本棚探偵の冒険 (双葉文庫 き 15-1)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575712902

感想・レビュー・書評

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  • 古本のコレクターになってしまった漫画家喜国雅彦のエッセイ「本棚探偵の冒険」を読了後、思ったことである。

    軽くてスピードがあっておもしろい。本好きなら誰でも思い当たることばかりだが、コレクターになるかは本読みだとどうかなー?

    読みたい作家の本が絶版になっていて、古本屋さんで探すうちに、はまるかもしれないわなーと、身につまされて同感もしたけれど、しかしこれほどにならないと変に安心したりしたわけである。

    その集めた仙花紙本(「紙のない時代に粗悪な紙と印刷で作られた間にあわせの本」本文より)江戸川乱歩の本の素適なことはわかるけど(喜国雅彦のHPで)、私の世代はリアルタイムで珍しくないし、懐かしいというより古くて汚なそー(私の持ってる「ノンちゃん雲に乗る」がそう 笑)

    だから古本コレクターにはなれそうもない。でも、集めてきちんと整理するのは好きなのだ。せいぜい現代の好きな作家のを集めよう。さしあたり倉橋由美子。でも状況がビミョウなんだ。

    私が古本への「冒険」もないし「回想」もしないし、「生還」があるわけない。

    第一弾が「冒険」二弾が「回想」ときたら、第三弾は「帰還」かな(だって私の持ってるシャーロック・ホームズはそうなってるもん)と思ったら、次なるは「本棚探偵の生還」だそうだ。

  • 何度目かの再読。

    本書の中ではポケミスマラソンが一番のお気に入り。
    幻影古書店にニヤリとし、俺のパノラマ島で妄想に耽る。
    古書には興味はないが本というものを楽しむ姿勢に共感。

    欲しい本を探して本屋をはしごするような本好き、読書好きには断然おすすめ。

    3作目の〜生還の文庫化を切に願う。

  • 「今日はこの本棚、そして明日はまたどこかの本棚の前で」(137p)

    こういう人の存在を知ると、自分は本好きとは言えないかも、と思わされます。こんなに本が好きな人がいるかと思うと、うれしくなってしまうような、そんな本。
    隙間のない本棚、うらやましい!本棚業者で作ったら売れるんじゃないかな?少なくても私はほしいけど…
    わざわざ自分でお気に入りの本の箱を作っちゃうとかの「本莫迦」っぷりが大好きです。

  • 正直最初は引いた。というかドン引きだった。
    エッセイだということも知らず、ただ表紙に惹かれて読んだので、のっけから癖がすごすぎた。

    でも、途中からこうしたマニアックな古書収集家への理解も芽生えてきて、面白くなってきた。自分が古本屋や古本市へ行くのは絶版になってしまった本を探すためか、欲しい本を手頃な値段で手に入れるためだけだったが、世の中にはこんな風に楽しんでいる人もいるのかと驚きつつ新鮮な気持ちで読んでいた。

    しかし、最後の対談を読んで、やっぱり引いた。本に何十万とか、何冊も同じ本を買うとか、綺麗に保存したいから読まないとか、私には理解しかねる。私はやはり今まで通り、古本屋を楽しみたい。

  • 2005-02-00

  • 夏葉社まつりにて

  • BURRNのロッコマンガのおかげ(?)で、喜国歴は滅法長いんだけど、活字で味わうのは初めて。何か不思議な気分。ロッコマンガでもマニアぶりをいかんなく発揮していて、メタル好きだからこそ楽しめる作品を量産されている訳だけど、古本道も実に凄いことになってます。メタルも収集癖がうずく世界だから、似てるっちゃ似てるけど、あまり色々集めるものがあると、金銭的に、あとしまう場所的に大変なことになりますわな。遠く及ばないまでもその傾向がある自分としては、まさに身につまされる内容のオンパレードでした。肝心の内容も、もちろん楽しかったです。

  • ※図書館

  • 「傷だらけの天使たち」「日本一の男の魂」などの著作で知られるマンガ家・喜国雅彦。その一方、古本マニアとしても超有名人である。その彼が古本にまつわるエピソードを独特な語り口とイラストで表現。造本も彷彿とさせる仕様。(アマゾン紹介文)

    面白かった!
    古本に対する愛情もさることながら、函を作ったり豆本を作ったり、古本好きなら読んでいて楽しい一冊ではないでしょうか。
    続巻も数冊あるようなので、今から楽しみ。

  • この執着心、すごい。
    真面目な古書愛好家の話は専門性が高く、興味の似通った人でないと楽しめなかったりするものだけれど、なかなか読ませる力のある人だ。

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著者プロフィール

(漫画家、雑文家、装画家、プチ音楽家、本棚探偵)
1958年香川県出身。多摩美術大学卒業。
1981年に『ふぉーてぃん』で漫画家デビュー 。
代表作に『月光の囁き』、『日本一の男の魂』など。
さらに「本棚探偵」シリーズ、『東京マラソンを走りたい』、『シンヂ、僕はどこに行ったらええんや』などのエッセイも上梓。
1997年にみうらじゅん賞、2015年に『本棚探偵最後の挨拶』で第68回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)受賞。

「2021年 『ラストシーンは崖のうえ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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