死刑すべからく廃すべし 114人の死刑囚の記録を残した明治の教誨師・田中一雄
- 平凡社 (2023年4月21日発売)


- 本 ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582824964
作品紹介・あらすじ
明治時代のある教誨師が書いた死刑囚の記録が発見された。その手記には死刑に抗する文言が切々と綴られていた。死刑存否が改めて注目を集めるいま必読の歴史ノンフィクション!
感想・レビュー・書評
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「教誨すれば反省し悔悟し生き直す機会があるはずだ」と加害者に寄り添う田中。中でも「色情による犯罪は教誨すれば必ず改心者となるから死刑は不要」という自信と信念。死刑不用の視点で書かれているから仕方ないが、被害者の視点がまったくないのは疑問。大逆事件の死刑囚に口を閉ざすのも?
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貴重なお話だ。教誨師の遺した記録を掘り起こしたもの。法律もきちんと整っていなかった時代、冤罪も多くあっただろう時代に、死刑囚に向き合った宗教家がいた。国家による、いわば理不尽な死を、なるべく受け入れて、心穏やかに最後を迎えられるようにと、心を尽くしてくれたことは救いだ。読み続けるのは辛くて、離脱。教育も受けられず、底辺生活しかできなかった者が、無知ゆえに死刑判決を受けるというのは、読むに耐えない。大逆事件もまた、世紀の冤罪事件として、心に残った。
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これは何を書いても方向性を示唆しそうなんだけど、殺人もしくは皇族をって人達に対して「人が人を罰するのは違うっす」って事なんだろうけど、ここで「動機の種類」と「更生出来る余地があるか」「再犯の責任の所在」と「冤罪の可能性」はレイヤーを分けなきゃいけないしとか考えるとややこしくはなるよね…
ただ、読みながら思ったのは全然別世界の話で「もし、【目の前の人を消したら自分も消えるボタン】があったらこういう葛藤も無くなるんだろうなぁ」みたいな不思議思考にはなった -
明治時代の教誨師が残した手記。死刑制度について興味があるので手に取りました。ウウム。
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死刑囚への教誨師として明治時代に
114人の死刑囚の記録を残した田中一雄
どのような人間にも心改まることは可能なので
死刑は人道的に反対
ましてや絞首刑なんて
内容はいいけど
文章が読みにくい
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東2法経図・6F開架:326.4A/Ta84s//K
著者プロフィール
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