- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582763256
作品紹介・あらすじ
朝起きて奥さんと碁を打ち昼寝して絵を描いて寝る-。こんな日課がもう何十年も続く。その絵が「天狗の落とし礼」と呼ばれた超俗の画家から紡ぎ出された思い出の数々。やわらかさのなかに鋭く光る、物の核心を見つめる確かな眼差し。
感想・レビュー・書評
-
おもしろく読んだ一冊。昔は偉人伝とか伝記ものという本、沢山ありましたな。いまやっている朝ドラも植物学者の牧野万太郎の物語、まさにそれを彷彿させる画家・熊谷守一の伝記。
社会人として、世の中の常識とはかけ離れていて、所帯を持っているのに生活的には貧乏の連続、絵の腕は確かで描いて売ればいいのに、なぜか描かない。そして筏師みたいな肉体労働をする。これは」「日経新聞」の「私の履歴書」として連載されたもので、九十一歳の時の記者に向かっての語りで、その語りのなかの即興性みたいな自然な言葉、熊谷守一、本人の飾り気のない自然な心の声を知ることができる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読書の意義の1つはユニークな人物との出会えることだと思います。「こんな人がいたのか」と思える本です。
-
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/787284 -
「へたな絵も認めよ」という熊谷先生。へたな人はへたな絵を、ばかな人はばかな絵をとのこと。結局表現とはその人自身から湧き上がってくるもので、変に違うことしても良いものにはならないという。
-
熊谷守一さんの人生、信念を知った。
-
生誕140周年 熊谷守一展 わたしはわたし
伊丹市立美術館
「Assemble -集積する技法と身体-」展
伊丹市立工芸センター
青木千絵 田中雅文 釣光穂 中村弘峰 宮田彩加 -
2018 2/7
-
絵の本をたまにつまんでいるわけですが、こりゃ名前も存じあげなかった画家の半生、マイペースな生き方紹介、みたいなところで、ただそこには解説・あとがきにもあるように、スッとキレのある一言が添えてあり、それこそが著者の芸術性の豊かさたらしめるもんがあるってのも分かる気がします。それは直観でしかわかりえないものかもしれませんが…。先日亡くなった水木しげるともども生き方を考える時にはご参考に。