夜伽の苺は男装中~皇太子の内憂白書~ (ハニー文庫)

  • 二見書房 (2016年5月12日発売)
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本 ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784576160764

感想・レビュー・書評

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    「これでクラーラはわたしのものだ、誰にも渡さない。クラーラも覚えておくように。どこかの誰かに欲しいと望まれても、きちんと断るんだよ?」(180頁15行目)

    旗騎士の娘で、訳あって幼い頃から男の子として育てられた純朴で健気な17歳ヒロインと、政敵の土地を視察に訪れた際に男装姿のヒロインに身の回りの世話を頼んだ有能な25歳皇太子ヒーローとのシンデレララブストーリーです。

    ヒロインはヒーローと出会った瞬間に一目で恋に落ちます。
    ヒーローも最初は可愛い少年だと思っていただけなのですが、一緒に過ごす内にヒロインの純朴さと素直さと優しい心遣いの数々に次第に惹かれていきます。

    とにかく表紙が可愛いです!
    ヒーローの膝の上にちょこんと座って苺を食べさせて貰ってる小柄ヒロインが可愛くて、表紙だけずっと眺めていてもニヤニヤが止まりません(笑)。
    この作品はヒロインも可愛いですが、ヒーローも美形で優しくて有能という、婚前交渉をした事を除けば文句なく素晴らしい完璧ヒーローでした。
    ヒロインとヒーローW主役といった感じで、ヒーローの心情もきちんと描かれていて、意味のあるサブタイトルに感心しきりでした。

    ヒロインとヒーローが物凄くラブラブしているのに、その裏でヒロインには明かされない闇の部分がストーリーに存在していて、そのギャップが素晴らしかったです!
    行方不明になっていた未婚の娘さん達ですが、無理矢理、侯爵の慰みものにされた後は人買いにでも売られたのだろうと予想していたら、それ以上の惨い事になっていて驚きました…。
    結局、ヒロインの友人も犠牲者だったのか、どんな状況だったのかが明かされなかったので気になりました。

    有能ヒーローが光と闇の顔を完璧に使いこなしていて素晴らしかったです。
    確かに王宮内で権力争いに巻き込まれてきたヒーローが、ヒロインの表裏のない光のような言動に尊敬と憧憬を抱いても無理ないなーと納得しました。

    259頁14行目、267頁16行目、276頁15行目。
    ヒーローのルシアンの名前が「シルアン」になっていたのは脱力しました。
    …間違えすぎ(笑)。
    日本人なので、「汁(たっぷりの)餡」が即座に脳内で変換、連想してしまいました(笑)。

    ヒーローの異母弟が最後迄登場しなかったので、スピンオフで読んでみたいと思いました。

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著者プロフィール

花川戸菖蒲 Ayame Hanakawado
ハッと気がついたら今日が平成最後です。平成ラストの仕事がハニー文庫。……記念? 記念になるのかな?

「2019年 『獣王と失われた王女の秘密愛』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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