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本 ・本 (80ページ) / ISBN・EAN: 9784580825666
作品紹介・あらすじ
大好きなおばあちゃんと、少しの間いっしょに暮らすことになったはなちゃん。優しいおばあちゃんと過ごす時間はとても楽しかったけれど、いつもと違う生活にだんだんもやもやがたまってきて…。「おばあちゃんなんて、きらい!」と言ってしまったはなちゃんは、「ごめんね」が言えるのでしょうか。
感想・レビュー・書評
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2024年読書感想文コンクール課題図書 低学年
https://www.dokusyokansoubun.jp/books.html
はなちゃんはおばあちゃんが大好きです。いつもニコニコして、とても美味しいクッキーを作って、たくさん遊んでくれるおばあちゃん。抱きしめられたときのほっとするにおいも大好きです。
そんなおばあちゃんがしばらくはなちゃんの家で暮らすことになりました。毎日たくさん遊んで楽しくて仕方がなかったのですが、だんだん”もやもや”することも出てきました。食事はおばあちゃんに合わせてお魚ばっかりだし、はなちゃんにも「しゅくだいやった?おやつを食べたらハミガキしなさいね」と言ってくるのです。おばあちゃんの言うことは全部正しいです。宿題は先にやったほうがいいし、ハミガキしないと虫歯になります。でもちょっとのんびりしてからでもいいじゃない。
ある日仲良しのゆうちゃんが遊びに来ました。ゆうちゃんが帰る時におばあちゃんは「ちゃんと挨拶するんだよ」と言いました。ゆうちゃんはびっくりして小さな声でやっと挨拶しましたが、送りにいったはなちゃんは「おばあちゃんに叱られるから、もうはなちゃんの家に行けない」と言われてしまいました。
家に戻ったはなちゃんはおばあちゃんに「だいきらい!」と言ってしまいます。おばあちゃんははなちゃんに「いいすぎたね、ごめんね」とあやまったのですが、はなちゃんはどうしてもおばあちゃんと仲直りすることができません。はなちゃんも本当は「いやなこと言ってごめんね。大好きだよ」といいたいんです。でもはなちゃんの「ごめんね」は身体の中で固まってしまったみたいで出てこないんです。
そんなある日、おばあちゃんが入院することになり…。
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「ごめんねがでてこない」というのが子供にもわかりやすく、大人にも心当たりは多いでしょう。それでも大切な相手に大切な言葉をかけたい気持ちや、ごめんねを出す勇気も伝わって良いお話です。
大人としては、終盤の入院したおばあちゃんが衰え具合がなかなか心配で、でもはなちゃんは「あんなこともこんなこともしてあげよう!」と前向きなので、しんみりして読み終わりました…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
家の改装工事の間同居することになったおばあちゃん。おばあちゃんと暮らせるのはうれしかったけど、家に帰ったらすぐ宿題をしなさいとか礼儀作法とかいろいろ口を出されてモヤモヤ。ある日うちに遊びに来た友だちにあいさつしなさいと注意するおばあちゃん。友だちにもう遊べないと言われて、つい「おばあちゃんなんかきらい」と言ってしまうという話。
ちょっと注意されて凹むところが、最近の子どもだなあと思ってしまった。 -
大好きなおばあちゃんと少しの間一緒に暮らすことになるが、だんだんとおばあちゃんの一言一言が気になり始める。お友達がきた日のある出来事をきっかけに、溜まっていた気持ちを抑えられず嫌いだと言ってしまい…。
家族の干渉や、老いる寂しさと悲しさは、子どもも理解できるが、経験してきた大人こそ胸を打つ。 -
大好きなおばあちゃんにいやなことを言ってしまったはなちゃん。
なかなか謝ることができないはなちゃんの心の葛藤がよく分かって胸がキュッとする。 -
読書感想文 低学年の部 課題図書
はなちゃんの気持ちがすごくわかり、感情移入してしまうほど。
そして、おとなになった今、おばあちゃんの気持ちもよくわかります。
これを読んだ子どもたちは、いろんなことを考えさせられるんだろうな。
課題図書、納得です。 -
2024年青少年読書感想文全国コンクール課題図書。
大好きなおばあちゃんに「きらい」と言ってしまったはなちゃん。
「ごめんね」って言いたいのに…。
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はなちゃんのモヤモヤする気持ちは、たぶん誰もが通った道。
自分の気持ちを心を込めて伝えることの大切さ、悪いなと思ったときに謝れる強さ。
乗り越えて生きていくんだ。
改めて考えることができた。 -
令和6年度読書感想文課題図書低学年
いえをこうじしているあいだ、おばあちゃんがはなちゃんのおうちにとまります。はなちゃんはいっしょにいろんなことができて、うれしくてたまりません。でもね、ただしいけどいろんなことをちゅういされて、ちょっといやになってしまいます。なかよしのゆうちゃんがあそびにきたときに、おばあちゃんはゆうちゃんにもちゅういしたので、「おばあちゃんなんてきらい!」といってしまいました。
こうじがおわってじたくにもどったおばあちゃん。
ゆうちゃんはおばあちゃんとなかなおりできるのかな?
総ルビ。大人には予想できる内容ながらも、テンポよく進んでいき、おばあちゃんの気持ちに寄り添えてほろりとしました。 -
今年の1,2年生読書感想文コンクールの課題図書。夏休み、娘に読んでもらおうと入手。
わかっているのに意地を張ってしまう、ごめんなさいを言い出せない、責任感からの罪悪感…誰もが身に覚えのある主人公はなちゃんの気持ち。意地を張っている裏で、子どもながらに色々思ったり考えたりしている。だけど言語化するのってすごく難しい。あの頃の感情が浮かび上がってくるよう。
はなちゃんの気持ちに共感して涙。おばあちゃん側に立って涙。はぁ、どっちもわかる。
低学年の娘も高学年の息子も、共感できるところがあるようで、繰り返し読んでいる。なんだか納得のいかないモヤモヤを言語化したり、自分の気持ちを伝えることの大切さが子どもたちに伝わるといいなと思う。
何度も読み返したくなる。 -
ごめんねが出ない時ってあるよね
著者プロフィール
ささきみおの作品





