズ第十二弾。書き下ろし長編時代小説。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 現在(2021年6月)に放送中のNHK BSプレミアムの連ドラは23巻から先の話なので、そこまでまだ10巻以上ある。この巻にも甲州が絡むが、実際には内藤新宿辺りで甲府には行かず。でも、新たな場所での活躍はなかなか新鮮で良かった

  • また勘違いな手下?が増えました(笑)

  • また卯之吉を慕う子分が増えた。
    もはやコントみたい。
    みんなが勘違いしていくのが楽しい。

  • 粋人って、どこまでも遊興を楽しむ人ってこと?

  • 大富豪同心シリーズ、12作目。

    前作において、旗本坂上家の当主となった権七郎だが、天満屋と祖母の英照院の謀略により、甲府勤番を命じられる。

    今回は隠密廻り同心の役を受けた卯之吉が、江戸を離れ、甲州路へと出向く。美鈴さんや弥五&由利ノ丞コンビ、荒海一家など、レギュラーメンバーがそれぞれ大活躍していて嬉しい。更に、敵味方関係なく勘違いの嵐に巻き込まれるのもお約束展開で、楽しかった。ここ何冊かの中では一番バランスが取れてて面白かったかな。江戸から離れて、いつもと舞台が異なったのも新鮮。まだまだこのシリーズ、楽しめそうデス。

  • 前巻で卯之吉が助けた旗本つながりで話が始まる。
    今回は隠密廻り同心となって、甲州路を旅する卯之吉一行。命を狙われているというのに相変わらず夜遊びにのみ執念を燃やす彼とサポートする仲間たち。
    展開はマンネリだが安心して読める時代小説。卯之吉を孤立させようとする敵の計略はよかった。ときどき挟まる江戸時代マメ知識も面白い。

  • 大富豪同心シリーズ12作目。前作で助けた権七郎の再びのピンチを救うべく、
    卯之吉が江戸を出て甲州街道を行く話でした。


    それにしても。
    同心は江戸の外へ出られない決まりとは知りませんでした。
    勉強になります。
    ただし町人に成りすます隠密廻り同心だけは例外だとか。
    という訳で、急遽卯之吉が隠密廻り同心に任命されます。
    助けられる側の権七郎も助ける側の卯之吉も、
    町人として育てられているのでちっとも危機感がありませんが、
    大身旗本の坂上家の一大事なのです。
    卯之吉の上司、沢田様には同情します。
    こんな部下いたらストレス溜まりまくり。
    絶対嫌だろうな。
    そして卯之吉はやっぱり卯之吉なので、
    流されるまま甲州街道を行くうちに誤解が誤解を生んで大所帯に。
    ちっとも隠密じゃないし。
    それもなんて暑苦しい集団・・・。
    卯之吉は何にも執着しない極楽トンボと認識していましたが、
    今回、遊蕩にかけてはものすごい頑固な一面が見られます。


    そして、一番の衝撃。
    どんだけ強いの?美鈴様・・・。

  • 卯之吉の尽力で旗本家の当主となった権七郎だが、天満屋の画策で甲府勤番を命じられる。それを阻止しようと隠密廻りを拝命した卯之吉たちは鍵を握る金貸しを追い甲州路を行くが天満屋が仕掛けた罠が待っていた。前巻の後日談的な流れです。久々に水谷と由利之丞の活躍が楽しい。取り巻きたちと旅に出る珍道中風な展開で各キャラに持ち味と見せ場有り、お得意の勘違いの連鎖有りと盛りだくさんの内容です。蘊蓄も適度に挿入され話に上手く生かされているのは流石の手腕。最近はちょっとマンネリ気味もあったのでこういう新志向も良い。

  • 8月6日~13日(朝)

    八巻卯之吉の尽力で七千二百石の旗本坂上家の当主となった権七郎だったが、祖母の英照院の不行跡の責任を取る形で甲府勤番を命じられる。
    その命を狙う、英照院一派と大悪党の天満屋。それを阻止しょうと隠密廻り同心の役を受け甲州路を行く卯之吉や水谷弥五郎たち。
    だが、それは卯之吉を江戸から引き離し、命を奪おうとする天満屋たちが仕掛けた罠だった。

  • 裏で”八巻”を狙い続けている天満屋に、前作の因縁から英照院が加わって、坂上家との兼ね合いで舞台は江戸から甲州街道へ。
    相変わらずの卯之吉に、銀八が心の中で入れるツッコミが笑える。
    苦労してるなぁ…銀八。

    そして、三右衛門に負けず劣らずの勘違いですっかり卯之吉に心酔してしまった三右衛門の兄弟分、鬼兵衛。
    真実を知らずに、あまりに純粋に?漢として惚れ込んでるこのオジサン二人が気の毒になってくる(笑)。
    正体や本質を知っていながら、惚れてる美鈴は大したもんだ。
    いつか報われると良いな。

    そんな今作は、安定した卯之吉ぶりと周囲(敵味方両方)の誤解ぶりが楽しいけれど、黒幕は大して動かずなのでアッサリ終わってしまった感が強い気がする。
    坂上家の英照院VS権七郎もあくまで”原因”で、メインは暑苦しい浪人VS偽八巻~呑気な卯之吉と強面オヤジ達の珍道中~…みたいな。
    もう少し、悪役側の粘りが欲しいと思った。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

一九六八年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託職員を経た後、CM製作会社勤務。イラストレーターとして広告に挿絵などを描いていたが、一九九五年、フリーライターに転じ、実録物など、数多くの媒体で活躍。二〇〇八年「天下御免の信十郎」シリーズで、時代小説作家として文壇デビュー。人気を博す。

「2021年 『騎虎の将 太田道灌下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

幡大介の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×