昭和史 1926-1945

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  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (509ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582454307

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  • 2010.9.1 進化論
                 半藤 一利 (著)

      http://amazon.co.jp/o/ASIN/4582454305/2ndstagejp-22/ref=nosim


     この本などは平易にその間の経緯を伝えてくれる
     分かりやすいものでお薦めです。



    ■メルマガの主題ではなく、私の専門でもないので、
     これまであまり国際政治・国内政治をはじめとする

     スケールの大きな話?についての個別・具体の話題を
     取り上げることはほぼありませんでしたが、

     過去・現在の時代の変遷を俯瞰した形で眺めようとする
     知的な営みには、個人的に非常に強い関心を覚えます。



    ■それは、

     自分の意思と無関係なところで、自らの人生が
     歴史の波に翻弄されている、時代に動かされている、

     という強烈な認識があるからです。


     人生の可能性を広げたい、
     あるいは外部的要因によって狭められたくない、
     
     と考えれば考えるほど、自らを取り巻く環境について、
     けして無関心でいられなくなってくるのです。


     
    ■『アンネの日記』を読んでも、
     『あのころはフリードリヒがいた』を読んでも、
     ドラッカー『傍観者の時代』を読んでも、

     あるいは『私の履歴書(日経新聞連載)』などを読んでも、

     「人は生きている時代と無関係に
      人生を過ごすことは出来ない」

     と痛感させられます。


     そのように感じる人もあれば、特に感じることもない人も
     あるかもしれませんが、自覚の有無にかかわらず、
     おそらくこれは真実。



    ■とはいえ、しかし、上に挙げたような、

     時代を生き、時代を動かし、あるいは時代に
     動かされた人の人生航路を、

     いくら活字でなぞったとしても、それだけで今後の変化に
     対して適切な対応策がとれるようになる、

     というものでもないでしょう。



    ■そう考えると、
     
     私(鮒谷)は今後の変化に対処する、対応策を考える知恵を
     つけるために読んでいる、学んでいる、
     
     というよりは、

     時代に翻弄された人たちの人生について、
     ことさらな理由付けはできずとも、

     「読まずにおれない」

     というのが正直なところの自分の心中なのかも
     しれません。

  • 時代の雰囲気、流れとあったものは必ずある。
    マスコミがそれを煽り、国民がそれに熱狂する。
    その時に冷静な判断が出来るのか、常にそのことを頭に置いておかなければならない。
    壮大なる希望的観測に基づく想定、無責任、声の大きい人への従属、判断の矮小化、いずれも未だに日本に蔓延しており、いつまた悲惨な戦争を引き起こしてもおかしくない。今こそ歴史に学ぶべきであろう。

  • "いつ購入したか不明。もっと早くに読んでおくべきものだった。
    太平洋戦争を俯瞰的にわかりやすく著者が語る講義。
    1章ずつ読み進める。記憶に刻み、日本人としてのアイデンティティを自分なりに再構築する。
    いまだに、この戦争に関する国家間のいざこざは続いている中、一般常識としての知識のみならず、自分なりに文献をいくつか検証して、総括しておくべきものだと考えている。"

  • ●第二次世界大戦は負けるべくして負けたのだなと実感した。奇しくも日露戦争で手に入れた満州というものが、昭和史において非常に大きな意味を持っていたが、それは当時の日本において手に余るものだったのだろうかという疑問がわいた。

  • 平易な語り口で、昭和史を語る。過去、様々に議論されてきた内容にも深入りし過ぎない様に触れながら、話が澱むことなく流れていく。よく、まとまった本だと感じました。

  • 2016/7/2 No.14

  • 2014年118冊目。

    講話を元にした本であるため、口語体で非常に分かりやすい。
    「すべての大事件の前には必ず小事件が起こるものだ。」という夏目漱石の言葉を教訓にか、あらゆる出来事の背景や思惑がきちんと表現されている。
    下巻の「戦後篇」を読んだらもう一度読み返してしっかり自分の中に定着させたい。

  • 2014/11/8

  • ★高校時代の歴史で世界史を選択していたという言い訳で、近代日本史を知らないことへの恥ずかしさを誤魔化してきたし、この時代のことを知らない世代との関わりを中心にしていれば、あまり長くない余生もふじゅうしないでやり過ごせると思っていた。しかし、そういった歴史からの逃避が、自分の中から方向転換を迫られた。その時に選んだのが、敗戦に至る迄の日本の歴史を描いたこの作品だ。
    実は、半藤一利氏の本は『戦う石橋湛山』を一月前に読んでいた。この時代を一番分かり易く語ってくれるとも聞いていた。
    内容だが、日清戦争からポツダム宣言受諾迄の1926年〜1945年迄の20年間を描いたものである。この時代の20年という時間の流れは、グローバル化し、科学技術や情報技術の発展の著しい現代と比較しても、社会が大きく揺れ動き、現代に決定的な影響を与えた政治的(軍事的)な判断の連続であった。そして、何より半藤一利氏が訴えたかったのは最後に掲げた。戦争を避けられなかった日本人の戦争における教訓だったのだろうと思う。最後その要約をまとめておく。
    戦争の教訓
    ①時の勢いに駆り立てられてはいけない。熱狂そのものが権威を持ち始め、不動のものの様に人々を引っ張ってゆき流していった。熱狂のなかに自己の理性をおさえつけ、熱狂に棹さすことができなくなる。
    ②さいだいの危機において抽象的な観念論を非常に好み、具体的な理性的な方法論を全く検討しなくなる。自分にとって望ましい目標を設定し、実に上手く壮大な空中楼閣を作り上げる。
    ③日本型のタコツボ社会における小集団主義の弊害
    ④国際社会のなかの日本の位置づけを客観的に把握していなかった。主観思考による独善に陥る。
    ⑤何かことが起こった時に、対処療法的な、すぐに成果を求める短兵急な発想。時間的空間的な広い意味での対局観が全くなく、複眼的な思考ができない。2014.04.26★

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著者プロフィール

半藤 一利(はんどう かずとし)
1930年、東京府東京市向島区(現在の東京都墨田区)生まれ。東京大学文学部国文科卒業後、文藝春秋新社に入社。編集者として活動しながら匿名記事も記す。1965年に大宅壮一の名義を借りて『日本のいちばん長い日』を執筆、発行。『漫画読本』『増刊文藝春秋』『週刊文春』『文藝春秋』編集長を歴任。1995年に文藝春秋を退社してから作家・評論活動専任となる。
1993年『漱石先生ぞな、もし』で新田次郎文学賞、1998年『ノモンハンの夏』で山本七平賞、2006年『昭和史』で毎日出版文化賞特別賞をそれぞれ受賞。2009年の語りおろし『昭和史 1926-1945』『昭和史 戦後篇 1945-1989』はベストセラーとなった。
妻の半藤末利子は、松岡譲と、夏目漱石の長女・筆子の四女で、夏目漱石が義祖父にあたる。

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