戦争案内―ぼくは二十歳だった (平凡社ライブラリー)

著者 : 戸井昌造
  • 平凡社 (1999年9月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582763058

戦争案内―ぼくは二十歳だった (平凡社ライブラリー)の感想・レビュー・書評

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  • 伊丹万作さんの「戦争責任者の問題」を思い起こしました。

    ーだまされたということは、不正者による被害を意味するが、しかしだまされたものは正しいとは、古来いかなる辞書にも決して書いてはないのである。だまされたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘ちがいしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
     しかも、だまされたもの必ずしも正しくないことを指摘するだけにとどまらず、私はさらに進んで、「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」ことを主張したいのである。(以下続く)

    今に限らず
    絶えず思い起こしたい一文です

    戸井さんのこの一冊にも
    文章そのものには書かれていないけれども
    万作さんが主張されている意思が
    根底に流れている気がします

    きな臭い事柄が
    次から次へと起きている
    今、再読したい一冊です

  • 近所のおじさんから軍隊時代の話を聞いたような読後感。子供の頃はそういった戦争体験者がまだたくさんいたからね。20~23歳で軍隊を経験した著者はあとがきで、「わたしたち60歳(刊行当時)以上の人間は、ツケを次代にまわすようなことだけはやっちゃいけない、『戦前』に対する反省がわたしたちには欠けている」と言っている。戦前の雰囲気が濃厚な現在の日本で、忘れそうになっている昔の人たちが語っていた「言葉」を、わたしたちは思いだす必要がある。

  • ごく普通の早大生が、学徒出陣で徴兵され、入隊し、陸軍習志野学校に行かされ、大陸に単独赴任し、見習士官から少尉へとなっていく様が丁寧に綴られています。自分より年上のオジサマ兵達の命を預けられ、なんとかなめらずにまとめていかなければいけない青年の気持ち。将校としてみっともない行動はとれない、うかうかできんという考え方になっていき、上層部の思惑通りとなる。大学生が学校を途中で辞めさせられ、大慌てで軍人に仕立てられ、圧倒的に死傷率の高い小隊長という立場になって兵を引率していく迄に。本当に大変で悲惨な青春の手記だが、彼の根底に残る戦争に対するばかばかしさからか、ぎりぎりのユーモア感さえ感じます。

  • 20歳にして召集され、将校になられた著者の戦争体験がリアルに描かれています。反戦の志を持ちつつも戦争に組み込まれていくという状況を、若者の目線で素直に描かれています。

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