- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582764536
作品紹介・あらすじ
五十余年の歳月と十六万キロの旅程。日本列島の白地図にその足跡を、赤いインクで印していけば、列島はまっ赤になるといわれた、その人。西の大旅行家の名紀行をその人、宮本常一が、読む。日本民族と日本文化の基層を成す岩盤を、深く鋭く穿ちながら-。
感想・レビュー・書評
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まず、原著の翻訳を読もうと思ったのですが、宮本常一氏のこの本が私にはやっぱりしっくりきました。お寺で講話を聞いているような感じです。
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「日本奥地紀行」を読み終わったときは、イザベラ・バードがやたらと蚤に閉口したことを書いていたのが印象に残っていて、明治の初めの世相がうまく表れているとは思えなかったのだが、宮本氏の解説の深さは原作以上に面白かった。
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「非常に冷静に、しかも愛情を以って日本の文化を観てくれた一人の女性の日記」「彼女がこの時期(明治11年、1878年)に東京から北海道まで歩いてくれたことは、日本人にとってこの上ない幸せだった」。
庶民の生活を記録し続けた20世紀最大の旅人・宮本常一氏による講読会の貴重な記録。宮本常一氏が日本を旅し、各地で暮らす庶民の姿を人々に語り続けてくれたことは、日本にとってこの上ない幸せと思います。
宮本さんは言う。日本の"店"は、そもそも"見せる"ことから始まったのだと。それは品物を見せるだけではなく、仕事を、作っているところを見せた。ところが、戦後ショーウィンドウが一世を風靡すると、物はウィンドウに並べられて、人が奥へ入り込んでしまう。その時に日本の伝統工芸が滅びはじめたのだと思う。しかし、近頃レストランで料理するところを見せるようになり、物を売る場合も同じようになるのではないか、と。 -
宮本常一による日本奥地紀行の解説本。日本観光文化研究所の講読会の書き起こしのため、口語文ですらすら読める。
宮本常一の目にかかると日本奥地紀行の一文一文がこのように読み解けるのかと、様々な対比をする博識と実地の裏付けに感嘆するばかり。 -
アイヌと日本人との比較で、人間として美徳とされる性質が必ずしも文化的な発展に結びつかない、むしろ逆に阻害する原因にさえなるという観察が興味深かった。
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2014/6/17購入
2018/8/1読了 -
面白い。昔の日本の情景が目に浮かびます。
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本編より先にこちらを読了。面白い。
本編を知らなくても、充分楽しめると思う。
かつて日本がどうであったか、教科書で教えていない
内容満載。目からウロコがたくさんあった。 -
古川古松軒の東遊雑記のほうも読みたい。