三河雑兵心得(15)関ケ原仁義(上) (双葉文庫)

  • 双葉社 (2024年12月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784575672206

作品紹介・あらすじ

茂兵衛の一人娘が祝言を挙げたのも束の間、太閤・秀吉薨去により世は大いに動揺する。続く前田利家逝去、豊臣家武断派による石田三成襲撃を経て、いよいよ家康は天下への野心を隠さなくなった。悪巧みは冴え渡り、こき使われる茂兵衛は東奔西走する。戦国足軽出世物語、天下を窺う最新15巻!

感想・レビュー・書評

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  • 茂兵衛も50代。家康のお側で重用されているのに未だに3千石。一人娘が婿を取ったのに仕事に追われて結婚式に出られず。
    相変わらず難しいことを質問されても答えられずに呆れられている。今回は関ヶ原の前哨戦。家康に命じられて福島正則の懐柔のために、酒飲みに行く毎日。家康のボディーガードとしてどこまでも付いて行くが、今回は最大のピンチ。茂兵衛の犠牲が加増に繋がるか?
    どんどん茂兵衛が道化のような役になってくるのが心配。大名になるのはちょっと違うが、もっと大きな役を貰っても良いのではと思ってしまう。

  • 文字通り、戦国足軽出世物語なのだが、今回、新たに発見した。この作品に魅了された理由が分かった!
    戦国時代を茂兵衛と一緒に旅している気持ちになれるところだ!
    様々な大名の日常の中に入り込んで、共に戦国時代を生きている感覚に、もしかしたら魅了されているのかも

  • 茂兵衛、家康を守って重傷を負う。

    時は、慶長四年(1599)。

    植田茂兵衛は、徳川家康を守って大阪城を見学している時、家康が月見櫓で屈強の武士四人に襲われた。茂兵衛は、家康を守って戦い重傷を負う。家康は無傷であった。この褒賞として二千石加増を受け、十二ヶ村五千石の領主となる。

    家康は、豊臣秀吉が死に、五大老筆頭の前田利家が病没した今、家康に対抗できる人物はいない。天下人への野望が膨らむ。何も物事が起こらなければ、秀吉の遺児秀頼7才が、成長して天下人となる。いま家康が、望んでいることは石田三成が動くことである。

    【読後】
    数十年にわたって耐え忍んできた古狸の家康が、天下人として世に出るために、大阪にいる秀頼を守るという題目をたてて、秀頼を守る秀吉子飼いの加藤清正、福島正則らを味方につけようと動きだす。
    物語が平坦なことと、あまりにも悪辣な家康にいい感じがしないためか、読むのに時間がかかりました。
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    《三河雑兵心得シリーズ一覧》
    カテゴリは、「時代小説」
    タグは、「㋑井原忠政」「㋯三河雑兵心得」「2025」
    16.関ケ原仁義(中)
    15.関ケ原仁義(上)2025.10.30読了
    14.豊臣仁義    2025.06.06読了
    13.奥州仁義    2024.03.08読了
    12.小田原仁義   2024.03.06読了
    11.百人組頭仁義  2024.02.20読了
    10.馬廻役仁義   2022.12.22読了
    09.上田合戦仁義  2022.10.02読了
    08.小牧長久手仁義 2022.06.01読了
    07.伊賀越仁義   2022.04.09読了
    06.鉄砲大将仁義  2022.03.16読了
    05.砦番仁義    2022.03.02読了
    04.弓組寄騎仁義  2022.03.01読了
    03.足軽小頭仁義  2022.02.27読了
    02.旗指足軽仁義  2022.02.17読了
    01.足軽仁義    2022.02.16読了
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    「図書館」
    関ケ原仁義(上) ー 三河雑兵心得シリーズ15冊目《文庫本》
    2024.12発行。字の大きさは…中。2024.10.26~30読了。★★★☆☆
    図書館から借りてくる2025.10.25

  • 感想
    時代が太平になると武断派は求められなくなり、文治派が求められる。時代の流れは難しい。


    あらすじ
    秀吉が亡くなり、朝鮮から撤退する。家康はすぐに秀吉恩顧の武断派武将と縁組を進める。茂兵衛は、福島正則との縁組を担当する。

    前田利家が亡くなり、武断派と文治派の対立が激化する。武断派が三成の屋敷に押し寄せることがあり、茂兵衛は仲裁を命ぜられる。家康は、豊臣家の火種を残すため、三成を救い、隠居させる。

    その後、家康は従順に職務を遂行するが増田を籠絡し、大阪城に入った折に刺客に襲われる。茂兵衛は主君を救うべく大怪我を負う。家康はこれにより浅野を処断し、前田家も屈服させる。

  • 相変わらずパワハラ受けてる中間管理職、茂兵衛。受けている本人は大変なんだろうけど、意地悪く楽しめる。性格悪いんかなあ。
    でも家康に殺意をおぼえた当たりは、やっちまえーと思ってしまった。オリジナルのキャラだからいつか逆上する場面もでてくるのかしら。
    この巻は陰謀渦巻く腹の探りあいが中心となっていたので、戦中の爽快さがないなあと思っていたらまさかの月見櫓での出来事。
    最後で急展開に盛り上がる。歳をとってもやっぱり茂兵衛には生き死にの場面がよく似合うな。

  • 秀吉亡き後の権力争いを着実にのし上がる家康の護衛役として、身体をはって死にかけた茂兵衛も何とか生き延び、加増2千石、5戦千石の領主に。初孫も誕生。

  • もへーーえ会いたかった(^^)読み始める前にまず次巻があるかどうか確認してしまった。とにかく完結してほしくない(ToT)
    2、3ページごとにクスっと笑えるこのシリーズホント好き。出っ歯の娘婿ちゃんもナイスガイです。

  • ここんとこ惰性で読んでたこのシリーズ
    今回は珍しく面白かった
    この作者のお城についてのうんちくとか 好きなんだよ
    家康が主人公にだけこっそりと本音を打ち明けるとか 絶対に有り得ないんだけどそこが面白い
    いよいよクライマックスのこのシリーズ 次巻が楽しみだ

  • 茂兵衛にだから出来ることがたくさん。茂兵衛だから任せられることがたくさん。相変わらず無自覚な有能者。
    個人的には久しぶりに出番のあった本多平八郎が良かった。時代が移り変わる中で自分の役割に不安や虚しさや焦りやら。下巻でいよいよ関ヶ原ってことかな。それぞれがどうなるのか楽しみ。

  • もへえ もへえ! 幼い頃から父である植田茂兵衛を呼んでいた、娘の綾乃が婿をとった。
    三河雑兵物語も、15巻を数える。

    秀吉亡き後、五大老が秀頼を支える形で政は引き継がれてきたが、家康は狡猾にあたりを伺いながらも、天下統一を視野に入れて動いている。
    足軽から成り上がり、今や鉄砲百人組組頭たる茂兵衛は、家康の信の篤い話し相手兼護衛として、殿に付き従う。
    豊臣方と家康間の緊張は高まり、大阪城に就いた家康に魔の手が迫る。その争いの中、敵の刃に刺し貫かれた茂兵衛。
    うーむ、早く次の巻を読みたい。読まねば落ち着かない。

  • 秀吉、前田利家もなくなり、時代が動いていく。
    茂兵衛ももう53歳。孫までできる。
    家康、大手。

  • 安定の面白さ

  • ほんと‼️面白い❗️ノンフィクションとフィクションがないまぜになって大いに楽しい。多分会話のところは、フィクションだと思うけど、キャラは、納得する。新作が楽しみ。

  • 元旦に読み終わりました。いいのかどうかわかりませんが、サラッと読めました。
    茂兵衛は、歳取り、偉くなっています。
    それより、家康が、より積極的に秀吉亡き後を、とろうとしています。実力者であり、世間的にはいいひとという点が、重要です。三成を蟄居させて、火種を残すところは狡猾です。
    今後の茂兵衛も楽しみです。

  • いよいよ関ヶ原へと。面白かった。

  • 良い。
    すっかり管理職になったかと思いきや大阪城内で家康暗殺を単独で防ぐ最大の危機に遭遇。生々しい描写で作者の力量が発揮れている。

  •  秀吉の死去後の家康と茂兵衛を描く。家康が強権的になっていく時期どが、茂兵衛目線ではあまり変わらないのが良い。現代人からすると家康は狡猾な狸のイメージが強いが、当時の世間からすると律義な好人物だったというのが興味深い。武から文の時代への変化に伴う武士の苦悩や将来への不安が赤裸々に語られるのも面白い。小説としても、緊張の時代のほのぼのさの中で、利家の奇襲や茂兵衛の負傷事件というハラハラの場面が狭まれるのもこのシリーズの魅力である。

  • 最初の巻なので、経緯や説明があるがコンパクトにまとめてあり、本題に入るのがはやい。
    局地戦ではあるが、上手く書かれてる。
    最後もいい。

  • もう茂兵衛も五十路、史実をなぞって月日が経ち、運命の関ヶ原へ向かうまでのピリピリした情勢化が綴られている。

    ラスト付近でようやく茂兵衛活躍、そして瀕死。
    やっぱり豪快本多平八郎様。いいキャラだなぁ!

  • 茂兵衛って基本的に良い男なんやねぇ
    ちょっと人が良過ぎるかなぁ(^_^;)

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著者プロフィール

神奈川県出身。2000年に「連弾」が第25回城戸賞に入選し、経塚丸雄名義で脚本家デビュー。16 年「旗本金融道」シリーズ(経塚丸雄名義)で時代小説家デビュー。17 年『旗本金融道(一) 銭が情けの新次郎』で第6回歴史時代作家クラブ新人賞受賞。21年「三河雑兵心得」シリーズで「この時代小説がすごい! 2022年版」文庫書下ろしランキング1位。

「2023年 『どうした、家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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