チェコSF短編小説集 (平凡社ライブラリー)

制作 : ヤロスラフ・オルシャ・jr.  平野 清美 
  • 平凡社
3.50
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本棚登録 : 176
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582768725

感想・レビュー・書評

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  • 入り込めないと読むにも結構気が進まない作品集。この気難しさはSFとチェコの両方の要素にあるかも。

    合ったもの
    「オーストリアの税関」★4
    旅先でサイボーグになった主人公が、身体のパーツが一々関税対象品に当たって帰国できないという、軽妙な皮肉が利いた話。「どこの馬の骨かもわからぬ馬の骨」は訳者の機転なのか。

    「デセプション・ベイの化け物」★4
    NASAの軍曹たちが、地球外生命体との遭遇のシミュレーション中に本当に遭遇してしまう回顧譚。軽口まじりの語りが聴き心地良い。

    合わなかったもの
    「わがアゴニーにて」★2
    生物学、監視と村八分で構成員を抑圧する社会、家母長制、というモチーフを混ぜ合わせた作品。といっても、生物学的なモチーフが実のある形で話の筋と溶け合っていないのでは。

    「クレー射撃にみたてた月飛行」★1
    表面的には、J.F.ケネディが月への飛行を目指す話に、ケネディ暗殺の話が混じる。なんだか脈絡が取れず、つまらないコラージュを見せられてるよう。

  • ヤロスラフ・ハシェク「オーストリアの税関」★★★★
    ヤン・バルダ「再教育された人々──未来の小説」★★
    カレル・チャペック「大洪水」★★★
    ヨゼフ・ネスヴァドバ「裏目に出た発明」★★★
    ルドヴィーク・ソウチェク「デセプション・ベイの化け物」★★★
    ヤロスラフ・ヴァイス「オオカミ男」★★
    ラジスラフ・クビツ「来訪者」★★
    エヴァ・ハウゼロヴァー「わがアゴニーにて」★
    パヴェル・コサチーク「クレー射撃にみたてた月飛行」★★★★
    フランチシェク・ノヴォトニー「ブラッドベリの影」★
    オンドジェイ・ネフ「終わりよければすべてよし」★★★

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