小林さんちのメイドラゴン(4) (アクションコミックス(月刊アクション))
- 双葉社 (2016年5月12日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (139ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575847963
感想・レビュー・書評
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こちらの世界も楽じゃないんだけど、向こうの世界は余程殺伐としているのだろう。
それぞれの役割を疑わずに過ごしていれば、それでもなんとも感じないのだろうけど、一度疑ってしまえば自分の存在すら危うくなる。
この世界は彼らにとっての癒しの場となるのか、苦悩を深めるだけなのか。
その点において小林さんの存在はとても大きいね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小林さんの神々しさにひれ伏したくなる
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978-4-575-84796-3 143p 2017.2.6
7刷 -
甥2号の本 読了
内容(「BOOK」データベースより)
大好きな小林さんとの日常を満喫するトールのもとに、凶悪な"混沌勢"のドラゴン娘・イルルがやってきた!!
すべてを破壊しようとするイルルから、小林さんを守ろうとするトール。
人間=敵として育てられたイルルはそんな2人の絆が信じられなくて…!? 大人気人外系コメディ!! -
アニメ化決定万歳!!
『うしおととら』や『七つの大罪』がアニメ化した際に負けないくらい嬉しい。でも、嬉しさは驚きはない。だって、こんだけの良作、アニメ化しない方が異常事態だ
どうして、こうも、この『小林さんちのメイドラゴン』は面白いのか
クール教信者先生の作品は、どれも好きなのだが、一番を決めるとなると、恐らく、最終的に『小林さんちのメイドラゴン』と、『おじょじょじょ』が残って、凄い悩んだ挙句、こちらを挙げるだろうな、って確信がある
理由を説明するのは難しい。漫画読みの皆さんなら、ある程度の共感をしてくれると思うのだが、結局、漫画に対する好きってのは理屈じゃなく、直感なのだ。自分の気持ちほど、他人に言葉で伝えるのは難しく、ただ、好きな物は好き、と言うしかない
とは言え、それじゃ、レビューとして形にならないので、悶えてみよう
掲載誌が月刊アクションなだけあって、大人向けの描写が多めな事が、「好き」と感じる理由の半分とまでは行かずとも、四分の一ばかり占めている事は否定できない
ただ、それ以上に、人間とドラゴンの同居、相容れる事が本来、困難そうな種族が異なる存在二つが、各々に自分の中で折り合いをつけて、コミュニケーションを図り、それなりに楽しく暮らしているシチュエーションに、人間の可能性を見出せるからこそ、私は『小林さんちのメイドラゴン』を推せる
小林さんとトールさんの関係性に百合要素があるのか、は明言を避けるが、純粋な親愛があるのは確かだ
これまでの生き方が間違っていた、と自分で認めるのを恐れ、頑なに人間を拒み、人の世界を衝動のままに壊そうとするイルルの登場、そして、小林さんとの仲直りは、作品に一層の深みを与えた
クール教信者先生の作品に共通しているが、人間としての在り方について、面白可笑しい話を読んで楽しむ中で、ちゃんと考えようって意識になれる「何か」が強いのも、『小林さんちのメイドラゴン』の特徴か
ドラゴン、そんな非現実的な存在が、メイドと言う、これまた、“普通”から逸脱している対象として、世界に馴染んでいるシュールさが、逆に、こちらの背筋を伸ばさせてくれるのかもしれない
こんな書き方をすると、「お前、何様だ」ってツッコミの連撃を喰らっちゃいそうな気もするが、好意を通り越して敬意を持てる漫画家は、私の中で、藤田和日郎先生、羽海野チカ先生、そんで、クール教信者先生だ。恐らく、いや、絶対、私はこの三人の前に連れて行かれたら、その場に平伏して、最後まで顔を見れずに、「ありがとうございます」の一言すら発せず、感涙し続けるだろう。鈴木央先生や、空知英秋先生であれば、どうにか、話に相槌くらいは打てると思うが、ホント、この三人相手じゃ、気絶しないのがやっとだろう
全員、ジャンルは違うのだけど、作品はどれも、問答無用で深い
つくづく、漫画が持つ影響力ってのは計り知れないな、そう、この三人の作品を読むと感じられる
小林さんが、完璧超人なんかじゃなく、むしろ、人間的に欠陥があるからこそ、親しみが湧いてくる主人公ってのも、この作品を純粋に好きだ、と感じられる理由であると思う。クール教信者先生が、特別な意識をしているのかは定かじゃないが、どの作品の主役も、どっか、一般的からズレていて、でも、そこが魅力的で、その言動を見ていると、自分はこのままでいいんだ、と安心できる
ケチの付け所など、ほとんどないからこその満点な訳だが、ただ一つ、残念だったというか、モヤッとしたのは、滝谷さんとファフニールさんの絡みが少なかった事か。小林さんとトールさん、このペアとも異なる絆を築けている男同士の友情に焦点が当てられる話を、クール教信者先生が描いてくる事を期待している。一応、断っておくが、決して、BL展開を期待しているのではなく、純粋に、この二人、と言うか、滝谷さんにファフニールさんがからかわれているトコが見たいだけなのだ。まぁ、イチャイチャするってんなら大歓迎だが
この(4)も、全部の話が面白いが、やはり、第38話「小林さんとイルル」は、特にクール教信者先生らしさが濃かった。小林さんの温かさに触れ、やっと、子供らしい本音をブチ撒けるイルルにはグッと来た。それを、ドンと受け止める小林さん、ホント、器がデカい。まぁ、おっぱいは・・・・・・・
この台詞を引用に選んだのは、クール教信者先生への敬愛が一層に強まったからだ。一体、どんな人生経験を積んだら、こんな名言が自分の中から生まれ、しかも、それを漫画の中に組み込めるのか。実際、人付き合いってのは、自分と相手が違うって事を理解し、そこに「楽しい」を見出せるか、が大事になってくるんだろう。尊敬が出来る友人がいるってのは、人生を豊かにしてくれる -
小林さんの人外からの人気は異常。
友達があまりいない設定のようだが、その反動がこんなところにあらわれているのだろうか。