心理パラドクス: 錯覚から論理を学ぶ101問

著者 :
  • 二見書房
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本棚登録 : 403
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576041681

作品紹介・あらすじ

急がばロジック!今度は基礎固め編。「論理と心理のズレ」を検証することで論理的な思考力が強化されるトレーニングブックの決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 代表的なパラドクスの勉強にはいいんだけど、途中似たような例題がダラダラ続いてダレた。。。というか飽きた。

  •  
    ── 三浦 俊彦《心理パラドクス ~ 錯覚から論理を学ぶ101問 200410‥ 二見書房》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4576041681
     
    …… アメリカ人と韓国人の多くの人に、それぞれ短いストーリーを読
    ませる。「親切で信心深い学生が授業に出るためキャンパスを歩いてい
    ると、倒れて苦しんでいる病人に行き当たった。さて彼は……」といっ
    たような、結末がオープンの、しかし大体予想がつきそうなお話だ。そ
    して各人に結末の確率を予想させる。
     アメリカ人も韓国人も、ほぼ同じような結末(「彼が病人を助ける確
    率は80%」)を予想した。予想の一致を確認した上で、別のアメリカ人
    と韓国人の人々に、同じお話の、今度は結末のついたストーリーを聞か
    せる。ただしこの結末は、第1グループが回答した「当然予想される結
    末」とは正反対の結末である(「彼は病人を助けず、授業に急いだ」)。
    そこで、「あなたはこの結末についてどう思うか。結末を知る前の段階
    では、あなたはこの学生が病人を助けた確率をどのくらいに見積もって
    いたか」と問われる。
     ここで、アメリカ人と韓国人の回答の傾向がはっきり分かれた。次の
    それぞれの回答が、アメリカ人と韓国人、どちらに多い回答であるか、
    推測してください。
     
     1.「この結末には大変驚いた。この学生は80%病人を助けるはずだ
    と思っていたから」
     2.「この結末はさほど興味深いと思わない。この学生が病人を助け
    る確率は50%程度だと思っていたから」(P201-202)
     
     ◇
     
     与太郎の冬のソナタ ~ 落第生と浪人生 ~
     
    …… 同級生で、初の女子生徒会長は、女医となって、葬儀に700人の
    会葬者が列をなした。いかに患者たちに信頼されたか、切実に偲ばれる。
     同輩が落第生になり、彼女も浪人生となって、ある冬の日に再会した。
    http://q.hatena.ne.jp/1378710635#a1213399(No.7 20130910 02:08:07)
     劣等生の自慢 ~ 恩師あり、先輩なし、同輩、後輩、異郷にあり ~
     

  •  このシリーズは論理的思考にどっぷりと浸かった三浦先生が「簡単に正解がわからないトピック(必ずしもパラドクスや論理学的命題ではない)」を重箱の隅を突く様な執拗さで解説するというものです。
     それぞれのトピックが数ページの分量で独立しているので、この手の本としては読みやすい部類だと思いますが、内容に関してはプロでも間違えるような問題を扱っているので易しいとは間違っても言えないでしょう。
     三浦先生の考え方自体良くも悪くもクセのある感じなので、論理的思考が出来る・出来ないにかかわらず好みが分かれると思います。

     そういう意味で、この本のお勧め度は★★★☆☆であるべきなんですが、個人的に三浦先生と自分の考え方のギャップが勉強になったし面白かったということで+1、このシリーズ内で最もお勧めしたいという意味で+1して五つ星にしました(個人的には『論理サバイバル』の方が好きかもしれない)。

     私がこの本をお勧めしたいのは、他のシリーズに比べて様々なタイプのトピックが取り揃えられていると思うからです。従来の哲学領域の問題は勿論、経済学や歴史学から物理学に至るまで、いろんな話題を扱っているので、最悪三浦先生の難しい解説を読み流しても本として成立する(笑)と思います。
     シリーズ全体に言えることですが、トピック自体は普段意識的に考えるようなものではないので「考えてみると不思議だな」と思うような発見があるんじゃないかと思いますよ!

     とはいえ、私がこのシリーズを買い始めたきっかけは「装丁がカッコ良かったから」です。
     写真で見る限り凄くシンプルですが、再生紙のようなざらざらした質感のこげ茶色のカバーがスタイリッシュな本書は、本棚に飾っておくだけでも結構可愛いんです。中古品などを買う時は帯付きをお勧めします。帯なしだと間延びしたデザインですが、白い凹凸のあるお洒落な帯とセットで引き締まったデザインの一冊の本になるのが本書です(本文の構成も問題と解説をハッキリと分けてあって読みやすさに貢献してると思います)。

     昔の大学生はお洒落のために英字新聞を持ち歩いていたというけど、今だったらこの本がそのポジションにあってもいいと思います。おまけに中身が読めて面白いんだから、文句ないじゃないですか。

  •  出版されていることに気づかず、だいぶ出遅れた感のある『心理パラドクス』をようやく読了。前2作の時には素直にうなずくばかりでしたが、今回「いや、それは違うんじゃないでしょうかね~」と初めて思いました。少し成長しているということでしょうか。

    >>
    089 後知恵バイアス

     アメリカ人と韓国人の多くの人に、それぞれ短いストーリーを読ませる。「親切で信心深い学生が授業に出るためキャンパスを歩いていると、倒れて苦しんでいる病人に行き当たった。さて彼は……」といったような、結末がオープンの、しかし大体予想がつきそうなお話だ。そして各人に結末の確率を予想させる。
     アメリカ人も韓国人も、ほぼ同じような結末(「彼が病人を助ける確率は80%」)を予想した。予想の一致を確認した上で、別のアメリカ人と韓国人の人々に、同じお話の、今度は結末のついたストーリーを聞かせる。ただしこの結末は、第1グループが回答した「当然予想される結末」とは正反対の結末である(「彼は病人を助けず、授業に急いだ」)。そこで、「あなたはこの結末についてどう思うか。結末を知る前の段階では、あなたはこの学生が病人を助けた確率をどのくらいに見積もっていたか」と問われる。
     ここで、アメリカ人と韓国人の回答の傾向がはっきり分かれた。次のそれぞれの回答が、アメリカ人と韓国人、どちらに多い回答であるか、推測してください。

     1.「この結末には大変驚いた。この学生は80%病人を助けるはずだと思っていたから」
     2.「この結末はさほど興味深いと思わない。この学生が病人を助ける確率は50%程度だと思っていたから」
    (三浦 俊彦『心理パラドクス』pp.201-202)
    <<

     引用文の直後に(ヒント)が続きますがそれは省略。問題そのものは、「木を見る西洋人 森を見る東洋人」を参考にしているようです。

     疑問なのは答えとして提示された内容です。
    >>
     単純な因果モデルを構築する人は、自分の予測が間違っているとわかれば驚く。別のモデルを探してもっと正しく世界を理解しようという気になる。他方、世界を全体論的に、複雑な要因の相互作用によって捉える人は、どんな事件にも多くの要因が働いているのだから、世界はどうにでもなりうると考えやすい。すると、予想と違っていても、「まあそういうものだろう」という「後知恵」で納得しやすいのである。(前掲書p.202)
    <<

     このような反応をすることは、「後知恵」モデルによっても説明可能かも知れませんが、「自尊心」モデルによっても説明できるのではないですか?
    [2004/12/27 cocolog]

  • なかなか面白そうなので思わず衝動買い(笑)
    その好奇から、サクサクっと読めると踏んでいたのですが…中盤から終盤にかけて、???の連続で。。
    僕の理解力と想像力は乏しいものだと痛感しました(笑)
    ほほー!!と思った問題1問を

    哲学者マックス・ブラックの学生が、海外で研究発表をすることになったのだが、飛行機に乗るのをこわがった。
    テロリストが爆弾を持ち込むかもしれないというのだ。
    そこでブラックは彼女にこう言った。
    『誰かが爆弾を持ち込むというのは、ありえなくはない。
    しかしどうだね、たまたま2人の人間がそれぞれ別個に爆弾を持ち込む確率はほぼゼロではないだろうか』
    『ええ、まあ、2人重なることはほとんどありえないと思います。だけど1人でも爆弾を持ち込めば危険なわけで……』
    『だったら、きみ自身が爆弾を持ち込んだらどうだ。2人重なることはまずないのだから、きみの他に1人爆弾を持ち込む確率はほぼゼロになるだろう。それで安心だ』
    ブラックはもちろんジョークとして言っているのだが、ブラックのこの理屈は本当は正しいのだろうか、それとも間違っているのだろうか。

  • 心理学を用いた、考えるとパラドックスに陥る、あるいは答えがパラドックスになる設問を101個楽しむ本。そうしながら、人間の心理の不思議さや理不尽さを感じとれたら、読んでみて大成功でしょう。

  • 「論理パラドクス」より客観性がずいぶん無くなっている気がする。

  • 大学時代に読んだ本。嘘つき人の話から始まり、統計学のただしい考え方まで学べる良本。

  • 人間心理が陥りやすいパラドクスに関して、数多くの例題を交えながら解説していく本。
    ヒューリスティクスや前提を疑うことなどを通して、いかに自分の考えが偏ったものかを考えさせられます。
    ただ、著者の方はきっとだいぶ頭の良い方なので、後半の議論にはあまりついていけませんでした。(というか若干めんどくさかった笑)
    人間心理に興味ある人は読んでみると面白いかも。固いけどね。

  • 普通に娯楽としてすごく楽しい。
    誤字脱字が多いけど。

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著者プロフィール

中央大学教授

「2022年 『マーケティング戦略〔第6版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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