図書館から借りました
悪党「西門慶」の物語
とはいえ。
西門慶さんはもしかしていい人なんじゃあという気もしてくる。
周りが悪いだけで、この人悪くないのでは。
女好きなだけで。
唐突に何かが起きる、ということがない物語。
因縁というか、その手前に布石が必ずある。
絡み絡んで瓶児が死に、西門慶は嘆き悲しむ。
が。
死の原因となった金蓮と平然といちゃつく西門慶。
やっぱりこの人、お馬鹿さんなのだろうなー。
食い物描写、多い。
粳米(うるち)の粥、鳩の雛肉の煮物、豚の足の煮物、もやしと韮を添えて驢馬の肉を煮たもの~
山芋と鶏のうま煮一椀、韮一椀、山芋入り肉団子一碗、羊の頭の煮物一碗、ハマナスの実とガチョウの油を入れたウドン粉の蒸し餅の大皿が二つ~
こんな描写が一話に二・三回あるという、まったく。
なんて美味しそうな話なのだろう~
食ってばっかり。