原色 小倉百人一首 (シグマベスト)

  • 文英堂
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本棚登録 : 46
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784578245032

感想・レビュー・書評

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  • 百人一首入門としては、申し分ないくらいに素晴らしい。オールカラーで550円は奇跡的に安い。おそらく学習書として大量発注があるのでしょう。来春は競技カルタがテーマの映画も上映されるので、なおさらこの本は重宝しそうである。何しろ巻末には競技カルタ用のハンドブックまであって、どの文句で下の句が決定出来るか、と覚えるためのイラスト集まであるのだ。例えば「寂しさに宿立ち出でてながむれば」「何処も同じ秋の夕暮れ」の句は「さ」で下の句が決定し、「寂し、何処」と迷い猫を探すイラストで覚えるのだそうだ。知らなかった。

    本文も丁寧である。一首につき一ページか二ページをかけて解説して、必ず関連カラー写真が載る。私の好きなのは万葉集なので、古今や新古今はずっと避けて来た。けれども、こういう綺麗な本でさらっと読んでみると、それはそれで感慨深い。しかも80首を過ぎる頃から、技巧的感覚的と聞いていた新古今の歌々から、それが砥ぎ落とされて人生を感じさせるものが多くなったのには驚いた。最後の5首は定家一族と皇室の歌で終わらしたのは仕方ないが、その直前93首源実朝「世の中は常にもがもな渚こぐあまの小舟の綱手なかしも」の深さ、99首後鳥羽院の「人も惜し人も恨めしあぢきなく世を思ふゆえにもの思ふ身は」の達観は、流石という他はない。撰者定家の凄みである。

    それにしても、最初の4首、万葉集撰歌のほとんどを「改変」しているのは驚いた。「田子の浦」の改変は知っていたが、それもちょっと許せないが、一首目は、作者不詳を天智天皇歌と断定し、持統天皇歌「白妙の衣干したり」を「干すてふ(干すという)」と伝説化し、「あしびきの山鳥の尾の」は、作者不詳なのに柿本人麻呂歌にしてしまっている。そんなこんなで、読めば読むほどいろんな疑問が湧いて来た。困ったものだ。

    2015年12月20日読了

  • 小学生の頃、百人一首にはまって地区で準優勝したあの時を思い出した。短歌の解説を読んでいると程よいエモさとこの時代にも恋というものがあったのかという恋の不変さに驚きを覚えた。また、季節の短歌もなんとも言えない味わいがある。特に秋だ。短歌では多い秋の悲哀さを歌ったものが多くあり、元々秋という季節は過ごしやすく私は好きであったが秋の訪れを喜べなくなりそうだ。

    この本は読んでいるのはおもしろいが読むのに時間がかかるため40句くらいで飽きてきてた。そこが難点だ。でも、めちゃくちゃ好きな人にはおすすめです。

  • 2017/1/23 
    右手の具合が悪くなって 家事もままならず 趣味の書道や焼き物などもできなくなっている母に、
    何か気分を晴らすものはないかと探して 百人一首の本はいいかも! と購入。

    本書は、見開きで わりと 美しい本です。
    解説の字は小さいので読まないでも、若いころから親しんでいる百人一首なら、ページを見ればなにかしら興味が持てるかもしれません。
    もしかしたら 声に出して 和歌を詠むかもしれないです。♪

    子供のころには 我が家でもカルタ取りをしたので、私も一緒に読んで おしゃべりするのもいいですね。(*^_^*)♪

    ついでに、「ちはやふる」がきっかけで競技かるたが流行っていると知りました。
    あいにく見ていませんが、競技かるたは、いがいと殺伐としていて好きになれません・・・。

    ちはやふる  〜 競技かるたに没頭する少女の青春を描く漫画が大ヒットし、アニメや映画にもなった。

    万葉集の本も読みました。 

    詳細はこちら → https://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-936.html

  • 美しい写真と体裁が魅力的で、なおかつ読まれた背景もコンパクトに理解できる本。
    とにかく写真が綺麗で郵便で、説明しすぎないので想像の手助けになる。
    六歌仙や歌合のこともかなり詳細に書かれていて、学術的に百人一首を知りたい人にオススメの本。

  • 1日1首で100首完読しました。50歳で初めて100首に目を通す。百人一首は日本の文化遺産です。
    解説、鑑賞、表現技法、語法、百人一首歌枕地図、百人一首歌人相関図などと一冊に盛り沢山。和歌に不慣れな私もよく理解できて¥500ちょっとで買える。これで、半年楽しみました。最近は女流歌人の歌をセレクトして楽しんでます。

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著者プロフィール

1938年青森県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。現在、東京大学文学部・大学院人文社会系研究科教授。専攻は古代日本文学。著書に「清少納言と紫式部」「古代和歌の世界」ほか。

「1999年 『ことばが拓く 古代文学史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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