名画のドレス: 拡大でみる60の服飾小事典

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 258
感想 : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582620726

作品紹介・あらすじ

フリルやレースなど姫達の装いの秘史を辿る。花飾りや真珠、扇からわかる18?19世紀の楽しい項目別の服飾史。宮廷画家たちが超絶技巧の限りを尽くして描いた凄さは圧巻。見開きに拡大した西洋画の刺繍など、見ごたえ十分のオールカラー。

感想・レビュー・書評

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  • フランスを中心とする18~19世紀の絵画を題材に、服飾用語を解説した本。

    とてもおもしろかった!

    「拡大でみる」とあるように、キーワードにまつわる部分を拡大するのがポイント。
    絵画全体を書籍に収めるようなサイズではわかりにくい、細部を鑑賞できる。

    その細かさとリアルさに、画家の技量はもちろん、そのような服飾を実際に作り上げていた職人たちの技巧にも、驚かされる。

    服飾の解説も、用語の説明だけではなく、流行の変遷や、文化の違いも踏まえていて、興味深かった。

    母親が握りしめるための、子供服の背中につける紐(リジェール)。
    現代も似たものが存在するが、すでに17世紀ごろには見られるとか。

    突然どこかに走り出す子どもに苦労するのは、昔も今も変わらないのだな、と思う。

    絵画の見方が変わる本。

  • それまで漠然と見知っていたものが、見方を変えることでいきなりドラマティックなものになる、というのは、特に絵画においては、中野京子の『怖い絵』で思い知った人も多いと思う。
    こちらは、服飾史の視点で絵画を見るというもの。
    なんの知識もなくてもうっとりするような精緻さをもつ絵画の「お姫様のドレス」ではあるが、知識があるとより一層楽しめる。
    ドレスを見れば、10年単位でその時期が特定できる、というのはなかなかに興味深い。
    1つのアイテムにつき、1絵画、というのも気軽に読みやすくて良かった。

  • 書籍『名画のドレス 拡大でみる60の服飾小事典』ロココ〜印象派絵画からたどる西洋服飾史 - ファッションプレス
    https://www.fashion-press.net/news/75065

    名画のドレス - 平凡社
    https://www.heibonsha.co.jp/smp/book/b583765.html

  • 絵画に描かれている衣服、服装小物に焦点を当て解説。説明文と絵の全体、その小物が描かれている部分の拡大とを載せる。絵はフランスを中心に18世紀から19世紀のもの。ルイ王朝やナポレオン王政。マリー・アントワネットやポンパトール夫人の広がった華麗なスカート。貴族男性の衣服にも細やかな刺繍があり、靴は男女とも5~8センチくらいのヒール。杖を持っているのはヒールのため歩行がおぼつかないから、などおもしろい解説がたくさん。

    ヴェール、レース、靴下、靴下止め、真珠、など60の事項を五十音順に解説。絵の印刷も鮮明で、真珠やレースなど拡大部分は貴婦人の肌の艶とあいまって、輝くような豊かな貴族の世界が広がる。

    読んでゆくと、この豪華な衣装の洗濯はどうしていたのか?と疑問が湧いてきたが、答えは「白物(リネン)」の項目にあった。刺繍などがある上着は洗濯することはなく、その下に直接肌につける白物(リネン)をつけ、それは洗濯女や村をあげての大洗濯で常にきれいに洗濯されたとあった。

    また、「ピエス・デストマ」と聞きなれない項目。これは「胸当て」。上半身の胸からウエストにかけて胸の中央が逆三角形に別布になっている。当時上着はローブといい胸の中央がぴったり合わさっていなくて開いていた。下につけたコルセットを隠すのに「胸当て」をつけた。コルセットやローブにピンで止めたという。
     いつごろからそういう着方ではなくなったのか、とか衣服に興味が湧いてきた。


    2021.7.14初版第1刷 図書館

  • 絵画を拡大することで画家の筆運びまで感じることができる。中でも「刺繍」は圧巻だった。
    ドレスで年代を推察できるなど、今後西洋絵画を鑑賞する際の楽しみが増えた。
    前の時代の日常着が次の時代の礼服に昇格するという「プリーツ」「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」を読んで日本の狩衣を連想し、洋の東西を問わず同じだなと面白く思った。

  • 拡大するとマジでリアルな描き込みスゲエんだな…レースにフリル…すげえ…

  • 服飾史から見る絵画。ロココの引用が最多だろう。ドレスの描写は、やはりマリー・アントワネットの時代の、柄や織りまで精密に描きこまれレース・リボン・花で飾られた華麗なドレスが見応えある。レカミエ夫人のシュミーズドレスはもっと突っ込んでほしかった。あのペラペラで上半身むき出しの露出過多な下着ドレスの流行は異常だろう。時代は下って19世紀、服飾産業に従事したモディスト、若く貧しい女性達は娼婦同然の扱いを受けることもあったという。ボエームのミミもお針子、つまりモディストだったという指摘。
    西洋絵画を見るのに知識は必須ではないだろうが決して邪魔にはならない。神話や聖書はもちろんだが、聖人のアトリビュートを知る、更にファッションや小物について知るとまた見方が変わる。

  • 私もタッセルが付いた、黒いレースの日傘をさしてみたいものだ。

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著者プロフィール

日本女子大学教授

「2021年 『名画のドレス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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