『坊っちゃん』の時代 (第3部) (双葉文庫)

  • 双葉社
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レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575712315

感想・レビュー・書評

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  • 石川啄木のいた「時代」の空気がヒリヒリ伝わる。漫画力の素晴らしさ。

    また、石川啄木とは、こんなにも身勝手な、ある意味非常に人間的な人だったとは、印象がかなり変わった。

    物語の主人公としてはツカミOK。芸術家とはここまで自分がないといけないのではとも思う。

    そういえば、内田百閒もさんざん借金して人に迷惑かけていた。

    金田一京助の母性的な対応もすごい。
    このようなはみでた人物には、かならず平衡をとってくれるよくできた人がそばにいるものですね。
    それだけ魅力があったのだろう。

  • 「AKIRA」の鉄男に負けず劣らずのデコスケ啄木。

  • 主は石川啄木で、その裏に大逆事件の胎動を描くストーリー。それを支える絵が素晴らしい。しかし、啄木の金銭に自堕落な姿を見ると読んでいてやりきれず、なかなか読み進められなかった。本書では直接の啄木の死を描いていないが、彼の余命が僅かであることを知る者としては、その自堕落な借金生活が悲しく映る。あとがきを読み、啄木の詠む歌が自然主義作家を埋没させるほどのものとなる理由が判るような気がしてきた。

  • 啄木のイメージが変わった。
    歌集を読みたくなった。

  • 石川啄木に抱いていた単に悲劇的なイメージを覆された。実際の人物像もあんな風だったのなら生活の困窮は当然の成り行きで、人間性や行動を鑑みても同情は湧いてこなくなった。同情を注げる対象としては彼の運命ではなく性質だ。でもそれも人としてのあり方の一つか。同時に金田一京助の俄かには信じがたいほどの聖人ぶりも対照的で印象に残った。

  • 借金とその算段は、啄木の人生の主要な一部であった。生活の破綻と、消費へのたらがい難い衝動。小説は完成せず、短歌ばかりが口をついてでる。

  • -貧乏はぼくの病気です この国の病気でもあります-

    書けもしない小説を書こうとし、さぼってばかり。女を買い、酒をあおるために借金をしては人の好意に胡坐をかいて逃げる。石川啄木って、なんてダメな男でしょ。漱石や鴎外とは違う、明治の「生活者」啄木、明治と心中するかのように若くして逝った啄木。病気だと深刻ぶりながら、ふと浅草でみた活動写真を想い出して心飛ばし「青草の土手にねころび 飛行機の 遠きひびきを大空から聞く」なんてさらりと口をついて出る天才歌人ぶり・・・やっぱりどうしても憎み切れない。啄木と一緒に明治の蒼空を見れる本。

  • 面白いけど、石川啄木が嫌いになる一冊(笑)

  • 東京に出てきた石川啄木に厳しい目.
    森田草平、平塚らいてう(明子)の塩原事件

  • 「多少の縁あるひとを見捨てるは恥です。」
    「役立とうと思うは義です。」

    舞台は明治(末期)。登場人物は夏目漱石、森鴎外、石川啄木、幸徳秋水、管野須賀子、二葉亭四迷をはじめとした明治の文学者・思想家たち。それぞれの生きる明治の世相が、時に痛快に、時に物悲しく描かれています。

    登場人物の一言一言が重く深く響く、関川夏央・谷口ジローによる劇画的、というか映画的な超名作です。

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