ぞくぞくぞぞぞ―化物絵巻 (きゅーはくの絵本 5 化物絵巻)

  • フレーベル館
3.64
  • (4)
  • (10)
  • (9)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 80
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784577033593

作品紹介・あらすじ

ばけものっているの?おそいかかってくるの?ざわざわ…ひたひた…ばけものたちの音。見つからないように、そっとめくってみよう。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 原画を直に見たこともあり、絵本化ということで嬉しくなって読んでみた。
    タイトルの『ぞくぞく ぞぞぞ』は、作品中に登場する擬音。
    この本にはストーリーは無く、狩野宗信の描いた12種類のお化けたちの絵に擬音を添えたものだ。
    その擬音も面白く、日本語の豊かさにも驚かされる。
    「狩野派」というと、お武家さんの御用絵師として栄えたイメージがあり、格調高いものしか描かないと思っていたら、こんな楽しいものも描いていたというのが新発見。

    今と違いネットで検索なんて出来もしないし、ましてや現物を見ながら描くということも出来ない。お化けだもの。
    頭に浮かんだイメージに向かって筆を進めたら、こんな自由な絵が描けたということなのだろう。しかも、かなり上手い。お化けの絵でも、こちらは一級の芸術品になっている。
    はじめて眼にする種類のお化けもいて、へぇぇぇ!の連続である。

    元は絵巻物なので、今で言うアニメーション。
    こんな風に手元でたぐりながら見たのかなと、それらしく真似してみたら、中学生たちが興味深々で身を乗り出した。
    お化けたちを見ながら、それぞれのイメージを膨らましてみてね、とゆっくりページをめくること約5分。
    今日は怖いお話の特集ね、と始まったお話会の幕開けだった。
    小さな子でもOK。
    人間を怖がらせようと一生懸命になっているお化けたちは、むしろ愛すべき存在である。
    動物が人間に化けるというパターンが多く、今よりも人と動物が近い距離にいたことも分かる。
    巻末に、推薦者の水木しげるさんとの対談も載っている。

  • かさかさ、ぺちゃぺちゃ、ざわざわ・・・
    それぞれの妖怪の怖を音で表している。
    水木しげる監修の妖怪が登場。
    見て楽しむ絵本。


    平成28年7月   5年1組

  • ふしぎに、なんか、こわいです、さわりたくない感じ
    でもお母さんがさわらせようとするので、いやです

  • 別冊太陽『こわい絵本』選書  
    「さや さや さや」「する する」「ぴちゃ ぴちゃ」、音とともに気味の悪い12種類の化け物が登場。雪女、なまず女、巨大な化け蜘蛛・・。
    吸収う国立博物館所蔵「化物絵巻(ばけものえまき)」(江戸時代)を原本に、気配を表現したオノマトペだけを加えたことで、ちょっとユーモアのなる化け物たちが動き出すように思えるから面白い。
     絵を描いたのは17世紀に活躍した狩野派絵師・狩野宗信(かのうむねのぶ)。」

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00129868

  • 物語が無く、擬音だけなのが面白い。
    水木しげるさんの解説も興味深かった。
    『江戸の妖怪革命』との併せ読み推奨。

  • 別冊太陽の「こわい絵本」で知った!これは読みたい!

  • 化物絵巻。ぞっとするようでもあり、でもどこかユーモラスなお化けたちが擬音とともに紹介されています。昔から日本人とお化けは共存していたのね。原画を見てみたいな。

  • 九州国立博物館所蔵の狩野宗信の「化け物絵巻」を絵本化したもの。
    絵がメインで、文字は「ぞぞぞ」など擬音語が書かれる程度。

    雪女、猫又、河童、いたち、モモンガ、狸、唐傘からのぞく化け物などが登場。

    巻末には水木しげるによる解説もある。
    雪女が子供を抱いていなく、猫又のしっぽが分かれていないなど、原始的な描かれ方がされているのが興味深いとあってなるほど、と思った。

  • 九州国立博物館所蔵「化物絵巻」からつくられた絵本。水木しげるのインタビューあり。

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

2005年、福岡県太宰府市に開館。「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える」をコンセプトに、文化交流展示(平常展)と、年4回程度の特別展を開催。多様な文化や歴史を体験できる「あじっぱ」も設置するほか、学校教育との連携や、保存科学にも力を入れている。独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館と福岡県立アジア文化交流センターが共同で管理運営している。

https://www.kyuhaku.jp/

「2022年 『北斎 HOKUSAI 日新除魔図の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

九州国立博物館の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×