- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784576131252
作品紹介・あらすじ
傲慢な父親によって軟禁されていた昌紀のもとに、闇夜に紛れて遠山という男が現れた。「君を迎えにきた」と言う彼と共に、昌紀は家を抜け出すことに。昌紀は交通事故のせいで1年前からの記憶がない。そんな昌紀に遠山は、二人の思い出の地を巡って記憶を辿ろうと言ってくれた。以前の自分たちはどんな関係だったのか。戸惑う昌紀が遠山を問い詰めると「君は俺の恋人だ」と告げられた。自分に恋人がいたことに動揺しながらも、遠山と過ごすうちに昌紀は遠山に再び惹かれ始める。しかし、彼が電話で愛を囁いているのを聞いてしまい…。
感想・レビュー・書評
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記憶喪失ものというよりは愛の逃避行もの。
あらすじから期待していたのは正体不明の男との慕情とすれ違いものだったのですが、その辺のネタバラシは早めにあっさり終わってしまって肩透かし。
もうちょっとワクワクしたかった。
終盤の展開はわりとトンデモ方向にすっ飛んでいくので、これはこれで面白かったけど期待していたものではなかったかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さらっと読めます。
何気に父が悪人過ぎ。 -
記憶喪失もの! 切ないかな?って思っていたんだけれどそれは感じなかったですね。 恋人だったっていう記憶を失くしてるんだけれど甘いんだよねぇ。 遠山がすごく昌紀が大事で大好き♪ってのがあふれてますから楽しく読めます。 ただ二人の出会いが簡単に説明されているだけなのがちょっと物足りない!説明みたらどうも昌紀の方が好きになった感じですよね。なのでその辺りも書いて頂けたらもっと良かったのにな~って思いました。
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しっとり純愛系の記憶喪失ものです。以前にも1冊記憶喪失ものを書かれているのですが、新作はもっとスイートでロマンティックに仕上がっています。
1年分の記憶を交通事故でなくしてしまった昌紀。彼は、深窓のお坊ちゃまという印象の20歳の社長令息。
ワンマンな父親のせいで無理矢理政略結婚させられそうになったある月夜、昌紀の部屋に窓から忍び込んできたのは、とてもカッコいい男。しかも、「お迎えに参上しました。囚われの王子様」とキザな台詞を言ってきます。なぜか悪い人には見えないと、昌紀は彼と共に屋敷を脱出することを決意します。
少々現実離れしたストーリーですが、そこがまた楽しめるところなんですよね。昌紀を助けに来た頼もしい遠山と二人で、記憶をたどる逃避行です。程々にスリリングで、かなりの激甘。
恋人同士だったらしい遠山と、遠慮しつつも楽しいとドキドキしながら行動を共にする昌紀のトキメキが微笑ましかったです。
他人行儀な態度の昌紀に手を出せずに悶々として、辛抱たまらず徐々に距離をつめていく遠山も、残念すぎるほど愛がダダ漏れでニヤリとさせられました。
もう一度恋に落ちる、というシチュエーションがツボですね。もちろん、攻の悶々とした気持ちは置いといてww
恋の記憶がなくても好きな人はやっぱり好き、なのです。
昌紀の父親の酷さには呆れましたが、執事の浅井や遠山の片腕の布目など魅力ある脇キャラが光っていました。
欲を言えば、遠山と昌紀がどんな風に今まで愛を育んできたのか具体的に描かれていなかったのがもの足りなかったですね。そういう回想シーンがあれば、もっとグッときたかも。