逃走航路 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

著者 : ジョン・リード 夏来健次

• 二見書房 (2004年2月25日発売)

感想・レビュー・書評

[teshiigogoさんの感想 · 2013年10月21日]

ジョン・リードを初めてよみましたが、なかなかいい。ビルマからの逃走ものは、グレイグ・トーマスの「闇に溶け込め」という佳作があるが、本書も負けず劣らずの出来である。このようなアクションスリラー分野の敵役として、中国の台頭は目覚ましく、もはや、ソ連崩壊以後求められているヒールに定着したと言っても過言ではないでしょう。現実世界でもなんだかキナ臭く、火のないところに小説生まれずのクランシー以後の流れに乗っているのが怖い気がします。