- 本 ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582761153
感想・レビュー・書評
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メスカリンが如何にして人間の知覚に変容をもたらすかをその体験から記された本。
一部、実際に体験しないと分かり得ないであろう内容もあるが、人間が言語と時間などにどれだけ縛られているかなど、自分が未知である事は痛感した。 -
・知覚の扉澄みたれば、人の眼に
ものみなすべて永遠の実相を顕わさん
──ウィリアム・ブレイク -
幻覚剤メスカリンを自身に投与し、体と精神の変化を記録した貴重な書籍。彼の観察力と語彙力が高すぎて、前半は理解に苦しんだが、後半は一気に読めた。
言語は人間の唯一の特権で、知識を得るために必要不可欠だが、その言語が同時に人間の脳みその可能性を制限しているという理論には賛成。
付録と訳者の後書きもすごく面白かった。 -
大学時代に一度、今回50代を目前にして再購入して二度目の読了。
何度読んでもわからない。
怖いものみたさで読むのだが、2回読んでもやっぱり怖いとか以前に「わからない」。
知らなくていい世界があるということなのか…。 -
これ発売時に買った。20歳代のころ。
ドアーズの元ネタになったというか、昔のミュージシャンがみんな読んでたサイケ系幻覚剤についての本。
こういうの漁って読み倒してたなぁ。
脳と薬物。実体験をもとに書かれた小説。例えばひとつの絵を見て突然それが何を意味するのか理解出来たり、経験者には言わずもがな。再版されたんですね。 -
▶図書館にあり。
● 2025年3月14日、おじから教えてもらった。3/1に銀座シックス6階の書店に行ったら、ビアズリー展のブースがあり美術展のチラシを貰ったので食事中のおじに見せたら、「昔行ったかも。オルダス・ハクスリーの知覚の扉って本に出てくんだよ。芸術家が物がどのように見えているか。草間彌生みたいな世界とか」「メスカリンっていう薬を服用テスト」「ジョン・F・ケネディと同じ日に病気で死んでるんだけど、ケネディが取り上げられてるから知られてない(確か)」 -
幻覚剤メスカリンの効用について書いている。しかし、服用後の知覚の変容に関する抽象的な議論が続く。
要点は、81頁以降のあたり。ハクスリーはアルコール依存、たばこ依存の弊害を論じたうえで、害が少なく、〈人工楽園〉へ到達する現実逃避方法としてメスカリン(依存)へ転換することの必要を説く。大麻合法化論のはしりだとも言える。
時代背景としては、ヒッピー、ニューエイジが求めたサイケデリックであり、社会から矛盾がなくなることはないのだから、他人に迷惑をかけない範囲で自分で気持ちよくなったもん勝ち、という消極的自由の思想が存在していることを感じる。
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