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- Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582441185
作品紹介・あらすじ
国境線をめぐる争いが続く大陸。国家間の激動の渦に飲みこまれ、難民となって移動を強いられる遊牧民たち。彼らの苦難の道のりをたどり、遊牧という生活様式の消滅を描く、著者畢生の大作。
感想・レビュー・書評
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ウイグル族ジェノサイドにカザフ族への弾圧も含まれており、その悲劇の源流を確認したく手に取ったが、20世紀の激動の世界史の余波が彼らを直撃していたことに驚く。
ソ連邦による弾圧、日中戦争下での国民党による粛清、紅軍によるチベット侵攻、英国領インド政府とカシミール政府からの冷遇、印パ分離独立の動乱、冷戦時のトルコ… 特にトルコが朝鮮戦争に派兵したとかブルガリア難民についてはこの本で初めて知った。
現在進行中の問題は、「過去の出来事」として習った歴史と地続きであり、過去は全然終わってない。知った気になってた世界史は、欧米目線の情報で表層的だったことを痛感。日本や欧米から「その他」とされてきた民族や場所からの視点で歴史や世界を見れるようになりたいと思わされた。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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