起死の矢: 大江戸定年組3 (二見時代小説文庫 か 1-3)

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  • 二見書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576070698

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  • 若い売れっ子芸者小力と喧嘩別れして、ふさぎこんでいた夏木は、酒やタバコ、ストレスが祟ったか、今で言うところの脳出血に見舞われる。

    仲間の知人で、蘭方医の寿庵が誠実な治療をし、本人の努力もあって、半身不随ながら意識を回復。

    気持ちが落ち込んだり、仲間が励ましたり。
    一時は自死を覚悟した夏木だったが、妻の愛情にも触れ、夫婦は前以上に絆が深くなる。

    体は不自由だが、心は平穏になってゆく夏木。
    寿庵に課せられたリハビリにも素直に向かう。

    闘病も中高年には、気になる話題。
    現代でも共感するようなエピソードを江戸時代の資料と照らし合わせグイグイ引き込むストーリー展開はさすが。

  • 夏木さんの苦難の後は、仁左衛門の苦悩?

  • 大江戸定年組シリーズ3巻、前巻終了で旗本の夏木が妾に振られた影響で自暴自棄になり、飲みすぎ中風で倒れた。意識を失い、寝たままだ。目覚めたら体の半分が動かない。気落ちして生気をなくした友を助ける、仲間の奮闘が始まった。三千五百石の旗本の隠居でモテ男、若い妾もいて一番恵まれていた夏木の不幸とリハリビ。時代は違っても同世代の出来事、色々考えさせられる。後継問題も出てきてますます面白くなってきた。2014/6/2読了。

  • 図書館。
    大江戸定年組その3。

    前巻の最後で倒れた夏木再生の巻?
    とはいえ、メインはあくまで藤村だけれども。

    事件ひとつひとつは割と地味?だけど人間模様が良いのです。

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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