- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582763720
感想・レビュー・書評
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数十年前?に、NHK?で坂崎乙郎さんが講師として同名の番組があった。その番組のタイトルバックの音楽がゴッホの牧師時代の絵のようなうら寂しい音楽で今でも脳裏に聞こえてくることがある。あれはフルートかな、曲名はたぶん一生わからないだろうが・・・。
この本で西洋美術史のなかでの、ゴッホの立ち位置がわかった。
本は50年ぐらい前に読んだので?自分が高校生だったような?記憶があいまい、でも良書だと思う。
検索して調べましたが、テレビ番組は見当たりません。私は何をみたのか?謎です。番組は数回あったはずです。坂崎乙郎さんは1985年に亡くなっているので、それ以前の番組のはずです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表現主義における代表画家を一望できる。
キルヒナーやマルク、ベックマン、クービンなど大好きな画家ばかりで楽しかったです。
画集買おっと。 -
タイトルに惹かれて借りた本。抽象画といわれる作品は意図が読み取れなかったりして今まで通り過ぎてきたことな多かった。たぶん、私がそれを絵画として見ていたからなんだろう。彼らの生み出した作品は、彼ら自身が時代の流れと自己の心の内との格闘した跡なんだと思う。戦禍の時代の世界との格闘。もう一度読もう。彼らの作品を見てから。
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初版は1970年代。当時ドイツ文化圏の芸術、特に1900年代初頭の芸術がどの程度浸透していたのだろうか。今でもノルデ、キルヒナーなどよく知られた画家たちを紹介する入門書として最適であると思われる。特にベッカーは和書での記述が少ないので貴重。
願わくば、絵画はカラーで掲載して欲しかった。キルヒナー、ベッカー、カンディンスキー、クレーなど色彩を特徴とする画家ばかりだ。おそらく初版もモノクロだったのだろう、作者が絵画の配色を細かく説明する箇所が度々ある。今読むと涙ぐましい努力の跡・・と思いが馳せる。 -
「北欧のムンク、スイスのホードラーを先達とし、ドイツの土壌に開花した表現主義」の芸術家たちを坂崎乙郎さんが紹介している。
ムンク、ホードラー、ベッカー、ノルデ、ココシュカ、キルヒナー、ベックマン、マルク、カンディンスキー、クービンとクレーなどの章になっている。
この本の最初の雪華社版は、1960年に出版されたらしい。当時日本ではまだ知る人の少なかっただろうこれらの画家たちを紹介するということだけでなく、個性的な画家たちを書ききった坂崎さんという美術評論家の方はすごいと思った。二つの大戦に巻き込まれながら、芸術家として表現を極めていった画家たちに寄り添った文章。タイトルにひかれて手にとったが、読めてよかった。