螢草 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
4.16
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本棚登録 : 352
レビュー : 39
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575667479

作品紹介・あらすじ

切腹した父の無念を晴らすという悲願を胸に、武家の出を隠し女中となった菜々。意外にも奉公先の風早家は温かい家で、当主の市之進や奥方の佐知から菜々は優しく教えられ導かれていく。だが、風早家に危機が迫る。前藩主に繋がる勘定方の不正を糺そうとする市之進に罠が仕掛けられたのだ。そして、その首謀者は、かつて母の口から聞いた父の仇、轟平九郎であった。亡き父のため、風早家のため、菜々は孤軍奮闘し、ついに一世一代の勝負に挑む。日本晴れの読み心地を約束する、極上の時代エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • フォロワーさんお薦めの一冊。
    とても気持ちが清々しくなるお話でした。
    ありがとうございます。

    この小説は、時代小説のかたちをした、菜々という16歳の女の子が起こした奇跡の物語だと思いました。

    鏑木藩の上士風早一之進25歳、妻の佐知23歳、4歳の長男正助、3歳の長女とよの居る家に女中奉公に住み込みで菜々がやってくるところから始まります。
    菜々は幼い時に父を亡くし、今は母を亡くしたばかりです。
    父は元武家で、轟平九郎の画策により、切腹をしています。
    一之進の妻、佐知は露草(俳諧では蛍草)に見とれている菜々に「きれいな花に目が留まるのは心が豊かな証。蛍はひと夏だけ輝いて生を終えます。だからこそけなげで美しいのでしょうが。ひとも同じかもしれませんね」ということばと万葉集の月草の歌を教えて病で亡くなってしまいます。
    佐知を慕っていた菜々は、その後も、一之進が江戸で闇討ちの疑いがかけられ投獄されてしまい、正助ととよを引き取り、一人で働きながら、面倒をみていきます。
    一之進には、佐知から遺言で「菜々を後添えにと言われていた」ということを打ち明けられていましたが、菜々は、いったんは断っていました。
    菜々の周りには、団子の好きな剣術使いの壇浦五兵衛、菜々を慕う従兄の宗太郎、質屋のお舟、儒教学者の椎上節斎、最初は敵だった湧田権蔵などがいて、何かと助けてもらいます。
    菜々は、お舟に借りた家に住み大八車を借りて、野菜と草履を売りに行きます。
    そしてついに菜々は、轟平九郎と御前試合で真剣にて立ち合うことになります。菜々は五兵衛に剣術の稽古をつけてもらっていたのです。
    果たして菜々は…。
    菜々の周りには、いつも暖かな、いい空気が漂っていました。菜々は強い精神力と機転を働かせていつも、きびきびと働き、人に幸せを運んでくる女の子だったと思いました。

    • やまさん
      まことさん

      コメントありがとうございます。
      下記の文は、「あおなり道場始末」の感想文に読後として書いたものです。
      螢草を読まれたの...
      まことさん

      コメントありがとうございます。
      下記の文は、「あおなり道場始末」の感想文に読後として書いたものです。
      螢草を読まれたのであれば、他の3冊も読んでみては如何ですか。
      双葉社の4作品は、肩ぐるしい時代小説では有りません。
      しかし、1番、感動し、涙が出るのは「螢草」ですが、他の3作品もいい作品です。
      【読後】
      葉室作品というと人間を真摯に見つめた、重圧な味わいが魅力となっていますが。双葉社の4作品は、エンターテイメントに大きく舵を切った作品であります。
      第1作〈川あかり〉 なぜか刺客に選ばれてしまった、藩随一の臆病者の成長が描かれている。
      第2作〈螢草〉 窮地に陥った主家のために尽くす娘が、藩内抗争に係わって行く。
      第3作〈峠しぐれ〉 隣国との境にある峠の茶屋の夫婦の愛情が、さまざまな事件を通して活写されている。
      第4作〈あおなり道場始末〉 物語の全編をとおして青鳴3兄妹弟の明朗なやり取りが気持ちいい。 この物語で作者が言いたいのは、家族の絆だと思う。3兄妹弟の衝撃的な事実が暴かれても、彼らの絆は変わらない。というより、より一層、家族の絆が強まる。

      やま
      2020/02/12
    • まことさん
      やまさん♪

      お返事ありがとうございます。
      図書館に『川あかり』を予約しました。
      今、貸し出し中なので、そんなにすぐには手元にきませ...
      やまさん♪

      お返事ありがとうございます。
      図書館に『川あかり』を予約しました。
      今、貸し出し中なので、そんなにすぐには手元にきませんが、もし、読めそうだったら読んでみます。
      時代小説は、難しい言葉遣いなどがちょっと苦手なのですが、もし私にも読めそうだった読みたいです(*^^*)
      お薦めありがとうございます!
      2020/02/12
  • 螢草
    2015.11発行。字の大きさは、中。

    鏑木藩勘定方・安坂長七郎は、轟平九郎の罠にはまり切腹させられた。
    その娘・菜々は、ご城下の勘定方・風早市之進のもとへ女中として奉公に出る。
    市之進の妻・佐知は、菜々を妹のように慈しみ育てる。
    そんな佐知が病にて亡くなる(涙)。
    佐知は、幼子2人を菜々に託し、夫に、わたし亡きあとは、菜々を妻にと言い残して亡くなる。
    市之進は、藩主交代をきに藩政改革をおこなをとするが、これに反対する平九郎の罠にはまる。
    菜々は、市之進を助けるため父が残した平九郎の不正を行った証となる文書をもって御前試合で平九郎と対決する…。

    最後は、涙なくては話せぬ…

    【レビュー番外】
    「蛍草」は、葉室麟さんの本を読むときの入門書としてはとても良い本です。
    わたしは、しばらくしたらもう一度読んでみようと思っています。

    • まことさん
      やまさん♪こんにちは!

      ご紹介ありがとうございました!
      時代小説は言葉遣いが難しかったりするので、苦手なのですが、この作品はとても読...
      やまさん♪こんにちは!

      ご紹介ありがとうございました!
      時代小説は言葉遣いが難しかったりするので、苦手なのですが、この作品はとても読みやすくストーリーも心が温まりよかったです。
      最後ははらはらしましたが、ラストは本当によかった!!!
      本当に、奇跡の物語だと思いました(*^^*)
      菜々の人柄がよかったのでしょうね!
      2020/02/12
  • 「日本晴れの読み心地!」直木賞作家が描く、「爽快&軽快」時代エンターテイメント!
    と本の帯に書かれていたように、一生懸命で逞しい主人公で、周りの人も良い人たちで、楽しめました。

  • 爽やかな読後感に浸れる一冊。

    主人公の菜々も真っ直ぐで良い子ですし、何といっても風早家の夫妻が、それはもう心映えが美しく、二人のお子様方がマジ天使で、本当に素敵な家族なのです。
    こんなに素晴らしい風早家に悲運が襲い、何とかしようと孤軍奮闘する菜々の姿が、健気すぎます。
    そんな菜々を応援する周りの人々も、味わいがあって魅力的です(空耳アワーな呼び名も、逆にほっこりww)。
    解説の方が、双葉社の葉室作品はエンターテイメント色が強い。と耳寄りな情報を仰っていたので、是非チェックしようと思いました。

  • 久々のヒット作!
    江戸舞台の物語は独特の口調や雰囲気があんまり得意ではないが、気にならないくらい面白い!
    敵討ち物です。ハラハラドキドキさせられました!!

  • 菜々ちゃんカッコいい〜
    逞しくもあるけど、可愛くもあり、近所の舟、節斎、駱駝の親分、五兵衛同様見守っちゃうよね。
    これ、奥方になって続きないのかな?

  • 風早家の女中になった菜々は、武家の娘であることを隠している。優しい当主の市之進、姉のように優しく導いてくれる妻の佐知、可愛く利発な子供たち正助ととよ。風早家の人々との暮らしは楽しかったが、藩の不正を正そうとする市之進に危機が迫る!
    その首謀者は父の仇、轟平九郎だった。
    佐知亡き後の風早家を救うため、子供たちを守るため、そして父の仇を打つため、菜々は色々な人に助けられながら奮闘する。

    健気な少女が最後に仇討ちに挑む

    天晴れなラストには拍手

  • テレビドラマにもなった作品ですが、
    とても読後の爽やかな作品でした。
    他の作品も読んで見たいです

  • NHKのドラマの元本、土曜日の夕方で見落としが多い
    基本的な内容はやはり大差がない感じ
    不幸な悪人の最後はやはり!
    艱難辛苦の先の敵討ちなのだが一冊での完結、ひつこく無くて安心、登場人物も良いので何か勿体無い

  • とても読みやすくて爽快。

    私的には話に没頭して感情移入して
    読みたい性分なので途中、
    ちょっと物足りない感じでしたが
    ラストでは菜々の気持ちに入れて
    良かったです。

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著者プロフィール

葉室 麟(はむろ りん)
1951年1月25日 – 2017年12月23日
福岡県北九州市小倉生まれ。西南学院大学文学部外国語学科フランス語専攻卒業。地方紙記者、ラジオニュースデスク等を経て小説家に。2005年に短編「乾山晩愁」で第29回歴史文学賞受賞(のち単行本化)、2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞受賞、2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞受賞、2016年『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で第20回司馬遼太郎賞受賞。
上記以外の代表作に、2018年9月に岡田准一主演で映画化される『散り椿』、第22回山本周五郎賞候補及び第141回直木賞候補だった『秋月記』がある。

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