台湾一周!安旨食堂の旅 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
3.48
  • (3)
  • (6)
  • (10)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 90
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575714142

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2014年の年の瀬の台湾行の飛行機の上で読み終えた。読み終えて、私の台湾旅行の日程が変わる予感を覚えた。
    ーーこの女性が行った、台湾の各地方のディープな旨い店をなぞって歩く旅もいいのではないか、と。

    彼女はいわゆる定番の、事前に綿密に調査したその町の1番店には行っていない。友だちやその町の若者、タクシー運転手の助言を得ながら、偶然に頼る処もありながら、旨い店にありついているのである。そして必ず安くて旨い店にありついている。そこに私はリアリティを感じる。

    台湾人と結婚しながら、一子を担いで離婚して、苦労しながらも、再び台湾を発見している、その人生が、文章の行間から滲みでるのもいい。(2014.12.29記入)

    このあと、私は旅の当日に気が変わり彰化で四軒、新竹で二軒、台北で三軒の店を回ったのである。流石に一つたりとも外れはなく、著者の食べ歩きをなぞることで、地方色のある旅も出来たのでした。

    彰化のアサリ麺の店では、この店の看板娘に写真が載っていることを教えると、初めて知ったのか、とっても喜んでいました。

    ただ、八割ぐらいの割合で去年の一月ごろの取材のはずなのに5元も値上がりしていました。台湾の物価上昇もたいへんなようです。(2015.1.3記入)

  • タイトル通り台湾食べ物紀行。台湾の人たちが日常食べているものばかりなので、大半は初めて知るものでした。お馴染みの小籠包やマンゴーかき氷も出てくるけど、あくまで観光客のものとしての紹介。著者はかつて台湾人と結婚して台北に住んでいただけに、料理のチョイスの仕方がとても参考になる。少しずつ著者本人の過去の話も織り込まれていて、ただのご飯紀行で終わらず、読み物としても充分楽しめました。巻末には紹介された各店のデータも載ってて親切。

  • 軽く読了。著者の台湾愛を感じる。
    今はウェブでいくらでも情報が集められてしまうので、このような本の価値は下がってきてしまっているかもしれないが、これでもか!と台湾中の美味しそうな屋台飯的なものが満載。自分の体験と相まって、映像が目に浮かぶようだった。また行きたいなぁ。行かなきゃなぁ。

    しかしサバヒー(虱目魚)の命名の逸話、カンガルーか?鄭成功は普通語しゃべったのだろうか?と気になる。。

    P.11
    寧夏夜市はなぜ魅力的なのか?理由の一つに周辺の歴史的背景がある。1900年代始めに日本人が欧米の都市計画にならい、円形のロータリーを設計し、ここを「園公園」と名づけた。公園には人が集まるようになり、やがて露天が出て、市場が開かれ、台北市民の消費生活の中心となっていった。

    P.114
    北埔こそ、客家人の故郷だ。中国本土から台湾へと移り住んだ客家の人々は、福建省からすでに移住していた漢民族や台湾先住民との争いを避けるため、新竹や苗栗の山間部で暮らすようになった。客家人が北埔に拠点を築いたのは1830年代。今でも当時からの建築物が数多く残されているため、北埔老街と呼ばれ、訪れる観光客の年々増している。

    P.124
    新竹から南下し、彰化 という駅で電車を降りた。鹿港という街へ行きたかったのだ。台湾には「一府、二鹿、三艋舺」という言葉がある。清朝に台湾で栄えた3つの都市を指す言葉で、一に台湾府城(現在の台南)、二に鹿港、三に艋舺(台北の萬華)という意味だ。1800年代、これらの三都市は栄華を極めた。

    P.163
    鄭成功が台南で都を築いた当初、街はまだ貧しく、食糧に事欠いていた。そんな折、民間から鄭成功に魚が献上された。脂が乗って非常にうまい。初めてこの魚を食べた鄭成功は驚き、「なんという魚だ?(シェマユウ?)」と尋ねた。これを地元民が「サバヒー?」と聞き間違え、それ以来この魚がサバヒーと呼ばれるようなったという逸話が残っている。この旨い魚を大量に水揚げせよ、との命が下り、かくして台南はサバヒーの名産地となった。

    P.242
    台北に魯肉飯あり、嘉義に雞肉飯あり、高雄に燒肉飯あり

    P.281
    1本はピンクのラベルに「紅標料理米酒」と、もう1本の黄のラベルには「保力達」と書いてある。その上に「滋養強心」の文字・・・。基隆で出会ったあの酒は、料理酒(蒸留酒、20度)を栄養ドリンクで割ったものだったのだ。

  • 最初に突っ込むけど誤字多すぎ! それはさておき、なんでも食べる著者の姿勢がとっても素敵。私はこんなに大胆にいろんなものに挑むことはできない。せっかくだからチャレンジしてみたいけど、失敗したくないというより食べきれなかったら悪いなという思いが先立ってしまい…。

    言葉がしゃべれる。なんでも食べられる。この2つの要素は、海外旅行を思いっきり楽しむのに、ものすごく重要な要素だなあとしみじみ感じる。ダメでも楽しめるだろうけど、できたほうが絶対もっと楽しめる!! 台湾に行きたくなりました。

  • 再読したくなる本だなぁ。

    卓を囲んで食べるとこんなにも幸せな気分になれるのか

    地元の人は士林夜市ではなく寧夏夜市に行く

    牡蠣オムレツ屋台をしているお父さんはそこらのサラリーマンより稼いでおり子供を留学させるなどの財力を持っている。

    郷にいっては郷に従えということはとりようによっては自由を取られている気もするが
    台湾の各地域においては市井の人々が紡いできたそれが1番美味しくたべれる方法だからというわかりやすさなのだと気づかせてくれる。

    写真だけでは表せない美味しさがたくさんつまってました。

  • 安くて美味しい台湾料理。観光となると台北中心になってしまうが、本当に美味しい料理は台南にあるらしい。台湾全土を隈なく巡り各地の代表的な料理とお店を紹介している。台湾に住んでいた著者ならではのガイドブックとは一味違う魅力。

  • あー、台湾行きてぇ。
    おいしいもん食べてぇ。

全8件中 1 - 8件を表示

光瀬憲子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×