知の操縦法

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582824841

感想・レビュー・書評

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  • 読了。難しかった。理解できたとは、なかなか思えない。

  • 中身はほぼヘーゲル入門。大学時代はポストモダンの残り香の中を過ごしたせいか、基本をすっ飛ばしてウィトゲンシュタインやら何やら読んだせいで、何も見になっていない。どこかで時間を取って学びなおさないといけないなと改めて。

  • ヘーゲル的なものの見方で現代社会を考察する内容。全体主義と普遍主義は混同していた。また、認識の出発点として独断論と不可知論があり、ヘーゲルとフッサールの現象学は全く異なると言われるが、両者とも独断論的である点は共通しているというのは気がつかなかった。あとヘーゲルは既婚者であるが故に評価している人が結構いるような。独身は基盤がなく極論に走るので魅力はあるが気をつけたほうがいいと。

  • この本は少し癖がありそうなので、この本を契機に、取りあげられている参考書を読み進むとよいように思う。

  • 何かを学ぶときには、まず型にはまった知を身に着けること。最初から型破りなことをするのはただのでたらめでしかない。基礎がないところに応用もないし、基礎を抑えていないと間違った方向に進んでしまう。問題意識先行型の学生は着想が良くても、基礎的な学問手続きを踏んでいかないtlその後に伸びていかない。最終的にあh従来の研究になかった型破りな発想をしてほしいが、そのためにはやはり型を知らなければならない。知には必ず先行する学説がある。学問的な用語は全て過去の蓄積に上に成り立っており、その蓄積を無視して独創的なことをやろうとしても、私的な言語、でたらめになってしまう。

    権力と百科事典が結びついた例で言えば、ナチスドイツも体型地としての百科事典を最大限に活用した。知的ヘゲモニーを獲得するために一巻本の小百科事典を各家庭に行き渡らせ、これだけ知っておけば立派なドイツ人であるといった知のスタンダードを作った。プロパガンダの天才ゲッペルスは、その小百科事典の枠内で、演説やラジオ放送、国民への指導を行ったのだが、ゲッペルスはこのやり方をソビエトから学んだ。ソビエトは建国と同時に国家プロジェクトとして大百科事典と一般用の小百科事典を制作、西側の資本主義国のじょうしきとは異なる新しい社会主義的な考え方を国民に示した。

  • 知の操縦とは?と思い、手に取ったが歴史、経験に裏付けされた学について語っているように感じました。

  • 読み直すと再度頭が良くなった錯覚するクスリです。

  • 思考の枠組みをつくるなら、型を身に着けよという。例として、ヘーゲルをあげているが。ちょっと難しい。何回か読んだほうが良いかも。

  •  一言で要約すればすれば、複数の価値の併存を納得できるためのツールとして、ヘーゲルを使え。そういう内容。
     高校時代にヘーゲルを読んで、さっぱり分からなかった。弁証法とは正、反、合。その本質が、多様性を認めるために自分はどう考えたらよいのかということが見えなかったためである。手引き書を間違えた。
     今この本に出会える若者は幸せである。

  • 佐藤さんの本を読んだのは、これで10冊。
    ほとんどが面白くわかりやすく、ためになりました。

    しかしこの本は『ゼロからわかるキリスト教』と同じく
    私にとってはハズレの本となりました…。

    『ゼロからわかるキリスト教』は題名にひかれて読んだら
    マルクスの『ヘーゲル法哲学批判序説』を読み解き
    宗教に対する理解を深めるという
    新潮社の講座を活字化したものでした。

    今回は朝日カルチャーセンターでの講座。
    「この2、3年『ベストセラーになった本を手に取ってみても内容がわからない』という質問を受けることが多くなった。」
    具体的にあげた中にあったのは又吉さんの『火花』池上さんと佐藤さんの『大世界史』。
    「字面を追うことはできるが、意味をよくとることができないという相談を受けた。
    こういう相談をしてくる人は、大学生や20代、30代前半のビジネスパーソンに多い。
    教養をつけようと一生懸命努力しているが、
    なかなか身につかないという焦りを感じている」
    という言葉から始まります。

    さらにパラパラめくると「ビリギャル」「STAP細胞」「SNS」などの単語が見えたので
    「今回は当たりかも!」と読んでみました。

    しかし内容はヘーゲルの『精神現象学』を読み解く、というもの…。

    『火花』や『大世界史』のほうが、よほどよく理解できました…。

    どうも、佐藤さんと私の間にヘーゲルがからんでくると
    問題が複雑になってくる気がします。
    今後佐藤さんがその名前を出し始めたら読まないことに決めました。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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