モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (1) (ACTION COMICS)
- 双葉社 (2004年12月6日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575830408
感想・レビュー・書評
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終わりが見えない死刑制度の是非について、新人であるにもかかわらず凶悪犯ばかりの死刑囚舎房に配属された、漫画「モリのアサガオ」の主人公・及川直樹と共に考える機会があった。僕はこの漫画を手にしたことで、死刑そのものの実態を知ることが出来た。拘置所はまさに"モリ"である。世の中から隔離され、一般人にはわからないような場所に設置されていて、死刑制度の是非について心が揺れ動く主人公と読者はまるで深い森の中を彷徨っている感覚に陥る。午前中に死刑執行される死刑囚は、まるで朝割いて昼以降にしおれてしまう"アサガオ"のようだ。アサガオたちはただ、誰も知ることの出来ない拘置所という名の森の奥深くで刑が執行されるその日が訪れるまで生き続けているのだ。「モリのアサガオ」は、死刑の"今"をつづったまさに衝撃作だ。
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http://d.hatena.ne.jp/bokuno-nou/20080316/1205671891詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仕事上の必要があって、郷田マモラの『モリのアサガオ――新人刑務官と或る死刑囚の物語』全巻セットを古本で手に入れ、一気読み。
といっても、『漫画アクション』連載時に雑誌でずっと読んでいたのだが、コミックスでまとめて読み直すのは初めて。
いや~、やっぱ傑作ですよ、これ。死刑制度の是非を考えるためのテキストとして、これ以上のものは活字の本の中にもなかなかないと思う。
それでいて、無味乾燥な「学習マンガ」にはならず、エンタテインメントとしての完成度もすこぶる高い。そして、ヘタな文学よりよほど心揺さぶられる感動作でもある。泣ける場面がたくさんある。
主人公の新人刑務官が、自らの職務の一つである死刑の是非について思い悩み、序盤から終盤までずっと揺れ動きつづける構成がうまい。主人公の迷い・戸惑い・呻吟に合わせて、読者の心も揺れ動き、死刑制度について考えつづけることになるのだ。
作者が死刑反対・賛成のどちらにもあからさまな肩入れをせず、あえて結論をぼかしているあたりも心にくい。この作品なら、死刑反対派・賛成派どちらにとってもある程度共感できるだろう。
まあ、ストーリーのところどころに、ご都合主義なところがないでもない。しかし、それは小瑕にすぎず、作品全体は名作と呼ぶに値すると思う。 -
どちらが正しいのか わからない
マンガでしか表現できない事例だと思った -
職場の先輩にお借りして。
漫画を読むのに、こんなに時間がかかり
読み進められなくなるとは…。
DEEPですが面白いです。
でも体調をみて読まねば…。 -
全7巻
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死刑について考えさせられる。
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新人刑務官と死刑囚との話。なかなか重い題材です。全7巻。
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珍しく姉の部屋に置かれていた漫画。死刑囚と刑務官の物語だそうだ。実家に戻ったら読むよ。