ドイツ帝国の興亡―ビスマルクからヒトラーへ

  • 平凡社
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582447026

作品紹介・あらすじ

本書の叙述の中心は、1987年に成立し1945年に崩壊した「ドイツ帝国」の歴史であるが、どちらかといえば一般読者向けの、いわば「望遠鏡を通して観察した」軽いタッチの通史として意図されている。著者は、ヴァイマル共和国期からヒトラーの政権掌握、さらにナチ体制の前半を身をもって体験している。青年時代のこうした体験を踏まえ、またこれまでの多年にわたる研究の成果をまとめあげながら「ドイツ帝国」の歴史を「回顧」したのが本書であって、あわば著者独特の「ドイツ史観」の集大成となっている。

感想・レビュー・書評

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  • はるか中世の「第一帝国」こと神聖ローマ帝国はひとまず措いても、ドイツの歴史、ことに近代史には見通しの悪さが付きまとう。

    啓蒙君主にして軍国主義者のフリードリヒ2世が躍進させたプロイセン。鉄血宰相ビスマルクが辣腕を振るった後、ヴィルヘルム2世親政と第一次世界大戦によって滅んだ「第二帝国」。そしてユダヤ民族フォビアの殺人鬼ヒトラーが率いた「第三帝国」ことナチスドイツ。
    この3つの有名な歴史的国家の間の、有機的なつながりをきちんと追えている人がどれだけいるだろうか?

    そのいわばミッシング・リンクを、見事に埋めてくれるのがこの「ドイツ帝国の興亡 ビスマルクからヒトラーへ」です。
    こんな本はなかなかないんじゃないかな。
    ただ東西ドイツ分立時代に書かれた本であることから記述が今となっては古いのと、翻訳の日本語が…筆力は十二分にあるもののちょっと校正不足というか、ところどころに文意の取りづらい部分があるのとが惜しいところ。

    著者のハフナーさんはナチスドイツの興隆を目の当たりに見た世代の人だけにもうこの世の人ではないけど、この本のコンセプトを継いだ読みやすいドイツ近代通史の需要は消えることはないと思う。そして第二次世界大戦という黒歴史を共有する国だけに、日本人としても学ばされる部分はたいへん多い。
    新たに優れた類書の登場を願ってやみません。お薦め。

  • ビスマルクは最初の百ページくらいしかなかった(涙)

  • サブタイトルの通り、ビスマルクによるプロイセンを中心としたドイツ統一から、ヒトラーの敗北でドイツが分断されるまでのドイツ現代史を、とても臨場感たっぷりに描いている面白い本でした。
    1987年に出版された本なので、まだドイツ統一前の状況なのですが、わずか2年後にはベルリンの壁崩壊が起きたにもかかわらず、作者は「このようにできあがってきた両ドイツ国家が、一つの機能的な国家に融合するような再統一は、理論的にすら考えることができない」と述べており、この時代の激動ぶりにも感慨深いものがあります。

  • 知らないことや若干の見解の相違もあるけど、わかりやすく書いてていいですね。東西ドイツの統一は難しいと最後に書いてあるけど、同時代を生きた人間の感覚として納得できるけど、現実はね、、、でも読んで良かったです。

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