- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582760965
感想・レビュー・書評
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2018/07/15
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よく行くブックカフェの店主さんとオーウェルの『パリ・ロンドン放浪記』の話になり、「絞首刑の話があって……」と言ってたんだけど、それ記憶違いでまんま『絞首刑』って話がありますよってことを確認するために借りた。いや、前から読みたかったんだけど、きっかけに。
店主さんが読んだのはたぶん、岩波文庫版の『オーウェル評論集』の方じゃないのかなあと。岩波版はダイジェストって感じで、最初に読むなら手軽ではありますね。
ただ、この中で一番好き、一番面白かったのは一番長い『あの楽しかりし日々』なので、これはこの平凡社のにしか入ってない。というか、一番入手しやすいのがこれ。オーウェル好きは必読だと思う。
オーウェルの子ども時代の話、小学校(というよりパブリックスクールの予備校)時代の話だけど、これと『パリ・ロンドン放浪記』を読むと、オーウェルの考えがつながってるので、「あぁ、だからこうなったのか!」と納得できる。
他、面白かったのは『スペイン戦争回顧』と『動物農場ウクライナ版への序文』『なぜ私は書くか』(鶴見俊輔訳)でした。最初の二つは別訳で既に読んでたけど、改めて読んでも面白い。
小野協一訳の『スペイン戦争回顧』は読みにくかったなあ……ちくまの橋口訳の『カタロニア讃歌』にも入ってるけど、どうだったか。オーウェル本人のせいか?橋口訳の『カタロニア讃歌』本編は読みにくかったです。
『1984年』ってめちゃくちゃ有名だし売れたけど、色んな人から「失敗作」だと言われてる(ちくま文庫版『動物農場』P.141等)。
面白いのは、オーウェル本人が『1984年』を失敗作になるだろうと予言しているところです。 -
ものごとを丁寧に批判していく様が特徴。象を撃つ描写がとても印象的。
著者プロフィール
ジョージ・オーウェルの作品





