じつは、わたくしこういうものです

  • 平凡社
3.79
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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582829921

作品紹介・あらすじ

月光を売る怪人、小さな音楽をつくる才人、沈黙する先生、時間の管理人、コルク・レスキュー隊、そして、チョッキのメニューを差し出す料理人。笑いあり、涙なし、ときどきほんの少しだけしんみり。いま、語り明かされる、知られざる「わたくし」たちの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 架空の職業を紹介する本。なんて自由で豊かな発想。読んでいる間、現実から離れて癒しのひとときを過ごせた。時間、空間、思考。大切なものほど、目には見えない、手では触れられないもの。あぁ、冬眠図書館でシチューを食べたいな。

    • ひろさん
      どんちゃん、こんばんは~(*^^*)
      「ないもの、あります」ってタイトル、とっても気になります!どういう意味だろう?同じ作者なら遊び心いっぱ...
      どんちゃん、こんばんは~(*^^*)
      「ないもの、あります」ってタイトル、とっても気になります!どういう意味だろう?同じ作者なら遊び心いっぱいなんだろうな♪私も「いつか読もうリスト」に入れておきます!

      この本に出てくる冬眠図書館が素敵で(*ˊ ˋ*)
      小さな森の中にひっそりとあって、夜通し開いている図書館で、コーヒーとパンとシチューが食べられて、しかもブランケット付きという図書館なんですって。

      あっそういえばワクチンの副反応は大丈夫でしたか?
      2022/11/18
    • 土瓶さん
      いいなぁ~、そんな図書館(⁠•⁠‿⁠•⁠)
      でも……シチューより、お茶漬けがいいな(笑)
      あ、雑炊、いや、お汁粉も捨てがたい。
      夜通し開いて...
      いいなぁ~、そんな図書館(⁠•⁠‿⁠•⁠)
      でも……シチューより、お茶漬けがいいな(笑)
      あ、雑炊、いや、お汁粉も捨てがたい。
      夜通し開いてるなんて、まさに夢ですね。
      ついでに本の出前もしてくれないかな~。寒い夜に出歩きたくない(笑)

      そうそう。不思議にワクチンの副反応は何も出なかったんですよ。
      熱も出なくて今までで1番楽。
      楽すぎて本当に効果があるのか心配になるくらい。
      打ったとこが少し違和感ある程度だったよー。
      心配ありがとうm(_ _)m
      2022/11/18
    • ひろさん
      どんちゃんは和食の方が好きなんですね♪
      メニューを選べたら最高ですよね~。
      ん?あ、確かに!寒い夜に図書館まで行くのが大変ですね!そこまで考...
      どんちゃんは和食の方が好きなんですね♪
      メニューを選べたら最高ですよね~。
      ん?あ、確かに!寒い夜に図書館まで行くのが大変ですね!そこまで考えなかったなぁ(笑)

      副反応は出なかったんですね!よかったぁ!
      私は毎回しっかり高熱が出ます(笑)
      2022/11/18
  • 架空の仕事にまつわる19人の肖像。「いっとき架空に遊んでいただき、」日常に帰ったとき、「日常がそれまでと少し違って見えたら」。

    ああ癒し。最近新しい仕事に慣れるために関連書をいっぱい読んで、でも気分転換もしたくて「架空の仕事」にまつわる本を選んでみた。ちょっと違った角度から世界を見せて現実を豊かにしてくれる(それって詩的!)本でした。

    「小さな音を聴こうとするとき、人は誰もが、少しだけやさしく謙虚な姿勢になるのではないでしょうか。少なくとも攻撃的ではありませんよね」

  • 2024-6

    なにかの紹介で知って気になっていた本。
    月光を売る人、小さな小さな音楽を奏でる人、ものごとのどちらが良いか指し示してくれる人…架空の職業のかたがどんな仕事をしているか?をインタビューのようなかたちで書いてあります。

    やさしい本でした。
    幼稚園や小学生くらいの子どもたちへの読み聞かせによさそう。思わず音読したくなる本でした。

  • 「じつは、わたくしこういうものです」

    その顔を見ても、ピンとは来ない。
    差し出された名刺を見て、思わずクスッ。

    すっごくいいですね♪
    架空のお仕事は遊び心がいっぱいで!

    ♪あんな事いいな
     出来たらいいな

    無くても困らないけど、あったら楽しい。
    そんな(いいな)を考える事すらしなくなってた自分はさぞやつまらない顔している事だろう、と
    見直しにもなった本。

    あ、中に見知った顔がいました。
    作家の小川洋子さん。
    彼女も遊びたくて、参加したんだろうな。そんな気がする。

    特に好きなのは
    『沈黙先生』

    話さない、じっと考えるのが授業だなんて…
    面白すぎるでしょ~~♪

    • takanatsuさん
      MOTOさん、こんにちは
      この本私も大好きです!
      特にスープ係が好きで、こんな仕事がしたい!それが無理ならこんな図書館に行きたい!と真剣に思...
      MOTOさん、こんにちは
      この本私も大好きです!
      特にスープ係が好きで、こんな仕事がしたい!それが無理ならこんな図書館に行きたい!と真剣に思っています。
      また読み返したくなりました♪
      2012/11/01
    • MOTOさん
      takanatsuさんへ

      こんにちわ♪本当に素敵な本ですよね!
      時々、本棚からすーっと取り出して、あったらいいな~、行けたらいいなぁ~の世...
      takanatsuさんへ

      こんにちわ♪本当に素敵な本ですよね!
      時々、本棚からすーっと取り出して、あったらいいな~、行けたらいいなぁ~の世界に浸りたくなる、そんな本っ☆
      いつも通り、図書館からお借りした本ですが、
      お別れが寂しかったです~^^;
      2012/11/01
  • 素敵な職業ばかり。
    シチュー当番のいる図書館に行きたい。
    ひらめきランプ交換してもらいたい。
    白シャツも作ってもらいたいなー。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「素敵な職業ばかり。」
      クラフト・エヴィング商會の考えるコトと言ったら///
      展覧会に行きた~い(画策しているが、なかなか時間が作れませ...
      「素敵な職業ばかり。」
      クラフト・エヴィング商會の考えるコトと言ったら///
      展覧会に行きた~い(画策しているが、なかなか時間が作れません)
      2014/03/03
  • こんな職業あったらいいなと思える架空の仕事を、いろいろな立場の人たちが演じる。
    こんな世界で生きてみたい。冬眠図書館の司書として、シチュー当番をしてみたい。

  • 「こんな職業もあるみたいやで」と、職場でお世話になっている方がある雑誌を印刷したものを渡してくださった。そのときの連載が「時間管理人」だった。「すご~い、こんな職業もあるんだ」って、感動したのもつかの間。職場の方が「そんなのうそだあ」って言って、すぐにネットで調べて実在しない職業だと判明。笑 しかし、アイディアや実在しないものを本当にあるかのように見せる魅せ方がすばらしい。職場に本が置いてあるのを見つけたため、読んでみると一人ひとり個性豊かで、面白い。まるで実在しているかのようなシナリオである。個人的には、一番最後の冬眠図書館の章がきわだって良かったように感じた。事実、この章が一番人気があるようだった。一読の価値アリ。

  • すてき、すてき、すてき。とにかく素敵な本だった。どれもみんな良かった。時間をかけて楽しみました。時々出てくるシャレにも、いちいちくすっとなってしまう。その人が使っている道具や関連資料なんかの写真も紹介されていて、すごく良いです。次はどんなのだろう?ってわくわくして、ページをめくるのが楽しかったです。とくにお気に入りなのは、「冷水塔守」と「コルク・レスキュー隊」と「シチュー当番」です。冬眠図書館で働きたいよ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「いちいちくすっとなってしまう」
      訳も判らないまま、懐かしんだり、ニヤっとさせるのがクラフト・エヴィング商會の得意技ですね。。。
      「いちいちくすっとなってしまう」
      訳も判らないまま、懐かしんだり、ニヤっとさせるのがクラフト・エヴィング商會の得意技ですね。。。
      2014/04/25
  • 岸本佐知子さんの著作で、クラフト・エヴィング商會の名前は目にしていましたが、著者としての作品を読むのは初めてでした。

    コンセプト、文章、人物の写真、架空の世界を表現するために写真に収められた小物のクオリティ、全体のベースになっているユーモアの感覚…どれも最高だと思います。

    巻末に、本作で架空の人物として登場する方々の正体(?)の紹介がありますが、実際にはプロのモデルなどでなく、著者と一緒に仕事をする身近な人だったりするのですが、それが「こういう人本当にいそう」という感じを絶妙に作り上げています。

  • いやいや、ないでしょ~。
    なんて思いながらも、あったらおもしろな。ちょっと興味あるかも! な職業な宝庫。
    読み応えというよりも、どれだけその職業を思い浮かべられるか、想像できるかを試される一冊かも。

  • 再読です。実在しないとわかっていても、なんだか本当にその仕事を天職にされていそうで、それぞれの紹介に惹きつけられます。ほんの少し現実から離れて、こっそり英気を養える一冊です。

  • いかにもそれっぽく語られる架空の職業紹介本、というので以前から気になっていた一冊。ありそうで、無理だよ!とツッコミいれたくなる。

    漫画の世界にはますむらひろしが居るが、文章+写真の世界にはクラフト・エヴィング商會がいる。

    と、表現したくなる。
    ふわりとした、つかみどころがあるようでない。特別な感動や教訓は残さない。
    でも、こういう職が成立するような余裕があればいいな、と感じる一冊でした。

  • 仕事に悩んでいるので、視野広げたいなーと。

  • 月光密売人、冷水塔守、シチュー当番がお気に入り。
    冬眠図書館行ってみたい!
    あとがきで、冷水塔守役が小川洋子さんだと知り驚きました。
    ファンタジーよりかリアルより。

  • 62

  •  紹介されているのは18の不思議な職業。冒頭の「月光密売人」という単語だけで、心臓打ちぬかれた人も多いのでは。

     その職に携わる職人たちのインタビューで構成されている、という体裁をとっています。が、もちろんこれは全部真っ赤な大嘘八百八町。

     収められているのはすべて架空の職業であり、架空の人たちです。しかし、こうやって「ネタバレ」をしてしまっても面白く読める(実際に巻末にタネあかしのページもとられています)のが、クラフト・エヴィング商會の商會たる所以なのでしょう。だまされることを楽しむ……というよりも、「ないことにしているだけで、ほんとにこんな仕事があるんじゃないの?」と、言いたくなってしまいます。

  • おだやかなユーモアがいい

  • 【本文引用】
    「やっぱりね、ささやかな幸福のようなものを、保管してほしいという依頼が多いね。忘れやすいからかな」

  • 月光を売る怪人、小さな音楽をつくる才人、沈黙する先生、時間の管理人、コルク・レスキュー隊…。笑いあり、涙なし、時々ほんの少しだけしんみり。いま、語り明かされる、知られざる「わたくし」たちの物語。『太陽』連載。
    (2002年)
    — 目次 —
    月光密売人/秒針音楽師/果実勘定士/三色巻紙配達人/時間管理人/
    チョッキ食堂/沈黙先生/選択士/地暦測量士/白シャツ工房/バリトン・カフェ/
    冷水塔守/ひらめきランプ交換人/二代目・アイロン・マスター/
    コルク・レスキュー隊/警鐘人/哲学的白紙商/シチュー当番

  • 冷水塔の守り人になりたいです。
    あ、冬の図書館の司書さんでもいい。
    たっぷりのシチューと焼き立てのパン、あったかい毛布にくるまってぬくぬくと本を読むなんて、最高じゃないですか。

  • sg

  • 冬眠図書館は良かった。

  • クラフト・エヴィング商会ならではの、ありそうでない、でもどこかに実は存在するんじゃないか、そんな不思議な職業の皆さん。
    正直、好き嫌いははっきり分かれる内容だと思う。
    丁寧な言葉で綴られた、日常がちょっと変わって見えるかもしれない、そんな本。

  • 架空のお仕事18人のインタビュー.
    添えられている人物,小道具、雰囲気があってピッタリ.
    シチュー当番なんて,本当にグッドジョブ.

  • 不思議な職業についた人々のインタビュー集。「太陽」に連載されていたコーナーを一冊にまとめたもの。連載は2000年の1年間。単行本は2002年、本文庫は2013年刊行。当時、実際に問い合わせが入ってしまったそうな。納得です。
    僭越ながら、ご本人の商売道具として写真に収められているものが、同じひとが用意している様な、結構感性が同じ物がならぶので、そこが勿体ないと重箱の隅を突いてしまった。

  •  とってもゆったりとた「プロフェッショナル」みたいな作品。世の中にはまだまだ知らないような職業がたくさんあって、その職業人各々にその仕事に対する信念や戒めがあるのだなぁ…と思うけれど、本書に出てくる職業は全て架空であり、でもひょっとしたらどこかには存在するのでは、存在していてほしい、と思うほどに魅力的な職業ばかり。特に冬眠図書館のシチュー当番は本当に本当に実在していてほしい!通いたい!…とにかく、とても癒された一冊。

  • 久々のクラフト・エヴィング商會。
    面白いんだけど値段が高いのが難点…

    架空の職業の人々にインタビューをするという形式で、18人の人物がその仕事について語っていく。
    どれも面白い視点で、実際こんな職業あれば楽しいだろうなと思える内容だった。
    色々な職業が増えている昨今、この中のどれか一つくらいは実際にやってる人がいたりして…と思えるくらい現実に近い、けれども絶妙にファンタジーというところをついてくるのはさすがだなぁと思った。
    どの職業も面白かったけど、中でも反響が大きかった「シチュー当番」は別格だった。「冬眠図書館」の中で出されるシチューをまかなう「シチュー当番」。ほんとうにこんな図書館あればいいのにー!あとはバリトン・カフェ、白シャツ工房もとても良かった。
    13年前とは思えない新鮮さだし、文庫本によせたあとがきも良かった。高いけれども満足の一冊。

  • 2015.07.28
    冬眠図書館で働きたい。夢。

  • 初っ端から密売人にかっこよさを感じ、巻紙配達人になってみたくなって、沈黙先生に惚れ、チョッキ食堂に行きたくなった本。

    こういう作品は初めて。世界観がすてき。一人で読んでむふふとなれる。

  • 実に不思議な本。物語ではなく、写真付きで人を紹介していくのですが、全部架空です。必要ではないけれど、あったら利用してみたいと思います。

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