報復の峠 無茶の勘兵衛日月録 7 (二見時代小説文庫)

  • 二見書房 (2009年8月25日発売)
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  • 本 ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576090900

感想・レビュー・書評

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  • 無茶の勘兵衛の活躍の物語です。

    時は、延宝三年(1675)。

    剣の遣い手である落合勘兵衛20才は、越前大野藩五万石の御耳役である。家禄百石。勘兵衛の上司である江戸留守居役の松田与左衛門吉勝との関係。大野藩の若君の松平直明(なおあきら)の問題。忍び目付である伊賀者の服部源次右衛門は、福井松平家にある伊賀者の首魁である千賀地采女盛光との関係を打開すべく、ある誓約書を福井松平家内にばらまく。

    大和郡山藩の政長と正利の二家の本多家の騒動に巻き込まれた勘兵衛の弟で大和郡山藩、本多政長家に目付見習いとして三十石で仕官がかなった落合藤次郎の活躍。そして毒薬。

    越後高田藩松平家の家老・小栗美作と大老・酒井忠清との関係。

    越前福井藩松平家での藩主・光通の自殺により藩主となった昌親をめぐって三つ巴による御家騒動。

    時の大老である酒井忠清の暗躍と抜け荷。

    大野藩の若君の松平直明(なおあきら)の問題。

    勘兵衛の親友である塩川七之丞の妹・園枝への想い。園枝に縁談が、園枝は勘兵衛を想っていると七之丞から聞かされる。勘兵衛は、十も年上の「和田平」女将小夜と情を交わして一年、小夜が身ごもった。この事実を勘兵衛は知らない。

    【読後】
    色んな物事が登場するために、頭の中がまとまらないです。読むスピードも落ちて来ました。困惑。
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    無茶の勘兵衛日月録シリーズ一覧
    20.落暉の兆
    19.天空の城
    18.風花の露
    17.玉響の譜
    16.川霧の巷
    15.妻敵の槍
    14.蠱毒の針
    13.幻惑の旗
    12.秋蜩の宴
    11.月下の蛇
    10.流転の影
    09.風雲の谺
    08.惜別の蝶
    07.報復の峠 2024.08.26読了
    06.陰謀の径 2024.08.24読了
    05.刺客の爪 2024.08.13読了
    04.冥暗の辻 2024.08.11読了
    03.残月の剣 2024.08.07読了
    02.火蛾の舞 2022.11.06読了
    01.山峡の城 2022.10.16読了
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    「購入」
    報復の峠 ー 無茶の勘兵衛日月録シリーズ7作目《文庫本》
    2009.09発行。字の大きさは…小。
    2024.08.25~26読了。★★★☆☆
    ブックオフで110円で購入2024.07.30
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    参考
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    「大和郡山本多家」
    本多政長は、父・本多政朝が病没した時点でわずかは6歳であり、このため「幼君に家督を継がせてはならぬ」という本多家の家訓により、従兄の政勝が本多宗家の家督を継いだ。

    承応2年(1653年)、一族の郡山新田藩主本多勝行(政勝の長男)が世嗣断絶になると、その遺領4万石のうち3万石を大和国内で併せて相続した。残り1万石は弟の政信が相続した。

    そもそも郡山藩は政長が襲封するのが筋であったが、前述のように幼少という理由で政勝が襲封していた。政朝は政長が成長した後は政長に藩主を譲るように、との遺言を残していたが、政勝は実子の政利に郡山を襲封させようと画策した。これが後のお家騒動につながる。

    寛文11年(1671年)に政勝が死ぬと、政利は即座に幕府大老の酒井忠清に裏工作し、相続に関する幕府の裁定が下った。郡山15万石は政長の9万石と政利の6万石に分割相続され、政長は襲封前に所有していた新田3万石と合わせ計12万石となった(九・六騒動)。

    延宝7年(1679年)夏、15万石全てを相続できなかったことを恨みに思った政利によって毒殺されたとされる。政長の後は養嗣子の忠国が襲封した。
    ←Wikipedia

  • ただいま20巻と長編シリーズとなっているのが、
    無茶の勘兵衛日月録。
    シリーズの最初をこの7巻目から読むので、なんとも把握するまでに時間がかかったが、読み進めれば、人物描写も魅力的なこのシリーズ。
    歴史的な背景も丹念な構成によって無理なく、複雑でありながらリアルに構築されている。

    面白いシリーズ。

  • L 無茶の勘兵衛日月録7

    余談というのか、そんな結末にするんだったら波立てなくでよかったじゃないか!無駄に4人殺しやがって!と思わずにはいられない。なんのために出てきたの、あの人たち。セリフもほぼなかったよ、この巻では。ひどすぎ。
    弟の藤次郎の方は続けなきゃいけないんだろうか。いっそのこと別のシリーズにしたらどうよ、勘兵衛の日月録ですらないし。
    やっと幼馴染3人が江戸に再度集結。
    最後の一文にすごいこと書いてあったよ。

  • 第七弾
    藩の内紛に係わる一連の流れは変わらないが、厄介に絡み合っている。
    老中、長崎奉行、そして本家福井藩の忍者がらみと内容は豊富。
    さらには勘兵衛を敵と狙う元藩士のけったいな事件(男娼)に纏わりの死。

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著者プロフィール

浅黄 斑 あさぎ・まだら
関西大学工学部を経て技術系社員として会社勤務の後『雨中の客』で推理小説新人賞を受賞し、文壇デビューを果たす。
次いで『死んだ息子の定期券(他)』で第4回日本文芸大賞を受賞し確固たる地歩を築く。
近年は時代小説に傾注し、徹底した資料収集と分析に基づき、大胆なアイデアと論理的構成で、物語を創り上げて読者を魅了している。

「2019年 『落暉の兆 無茶の勘兵衛日月録20』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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