運命を告げる恋人 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

  • 二見書房
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本棚登録 : 113
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (653ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576091495

感想・レビュー・書評

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  • ブラック・ダガー・ブラザーフッドシリーズの3作品目です。

    毎回、ヒーローとヒロインが入れ替わるこのシリーズですが、この作品は、2作品目の『永遠なる時の恋人』で、知り合った2人が主人公で、しかもヒロインのベラが誘拐されている状況から始まります。
    おそらく、この一冊だけ読んでも、読者は混乱してしまうのではないかと感じました。

    ヒーローは兄弟団の中でも、いろいろと問題児扱いされてきたザディストです。
    彼は戦士の家の生まれでありながら、赤ちゃんの頃に誘拐され、遷移後は、女ヴァンパイアの奴隷にされていました。彼の壮絶な過去と共に、消えない傷跡や、双子のフュアリーの片足が義足になってしまった原因、そして、彼らの抱えている心の闇が明らかになっていきます。

    ザディストは見た目や言動によって、人から恐れられたり、誤解されがちですが、実は、自分でも気付いていないけれど、繊細で心の優しい人なんだと感じました。
    ベラの荒らされた家を片付けたり、彼女のネックレスを持ち帰ったり、レッサーを捕まえた時は彼女の居場所を必ず最初に尋ねることをやめられない姿は、彼本人が認めなくても、ザディストにとってベラが特別な存在だということを証明しています。

    そして、ザディストがベラを救出した後、二人は急接近していきます。
    元々、ベラはザディストが気になっていたこともあり、彼に頼ろうとし、彼の気持ちが自分に向いていると感じた後は、積極的に迫っていきます。
    ザディストのほうは、双子のフュアリーが彼女に好意を寄せていることや、自分はベラにはふさわしくないと思い込んでいることもあって、かなり逃げ腰で、彼女を突き放そうと必死です。
    それにしても、ザディストが死ぬ覚悟で、彼女を監禁していたレッサーとの戦いに挑もうとする姿や、それを食い止めようとするフュアリーの兄弟愛は、切なかったです。

    ちなみに、シリーズ3作品の中では、この作品の終わり方が一番好きだな~と思いました。
    ザディストが大声で泣くシーンや、ベラと寄り添うラストシーンは、彼が本当の意味で救われたのだと実感できるものでした。

    それにしても、今回、失恋してしまったフュアリーが、素敵なシェランを見つけられますようにと、願わずにはいられません。
    ザディストとの、お互いに自己犠牲を厭わない兄弟愛に、胸を打たれました。

    ところで、今回、ジョンの出生について、ダライアスの息子の可能性が極めて高いという医師の診断が下されますが、ダライアスの生まれ変わりなんじゃないかなぁ…と思いました。年齢的に計算が合わないところが謎なのですが…。
    書の聖母様は、どんな手を使ったのでしょうか…。
    いろいろと続きが気になる3作品目でした。

  • 図書館の本

    内容(「BOOK」データベースより)
    貴族の娘ベラが、ヴァンパイアの宿敵“レッサー”に誘拐されて6週間。その行方は杳として知れないままだった。葬儀も執り行なわれ、だれもがベラの生存を絶望視するなか、ザディストだけは彼女を捜しつづけていた。自分でも気づかぬうちにベラに恋をしてしまったザディストは、仲間も震えあがるほどの残忍さでレッサーたちを問いつめ、狩っていった。やがて、ある場所にベラが監禁されている情報をつかんだザディストは“兄弟団”とともに救出に向かうが…怒涛の展開の第3弾―。

    顔だけじゃなくて心の傷も大きかったというのがわかるザディストの過去。
    もちろん彼の傷もふかかったんだけどフュアリーの傷もどれだけのものか。
    ベラの強さが男の人には通じないのよね。
    ラストシーンで続編がとても期待できた。
    ブッチもフュアリーも気になるけれど一番はジョンかな。変遷まだだよね?
    つづけて次読めたらいいなと思います。

    Lover Awakened by J.R.Ward

  • ヴァンパイヤとか、そういう系に全く興味がないせいだと思うのだけれど。
    全然読み進まなくて、読破が大変だった。
    正直、面白くない〜つまらないの間くらいかな。
    にしてもヴァンパイヤ物、飽きられずに相変わらず人気あるな〜(世間一般)。

  • ブラック・ダガー・ブラザーフッド 3巻

    2巻でベラがレッサーに拐われてから6週間後。ザディストは必死でベラを探し続けていた。

    ザディストの過去、フュアリーが自分の足吹き飛ばした理由も明らかに。
    ザディスト実はすごくいい奴じゃないか…!

    ベラの兄、リヴェンジのことも色々と明かされます。

    最後はすごいよかった…!
    けど今回は悲しいこともすごくてああああ




    黒き戦士の恋人→永遠なる時の恋人→運命を告げる恋人

  • ザディストとべラ[more]<br />ザディストがかわいい。<br />続きというか登場人物たちのその後が気になる。<br /><br />べラと聞くと妖怪人間♪を思い出してしまう…

  • 〈 ブラック・ダガー・ブラザーフッド 3〉変態女主人に狂わされた人生にいまだに対処できてない感じのヒーロー 骸所有。彼に惹かれていたがレッサーに捕まり死んだと噂されていたヴァンパイア貴族のヒロイン。
    赤ちゃんの頃拉致され奴隷となっていたヒーローの苦悩も辛かったが ヒーローの双子の兄もいっぱい苦しんだんだなぁ・・・。この2人に惚れられるヒロイン。でも彼女は最初からヒーロー一筋だからロマンスとしては普通。でもそこに付加してるものが やっぱり他と違うからこのシリーズは特別なんだろう。
    ヒロインを花嫁と呼んだアイツの執着心が気持悪かったなぁ。
    双子の兄には可哀想だったが シリーズ1作目の時から気になってたヒーローが幸せになる姿はやはり心に響く。最後はヒーローの涙に貰い泣き。
    そしてお気に入りのブッチには更に苦悩が。おまけに変なの飲まされてた・・・ガンバレブッチ。
    オメガって変態。オメガっていったい何だ?どんな生き物なんだ。

  • ロマンス小説風の強気なベラの、
    「うるさいわね、最後まで聞きなさいよ!」
    「なによ、えらそうに」
    には、Zだけでなく読者も滅多打ちにされるはず。
    この台詞を読んだ時は声を上げて笑いそうに。

  • シリーズ第3弾から読み始めたのが悪いんだけど、途中までついていけなかったわ。
    最後は素敵。

  • 〈ブラック・タガー・ブラザーフッド〉シリーズ3作目

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著者プロフィール

J.R.ウォード   J.R.Ward
ロー・スクールを卒業後、ボストンの健康センターや国内の医療センターにチーフ・スタッフとして長年勤める。
そのかたわら、ロマンス小説を書きつづけ、2005年に発表した『黒き戦士の恋人』が全米で空前の大ベストセラーとなる。
現在は夫と愛犬のゴールデン・レトリバーとともにアメリカ南部に在住。

「2019年 『灼熱の瞬間』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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