東京の台所

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 260
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582620597

感想・レビュー・書評

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  • 人様の台所を覗き見している気分。

  • カラー写真のページで登場する人はアート関係やらこだわりの強い人が多い。なんか期待してたのと違う。もっと凡庸で雑で主張のない台所が見たかった。そういうのも少しはあったけど、著者が見たい、紹介したいという主観によって選別された被写体が掲載されているのだろうし、何らかの偏りはあるだろう。それとも私の感覚が偏っているのだろうか。

    もっとも、凡庸で雑な薄汚れた台所の撮影を許可する人もあまりいないだろう。それなりに、自分の台所になんらかの自負があるから撮影に応じるのだと思う。そうじゃなくて、見られたくない台所が見たい。我ながらゲスい。

    本の後半1/3は趣が異なる。台所の写真は小さいモノクロ。写真よりも市井の住人へのインタビューが主になっている。人生いろいろといった趣があって良かった。

  • ここで紹介されている数々の「生活感あふれる台所」はその人の生いたちや性格、様々な背景が如実にあらわれ、隠しようもない個性が匂いたっていて不思議なワクワク感を抱きながら読みました。

    非大衆的な工夫とこだわりがつまっていたり、無頓着がゆえに生まれる妙な整合性があったり。
    インスタで良くみる「整ったキッチン」もそれはそれで記号的な美しさがあるけれど、それとはまったく交わらない世界を覗いている感覚でした。

  • インテリア系の参考には
    ならないと思うのですが
    雑然とした中に
    温かさとか 人の気配のする
    懐かしい感じが漂います
    家族の人数がかわったり
    料理をする人がかわったり
    それぞれに違う気配がありますね

  • 料理好きの私としては、写真を見ているだけでワクワクしてしまった。いろいろな家庭の台所の写真とその背景を一冊にまとめたもの。一人暮らしから子供と一緒に暮らす人たちまで様々な台所があった。年齢層もばらばら。その人たちのこだわりがいろいろなところに見れられ、自分と同じキッチン道具だったり、こだわろがあるとまたちょっと嬉しかったりする。

  • 2015.9.29

  • ひとんちの普通の台所を見るのが大好きな自分にとってはこの上ない題材の本。
    都築響一のtokyostyleみたいなワクワク感は足りなかったけどまあコレはこれで楽しかった。
    もっと写真が多いと良かった。
    トイレに置いて少しずつ読み進めた。

  • 結構都心に住んでいる人の台所。その人の個性がある

  • (まえがきより)
    およそインテリア雑誌には載らないそれらから、
    はからずも“その人”が見えることがある。
    故郷との距離や、これまで歩んできた道。どれほど愛されて育ってきたか、何を大事にしているか、生活信条、将来の夢、そんなものまで。

    ダイニングやリビングなどと違って
    台所には、とりつくろいきれない日常が溢れかえる。
    人となりと個性が、どうしても表出してしまう。

    ++++++

    この本が、ほかのインテリア系の本と異なるのは、台所から、その人の人柄や人生をも紹介しているところ。名前は伏せられているけれども、台所から、さまざまな人たちの、さまざまな生活や、生きざまを垣間見ることができるところがよい。

  • 新サービスを検討するうえで、膨大な統計資料を読み解いているが、統計資料では埋もれてしまって気づきえないインサイトが本書には詰まっているように感じた。

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著者プロフィール

大平 一枝:作家、エッセイスト。長野県生まれ。大量生産、大量消費の社会からこぼれ落ちるもの・
こと・価値観をテーマに各誌紙に執筆。著書に『東京の台所』『男と女の台所』『もう、ビ
ニール傘は買わない。』(平凡社)、『届かなかった手紙』(角川書店)、『あの人の宝物』(誠
文堂新光社)、『新米母は各駅停車でだんだん本物の母になっていく』(大和書房)ほか。
「東京の台所2」(朝日新聞デジタル&w)、金曜エッセイ「あ、それ忘れてました(汗)」
(北欧、暮らしの道具店)、「令和・かぞくの肖像」(OIL MAGAZINE)など連載多数。


「2021年 『ただしい暮らし、なんてなかった。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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