あかいろうそく (フレーベル館復刊絵本セレクション)

著者 :
  • フレーベル館
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本棚登録 : 116
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784577041222

作品紹介・あらすじ

29年の生涯に『ごんぎつね』『手ぶくろを買いに』などの多くの名作を残した童話作家、新美南吉。22歳のときに発表した、動物たちのほほえましいやり取りをユーモラスに描く名作、待望の復刊。4才ごろから。

感想・レビュー・書評

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  • 新美南吉さんは今年が生誕100周年なのだそうで、どおりで図書館にはたくさんの本が並べてあったわけだ。
    名前を聞いてもピンと来ない方には「ごんぎつねの作者さんですよ」ということで。。
    1913年7月30日生まれで、ウィキペディアによると【地方で教員をしながら若くして亡くなった童話作家】という点でよく宮沢賢治と比較されるらしい。
    でも、両者はだいぶ趣が違うように思う。

    この作品、とても素朴でほのぼのとしている。
    大胆な仕掛けや派手なオチになれてしまっている今の子たちには、喜ばれないかもしれない。
    新美南吉22歳の時の作品。つまり1935年頃を、見たことは無くてもなんとなく想像しながらゆったりと読んでやってね。
    文字は縦書き。穏やかに語りかけてくるような日本語。
    絵はモノクロとカラーページが交互に現れ、動物たちの表情や仕草が、とても愛らしい。

    山で一本の赤いろうそくを拾ったサルは、それを花火だと思い込んで山に持ち帰る。
    誰も花火なんて見たことがないので山は大騒ぎ。
    サルは花火がどんなに綺麗かを、みんなに話して聞かせてくれる。
    ではその花火に火を付けようということになったが、誰も付けるものがいない。そこで、みんなで籤をひくことになり・・・

    火を付けにいく場面では、マッチを手にしている。
    いまどきは「チャッカマン」かしら?
    まぁ、誰が火を付けるかで四苦八苦する様子がとても面白いのだ。
    なんとかろうそくに火はついたけど、みんな怖がって目も耳も塞いでしまう。
    ラストは、赤々と燃えるろうそくを、動物たちが肩を組んで見つめて終わり。ここはちょっとロマンティックだ。

    もう少し話しが広がるかと思うと、これで終わる。
    何も起こらないと言えば、確かに特別なことは何も起こらない。
    大人の私は、知ったかぶりをするサルに笑ってしまったが、子供たちにもこのほのぼのした世界が通じるといいなぁ。
    まだお話し会で読んだことがないので、そのうち読んでみたい一冊。
    約6分半。3,4歳から。

  • ふんわりとあたたかい素朴なお話。優しい気持ちになれました。

  • レトロな絵が大好物です♡
    新美南吉さんのお話も、なんだかほのぼのしていていいな。

  • 5分
    お話も絵もすてき。かわいくて癒される。
    大勢のおはなし会では、あのオチの魅力が伝わらない気がする。

  • 三歳になりたての我が子には、少し難しかったかな?でも、しっかり最後まで聞いていました!

  • 新美南吉さんのお話の中でこれがすごく好きだな。

  • 新美南吉も鈴木寿雄も亡くなっているんですよね。作品は残る。いいものは残してくれる出版社。有り難い事ではありませんか。

  • 新美南吉さん作。
    クリスマス用に、と思ったけど
    なんというか、ことばも昔ながら。
    近眼とか出てくるからこどもは難しいかな。

  • 新美南吉さんのお話。言葉の言い回しに新美さんらしさというか、良き時代を感じる事ができて、わたしはほっこり。花火と間違えられた赤いろうそく。木に結んだら危ないんじゃ・・・と少し気になった私でした。(3歳6ヶ月)

  • 大正時代に発表された作品。素朴て温かい。

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著者プロフィール

1913年、愛知県知多郡半田町(現・半田市)に生まれる。中学時代から童話を書き始め、『赤い鳥』『チチノキ』などに投稿。東京外国語学校在学中に病を得、20代後半の5年間は安城高等女学校(現・県立安城高等学校)で教師をしながら創作活動を続けた。1943年、29歳の生涯を終える。代表作に「ごんぎつね」「おじいさんのランプ」「手袋を買いに」「でんでんむしの悲しみ」を始めとして、多くの童話・小説・詩などの作品を残す。

「2019年 『子どものすきな神さま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新美南吉の作品

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