チョコレート・ガール探偵譚

著者 :
  • 平凡社
3.61
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本棚登録 : 200
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582282665

作品紹介・あらすじ

フィルムは消失、主演俳優は失踪、そして原作の行方は……。成瀬巳喜男幻の映画「チョコレート・ガール」を追う作り話のような本当の話。連続ノンフィクション活劇、今宵開幕!

感想・レビュー・書評

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  • 小説と思って読む。あれ、なんだかいつもより疾走感のあるのね、と思っていたら、途中で気が付いた。違うのね。
    チョコレートみたいなガールの探偵譚なのかと思っていたのも違ってた。
    巡る物語は想像が膨らむね。

  • 古本屋で一括りで買ってあった無声時代の映画パンフレットの中から出てきた「チョコレート・ガール」
    そこから始まる大調査。古本屋や図書館を調べ回る著者に、なんだか共感を感じた。

  • つくり話のような本当のはなし。
    現実の街がこの人にかかると、現実ばなれした街になる。

    「チョコレート・ガール」という実在した映画をめぐる冒険。
    はじめからネット検索したりはしなかったけど、(してもドンピシャな答えはなかった)、古書店をあたり、国会図書館にいき、専門図書館にいき、新聞の縮刷版をはじからチェックする。
    由緒正しい文書検索譚。

  • 2019 9/19

  • 見つかりそうにない物を本気で見つけようとすると、探偵譚のような物語が生まれるものだなと、これを読んで思う。
    帯を見ずに、いわば「ジャケ買い」したので、ノンフィクションと思ってなかったのだが、ノンフィクションの中に垣間見えるフィクションのような展開を表現できる文章力に、感嘆した。
    時々の脱線が行き過ぎるタイミングがあったので、そこはちょっとな…

    サイズ感、ジャケットの可愛さ、タイトルはずるい。

  • +++
    フィルムは消失、主演女優は失踪、そして原作の行方は……。
    巨匠・成瀬巳喜男監督の幻の映画「チョコレート・ガール」を追う作り話のような本当の話。連続ノンフィクション活劇、今宵開幕!
    +++

    「作り話のような本当の話」と書かれていて、たぶん本当のことなのだろうとは思うのだが、そう自分に言い聞かせれば言い聞かせるほど、架空の物語めいて見えてくるのが不思議である。それが、普段の著者の作品によるものなのか、著者ご本人の気質によるものなのかはよく判らないが。ともかく、現実にしても想像の産物にしても、「チョコレート・ガール」を追いかける旅にはこの上なくわくわくさせられ、あちこちにさりげなく配されたヒントをたどり、(この現代にあって、出来得る限り電網の世界の助けを得ずに)足で探したチョコレート・ガールの実態が、それはまた魅力的なのである。知らない顔で探すということの難しいけれど幸せ至極な充足感が伝わってきて、こちらも満ち足りた心地になる。愉しい探偵の時間をくれる一冊である。

  • フィクションかと思っていたら、ノンフィクションだった。作者が作者だけに、途中までフィクションに事実をちょい入れだとばっかり思っていた。

  • 小説ではなく、ノンフィクションとして書かれた本のようです。それはともかく、私の好きな成瀬巳喜男と水久保澄子についての本なので、待ちきれず新刊本を購入しました。
    既知のエピソードもありましたが、旧作日本映画ファンとしては大いに楽しめる本です。

  • 「チョコレート・ガール」という現存するかどうかわからないフィルムをめぐっての探偵作業.ネットを使わずに自らの体を使って(1万円号も)あちらを訪ねこちらを彷徨い,思わぬ手助けやひょうたん駒のような僥倖で意外とうまく着地して,,,読み手もそれに付き合って妄想が広がり映画を1本見たような気になった.

  • 2019ベスト確定(まだ半年あるが)。最の高。著者の探偵ぶりに感嘆。探偵ぶり…といっても探偵としての行動力でも推理力でもなく…、探偵としての規範…とでもいえばいいのかな。書かれた探偵としてのエピソードも対象のエピソードもそれぞれにいい。もちろん結末も。その結末の先があることを祈りたい。とりあえず、板チョコにかぶりつきたい。

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著者プロフィール

吉田篤弘

1962年東京生まれ。小説を執筆するかたわら、「クラフト・エヴィング商會」名義による著作と装幀の仕事を続けている。2001年講談社出版文化賞・ブックデザイン賞受賞。『つむじ風食堂の夜』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』『金曜日の本』『京都で考えた』『あること、ないこと』など著書多数。

「2019年 『天使も怪物も眠る夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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