- Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
- / ISBN・EAN: 9784576000084
感想・レビュー・書評
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最初に河出文庫の「眼球譚」を手に取ったものの、さっぱりだったけどこちらのは訳が柔らかくてスムーズに読めた。
比喩が多すぎて、変態過ぎて部分的にしか理解出来なかったけど、再読を繰り返すにはおすすめ。
玉子=眼球
という、河出文庫では球体フェチシズムというのが全面に出ていたのがこちらでは勿論それもあるけれど、背徳行為に駆り立てられていくシモーヌの変貌が目覚しく分かりやすかったように思う。
次は光文社文庫の中条省平訳を読む。
読み比べをするのが楽しいのが「眼球譚」。
他はこちらもよく掘り下げないと、そのまま読むと全くの意味不明になるのはよく分かった。
「地球…すなわち男性的シンボル=男根だ」
寝て起きて働くの連続が男性器を表している…らしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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肛門と眼
太陽をみる -
なんというか、とにかくエロい、グロい、そしてシュールで、理解不能。
そんな感想がどうしても前面に出てきてしまう。
感情の交流ではなく、ただ身体の欲求だけでつながる人間関係。
それは読み続けるのがかなりつらい文章であり、何を伝えようとこの作品が書かれたのかが、なかなか読み取れないのであった。
目玉であり、卵であり、それは太陽でもあり、世界でもある。
垂直に移動〈成長〉する植物と、平行に移動する動物。そして直立歩行することによって動物〈平行〉でありながら植物〈垂直〉をも体内に宿すに至った人間。
松果体―頭頂にある第三の目。
フロイトが読んだらなんというのかはわからないが、とにかく肛門の話。
地球の肛門が活火山なのだそうだ。
そして父殺し。
こんなモチーフが、手を変え品を変え何度も何度も出てくる。
それをどう読み解いたらいいのか、一度読むのを中断すると再び読み始めるのに大変な力を必要とする、私のなかの拒否感。
哲学は嫌いじゃないんだけど、フランス文学は嫌いだ。
それはもう子どもの頃から。
しんどい、しんどいと思いながら、それでも一生懸命読みました。 -
『太陽肛門』 人間の愛欲を自然の活動と関連付けて論じたものと思われるが、難解である。
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読みたい当日に予約をし、図書館で借り、その日に読み切るというテンポの良い体験は恐らく初めてだ。
本の内容については、正直よくわからなかったというのが本音だ。
所構わず自慰したり、おしっこをしたり、更に人を殺したり、臓器を見せて性的に興奮したり…
たくさんの要素が詰め込まれて(しかも一つ一つがかなり濃いのだ)、煮込み崩され、ぐちゃぐちゃになったものという感じだ。理性ではとても理解し難く、かといって感情でその世界についていくこともできなかった。
主人公とヒロインの行為には痛快感が伴っていた。タブーが存在してないわけではない。逆に、厳しいタブーがあって、それを強く意識して背徳行為を何度も行ったように思える。さらりと読めるが、読後には疲労感が襲う。
ニーチェとか、キリスト教とか、退廃文学とか。キーワードは色々あるみたいだが、個人的にはその中に上手く落とし込めなかった。ただ、眼球―玉子―牡牛の睾丸といった連想は感覚的に新鮮だった。
再読は少し怖い。 -
ハイデガーが「フランス最高の頭脳」と讃えたバタイユの1冊。
飛びすぎ
【長崎大学】ペンネーム:うんち -
全く預かり知らない世界の話だった…。
眼球と"玉子"、"卵"じゃないところに翻訳者の意図を感じる。
それともフランス語では明確に分けられてるのかな?