幻想の中世 ゴシック美術における古代と異国趣味 (2) (平凡社ライブラリー 253)

  • 平凡社 (1998年1月1日発売)
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  • 本 ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582762532

感想・レビュー・書評

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  • ゴシック美術における東洋の「異」趣味の影響をあぶりだしている好著。次々と繰り広げられる異界への畏怖と好奇心、侮蔑と憧憬が楽しい。西洋と東洋は反発しあい、惹かれあうのは自然の道理か。つぎは南洋と北洋も知りたい。

  • マージナルでありながら類を見ない知識のアーカイブを目の当たりにする稀有な美術書。リトアニア出身のフランス美術史家
    ユルギス・バルトルシャイティスが、それまで時代の溝に埋もれてしまっていた孤高の幻視画家ボッシュを発掘した記念碑的著作であり、中世を題材にしてその図像からバルトルシャイティス独自の目線で世界を分析していく。その手法、その知識に脱帽のうちの三時間を体験できます。ものすごい充実感。1981年出版の前作から大幅な修正訳がなされ、よりバルトルシャイティスの引用につぐ引用を使用し新たな像を発現していくトロンプルイム的な世界が私たちの目の前に現れ、そのみごとさにもはや尽くす言葉は無いよう思われる。フリークスや、幻視画、曼荼羅、印章、オーナメントなど、「辺境」を読み解くには重要な書物のうちの一冊だといって過言は無い。

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ユルギス・バルトルシャイティスの作品

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