日本残酷物語2 (平凡社ライブラリー)

  • 平凡社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582760996

作品紹介・あらすじ

離島、マタギ・木地屋などの住みなす山間の地、「新天地」北海道など、かつて粗かった交通・通信の網の目をこぼれ落ちた地域が、列島中に散在していた。そこには、過酷な自然を相手に黙々と闘う人々の暮らしがあった。

感想・レビュー・書評

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  • 島に生きる人々、というのが一番印象深い。壱岐対馬の部分だけでも読む価値がある。山の騒動では、一揆が資料をもとにして説明している。50ページもあるが、本書の趣旨からは外れているような感じがした。
     文字は大きいのだが、活字が古く、紙が黄色いので、読むのに意外と時間がかかる。

  • 「忘れられた土地」という副題のとおり、離島、山間部、北海道開拓地の人々の明治から終戦直後の苦労を聞き取ってまとめた話。書かれたのは昭和35年。
    北海道のクマ、蚊、霜、冷害の話は壮絶。

  • 忘れられた土地。
    島に生きる人々と、山にうずもれた世界と、北辺の土地。

    島にしても、山にしても、北辺の土地にしても、よくもまあそのような場所で生きてきたのだと驚くような描写が続きます。
    山に関しては、私の先祖の話も出てきて、興味深く拝読。
    知ってはいたけれど、やはり先祖は里に暮らす人々からすれば得体の知れぬ、疎ましい存在だったようです。

    昭和も終わり、平成も27年。
    本書に書かれていることは、外国のことであるかのように、描写されていることを頭に描くことが難しい。

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著者プロフィール

1907年(明治40)~1981年(昭和56)。山口県周防大島に生まれる。柳田國男の「旅と伝説」を手にしたことがきっかけとなり、柳田國男、澁澤敬三という生涯の師に出会い、民俗学者への道を歩み始める。1939年(昭和14)、澁澤の主宰するアチック・ミューゼアムの所員となり、五七歳で武蔵野美術大学に奉職するまで、在野の民俗学者として日本の津々浦々を歩き、離島や地方の農山漁村の生活を記録に残すと共に村々の生活向上に尽力した。1953年(昭和28)、全国離島振興協議会結成とともに無給事務局長に就任して以降、1981年1月に73歳で没するまで、全国の離島振興運動の指導者として運動の先頭に立ちつづけた。また、1966年(昭和41)に日本観光文化研究所を設立、後進の育成にも努めた。「忘れられた日本人」(岩波文庫)、「宮本常一著作集」(未來社)、「宮本常一離島論集」(みずのわ出版)他、多数の著作を遺した。宮本の遺品、著作・蔵書、写真類は遺族から山口県東和町(現周防大島町)に寄贈され、宮本常一記念館(周防大島文化交流センター)が所蔵している。

「2022年 『ふるさとを憶う 宮本常一ふるさと選書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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