鐘の音は恋のはじまり (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

  • 二見書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (645ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576111513

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  • 半人前の魔女と堅物の公爵のロマンス。
    魔法をつぎつぎに失敗するのがコメディ映画的。
    にぎやかな出来事が続くうちに、公爵の心を溶かしていきます。

    ジョイは21歳。スコットランドでおばのマリーと暮らしていました。
    マリーは有能な魔女だが、ジョイのほうは魔法が苦手で失敗続き。
    おばが留守になる間、祖母の家にひとっ飛びのはずが失敗、飛び込んだのはベルモア公爵アレクの腕の中。
    豊かな栗色の髪、緑の目に純真な表情をたたえたジョイ。
    背が高くて自信に満ちた銀色の髪のハンサムな公爵に抱き上げられて、ジョイは一目ぼれ。
    アレクの冷たい瞳の中に潜む絶望に、ジョイの何かを求めるものを感じ取ります。
    アレクのほうは婚約者に振られたばかりで、体面をたもつために、ジョイと結婚することに決めるのです。
    遊び仲間のダウン伯爵とシーモー子爵も何かとかかわってきます。

    先祖代々の広大なお屋敷ベルモア・パークに驚くジョイ。
    魔女であることを告げられたアレクの驚愕は、それどころではありません。
    魔法を使うことを禁じますが、つい使ってしまうジョイ。
    皇太子のパーティに夫婦で招かれ、参加するまでの間にレディ教育が始まります。

    威厳のあった亡き両親を見習って、伝統と格式を重んじて生きてきたアレク。
    愛は愚か者が求めるものと考え、ジョイに惹かれながら、なかなかそれを認めない。
    実は、父の厳しいしつけは虐待に近いものだったのですが。
    家を出されていた弟スティーヴンに対面したとき、父の欺瞞に気づきます。何も知らないスティーヴンにやさしく接するジョイ。

    波乱続きの展開ですが~泣いたり笑ったりする世間知らずな魔女の明るさで、楽しく読めます。
    ときは1813年。
    摂政皇太子、ボー・ブランメル、ウェリントン公爵など、実在人物もチラッと登場。
    使い魔のビーズル(オコジョ)が、いつも寝ているか従僕長ヘンソンの髪を噛んでいるかで、まったく役に立たないというおとぼけも。

    作者は南カリフォルニア生まれ。大学で歴史学を学ぶ。
    初めて仕事に就いたのはディズニーランド。
    1990年のデビュー以来、ベストセラーリストにたびたび登場している。
    これは1993年の作品。

  • 失敗ばかりで半人前の魔女であるヒロイン。
    イングランドにある祖母の家を訪ねるつもりが呪文を間違えてヒーローの元へひとっ飛び。
    公爵の跡継ぎとして生まれ公爵になるべくしてなったヒーロー。
    そんな頑固で堅物なヒーローが魔女ヒロインに振り回されてるのが可哀想だった。と思いつつ楽しんだ(笑)
    中盤ヒロインが魔法使ってドジる→怒るヒーローの繰り返して中弛みを感じるも、終盤のヒロインを取り戻す為になりふり構わずなヒーローを見るとここまで変われるもんだなぁと感動すらしてきた。
    エピローグも含めて幸せな気持ちで読み終えた。終わりよければすべてよし。

  • 久々の600P越えにひるんだが、面白かった 
    ジョイの天真爛漫さと少々の事ではめげない前向き精神が良かった。
    あれだけ頑なに、ジョイに魔法禁止と言っておきながら自分が「はしか」にかかった時は魔法で治せというヒーロー。なんて、自分勝手なんだ…。でもそこが可愛いっす!

  • シリーズ1作目

  • 魔女ヒロインがドジっ娘すぎて、イラッとし、なかなか読み進まなかった1冊(笑)ヒーロー弟のスティーブンまで魔法によるものだとしたら、それはえげつないなと思ったけど実在でした。よかったよ。しかし、読むの疲れたわ(;´Д`) 名前の間違いが多かったな、これ。校生さん、頑張れ

  • ヒス・ファンタジー。 ドジっ子魔女とツンデレ公爵。 笑って読めば楽しい一作。

  • 基本的には天真爛漫なヒロインが孤高なヒーローの心を溶かすという話で
    後味はすごくいいんだけど…
    よく言えばドジっ子だけど、どちらかというと
    楽天的で自己中心的で浅はかさが際立った。
    魔法が下手なのに失敗しても反省もせず「てへっ」で終わり、
    そして懲りもせず魔法を使って失敗という…
    本棚から本を手元に引っ張り出すことすらできないヒロインが
    いたずらの魔法はちゃんとできているなど
    細かいツメが甘いような気もした。
    ファンタジーでは何でもありだからこそバランス感は大事だと思うんだけど。
    ファンタジー設定だけではなく
    ヒロインがしょっぱなから「彼には私が必要」と思いこんでいところも
    彼のことを良く知らないのにどうしてそう思えるのか、
    また落ちこぼれヒロインなのにどこからそんな自信が?と思えてしまって
    ちっとも共感できなかった。

    ヒーローのちょっとした言動に
    すぐ「私を愛している気持ちを認めて」と切実に悩むんだけど
    自分はヒーローの気持ちを汲まないのに求めすぎじゃない?と思えたし、
    とにかくヒロインがだめだった。
    ヒーローがなんだかんだいって一目惚れのメロメロなのは好みだけど…
    ヒロインのおかげで楽しいことを愛する気持ちがヒーローに生まれたのは
    事実とはいえ、どうしてあんなにメロメロになれるのか理解不能。

  • アレクが気がつくのが遅いんだよね、、、


    内容(「BOOK」データベースより)
    スコットランドでおばと暮らす魔女のジョイは、魔法が苦手でいつも失敗ばかり。そんな彼女が、イングランドの祖母の家で一人暮らしをすることに。おばを説き伏せ、さあ魔法を使って祖母の家へひとっとび―のはずが、呪文を間違えたジョイが行き着いたのは、ベルモア公爵アレクの胸のなか。しかも婚約破棄されたばかりのアレクは自らの体面を保つため、突然現われたジョイとの結婚を決めてしまう。クールな公爵に一目惚れし、正体を明かせぬまま結婚したジョイは新婚初夜、彼に秘密を告げようとするが…雪の舞う19世紀初頭の英国を舞台に描かれるくすっと笑えて、ほろりと涙こぼれるヒストリカル・ラブ。

  • 魔女のお話なのにおどろおどろしくなくさわやかな展開でした。

  • 根っからの公爵×ドジっ子魔女

    魔女のダメっぷりにはイラっときつつも読んでしまった。ドジってテヘペロとかもういいし、と思ったところで意外な展開があってそこから一気に進んだ。公爵目線でドジっ子が可愛いと思えるかどうかが評価の別れどころかな。

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