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- Amazon.co.jp ・本 (455ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582762068
感想・レビュー・書評
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再読。
しかしヘーゲルは苦手である。何度読んでもやっぱり苦手だなと思った。
西洋哲学史上最も重要な代表作の一つとして尊重されている本書、最初の方は、「どうしてわざわざここでこんな概念を持ち出さなくちゃならないんだろう」と腑に落ちないながらも、まあ、すこぶる複雑な論理に知的興味を惹き付けられないでもなかった。しかし、ヘーゲルの言う「精神」は実体化し、いつのまにか共同体や果ては「国家」をも支える原理となってしまう。このへん、ルソーの「一般意志」とも共通点があるのかもしれないが、それと同様に危険な思想でもある。本書を読んでいると、あの「エーテル」というヘンテコな(誤った)当時の科学的常識が思い出される。
最後の方は、人類の宗教(インド、エジプト、ギリシャ、キリスト教)を発展史的に解読してゆくのだが、ここではあの「歴史哲学」の西洋至上主義的傲慢さが顔を覗かせる。このくだりはかなり恣意的なのではないかという気がした。
苦手とはいえ、ヘーゲルくんはあくまでも西洋哲学の巨人なのだし、本当はもっと違った読解が可能なのだろう。今回の再読でもまた、私はその「真の価値」をとらえることができなかった。
いつかまた読み返して、あっと思い至ることができるだろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さすがヘーゲルだ。