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- 本 ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582833980
感想・レビュー・書評
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筆者お得意の分野。
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第1章 山査子、第2章 葡萄、第3章 檸檬、第4章 巴旦杏、第5章 橄欖樹、第6章 桜桃、第7章 柘榴、第8章 無花果、第9章 棗、第10章 茘枝 といった、果実の名が冠せられた本。それぞれの章で扱っている作家はお楽しみに…。
著者にしては意外な程肩肘張っていない文章だと思ったが、「第9章 棗」の坂口安吾論で他著作の様な文体が復活してしまう。何故だろうと考えると著者の思い入れの強い作家や好みが強い程あの読み難い文体になってしまう様だ。『夜長姫と耳男』、『桜の森の満開の下』、『紫大納言』は「望ましくない安吾のテクスト」で「嫌な感じ」と断じている。「無垢」なる物への「憧憬」をテーマにしたこの本で安吾に限り「無垢」を描くのを認めない。「リアリティ」こそが安吾で「幻想物」は書いて欲しくないと言うのはもう叶わぬ夢で只の我儘だ。
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著者プロフィール
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