- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582531633
感想・レビュー・書評
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以前から装幀の素敵さにむふむふしていた平凡社STANDARD BOOKSシリーズ。
その中でも、好みのドツボを突かれてしまったのが本書です。
しかも日髙敏隆先生とは!これは買わずにはいられません。
「ネコの時間」というタイトルですが、収録されている話題は昆虫のほうが多いです。
別の本で読んだことのある文章もありましたが、何度読んでも生物のおもしろさはまったく色褪せません。
きっと日髙先生ご自身のわくわくした気持ちが文字のあいだからあふれているからなのでしょう。
その一方で、人間の美学について綴った文章のように余韻を残す一編には、背筋を正されました。
この世界で生きる人間の1個体として、毎日楽しみながら謙虚に生きたい、と思う読後でした。
付録のしおりに寄せられた文章は、イラストレーターの寄藤文平さん。
寄藤さんの「ちくしょう、うらやましいなぁ」という敬意と本音がこめられた一言に、思わず共感の笑みが浮かびました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やはり、この方の文章は読みやすい。そして楽しい。
専門の昆虫についてのものが多いが、その他の動物についてのものも、どれも、着眼点が面白い。
言われてみれば、確かにどうしてだろうと思うことを取り上げてくれる。
また、他人の研究でも、知り得たことを素直に考察し、エールを送る。飽くなき好奇心を持ち続けていることが伝わってくる。
恐らくは自身への問いかけなのだろうが、こちらにも問いかけられているようで、はっとする。
なのに、どこか温かい気持ちになるのはなぜなのだろう。 -
ネコの副題につられて読んだけど、虫の話が断然面白い
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50080766 -
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ユルさとカタさがバランス良く他書も読んでみたい
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猫と暮らして7年ちょっと、猫には自意識があるものと思っています(^-^) いったい、ネコは人間のことをどう思っているのだろう。人間の存在を気にかけていないようで、あきらかに人間になつき、そしてまったく依存しきっている(^-^) 動物行動学者、日高敏隆さん(1930~2009)「ネコの時間」、2017.10発行。動物は「死」の認識がなく、人間は「死の存在」を知り、人生の意味という美学に届いたとか・・・。でも、それぞれの生き物、人間には及びもつかないような、それぞれの世界で生を全うしてるんですね!
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日高敏隆氏の物の捉え方は大変おもしろいし、なにより文書がうまい
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エッセイ。昆虫。動物行動学。
どこかで見た著者と思ったら、ローレンツ『ソロモンの指環』の翻訳者でした。
「ネコたちの認識する世界」が面白かった。