茨木のり子の家

著者 :
制作 : 小畑 雄嗣 
  • 平凡社
4.26
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本棚登録 : 222
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (124ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582834802

作品紹介・あらすじ

倚りかからずの椅子、「Y」の箱の自筆原稿、食卓と黒電話、四季の庭の眺め…ピロティから居間・書斎まで、50年の時を刻む詩人の家を撮影。

感想・レビュー・書評

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  • 茨木のり子さんの詩は、詩集などによく載っているので目にしていました。
    生前お住まいだった邸宅と、茨木さんの在りし日の姿、原稿…そういったものを眺めていくうちに、とても親近感がわいてきました。
    男前で女性的…そんな言葉がしっくりきそうな詩人さんだったのでしょうか。
    彼女の詩は、時に「しっかりしなさいよ」と私の背中をぴしゃりと叩いてくれるような感覚を持ったものが多いです。
    一方で、女性特有の密度の濃い心情を吐露した詩もあり…いろんな引き出しをお持ちだったことが伺えます。
    インテリアも私好み。こんなおばあ様がいたら最高だろうなと少し妄想してしまいました(*^_^*)

  • 初めて茨木のり子さんのお顔を拝見しました。詩から受ける印象通り、とても聡明そうな方でした。日記ですら「詩」であることに戦慄を覚えます。手書きの原稿から立ち上る気配に圧倒されます。いろいろな意味で美しい人だと思います。

  • なんでしょうか、急に来ています、茨木のり子ブーム。

  • 日々の生活を大事にして
    日常を愛していた感じが伝わってくるね。

    やっぱりこちらのお家のように、
    まぁまぁ物があって、適度に片付いている御宅が
    住んでいる人も、遊びに来た人も
    リラックスできて、楽しいんじゃないかな。

    棚やなにか見て、
    「へ~、こういうの、好きなんだぁ」ってね。

  • 装幀も詩もとても素敵な1冊。
    茨城のり子さんのお家の写真とともに詩が挟まれている。
    日々の暮らしの中で生まれる詩のなんとチカラ強いことか。
    お家もとても素敵。気取らず、それでいて凛としている。そんな佇まい。

  • =========
    自分の感受性くらい
    自分で守れ
    ばかものよ
    =========

    このメッセージに
    何度背中を押してもらったかな?

    他にも
    “倚りかからず”
    “わたしが一番きれいだったとき”
    多くの作品を創られたのり子さんの家。

    ページをめくると
    鼻かけの部分にテープが巻かれてまで
    とても愛されていた眼鏡の写真。

    谷川俊太郎さんが撮すポートレート。

    のり子さんの好物の長十郎梨から
    「シグロ」のワイン。

    家から見える金木犀や紫陽花の風景。

    曲げ合板の椅子
    “倚りかからず”の椅子


    あれ?
    のり子さんの写真は??
    白黒写真じゃなくてカラー写真の!



    そうか、亡くなった後に撮影されたんだ。


    なんて
    問いかけてしまいそうなのり子さんの家。

    家人が居ない寂しさや哀しさなんて
    どこからも感じられない。

    やっぱり、そんなところが
    のり子さんらしい。

    ご主人が亡くなり
    約30年もお一人で過ごされました。

    韓国語教室へも通われ
    いつまでも学び続け
    しっかり作品も残されています。

    そして、自筆の死亡通知。

    凛と
    きっちりとした
    生きる心がけや芯の強さを感じます。

    でも、やっぱり女性です。

    無印良品の箱のなかに
    愛するご主人への想いが綴られていた
    原稿もありました。

    ご主人の描かれた
    のり子さんのクロッキーも
    丁寧に貼られていました。

    やはり鉛筆での手書きを見ると
    更に胸がキュンと締め付けられます。

    ===========

    恋唄

    肉体をうしなって
    あなたは一層あなたになった
    純粋の原酒(モルト)になって
    一層わたしを酔わしめる
    恋に肉体は不要なのかもしれない



    のり子さんは これまでも 今でも いつまでも ずっときれいです。

  • 何気なく返却されたブックトラックの一冊。手にとり、開いたところにあった谷川俊太郎さん撮影の茨木のり子さんのポートレートをひとめ見た時からやられました。

    かっこい~~~~~~~い!

    そして、そんな茨木さんがお住まいになられた家。もうこうした日本家屋は無くなってしまうのでは、と思うとなんともいえなく淋しい。
    でもこうした家はもう贅沢品。
    こうした不便さを受け入れる余裕がない自分が悲しいばかり。

    人柄は生活一般に表れる。

    よりかからず

    もはや
    できあいの思想にはよりかかりたくない
    もはや
    できあいの宗教にはよりかかりたくない
    よはや
    できあいの学問にはよりかかりたくない
    もはや
    いかなる権威にもよりかかりたくない
    ながく生きて
    心底学んだのはそれぐらい
    じぶんの耳目
    じぶんの二本足のみで立っていて
    なに不都合のことやある

    よりかかるとすれば
    それは
    椅子の背もたれだけ

  • 茨木さんの家、室内、庭の写真がいくつも載せられている。たくさんの本が無造作に、でもたぶん主人のこだわりのある並べ方、そして積み重ねられ方(笑)
    茨木さんの写真もいくつかあって、とてもきれいだ。
    "わたしが一番きれいだったとき""くだものたち""倚りかからず""みずうみ"そして最後に載せられているお別れの手紙。泣かそうという意図なんてないのに、泣いていた。この詩人はもういないのに、残された作品群のなんて凛としてしなやかなことだろう。そんな風に思えて。
    玄関の美しさ。あの人はいつもこれを押し開けて迎え入れていたんだな。

  • 憧れの茨木のり子さんの家。きりっとした家だった。茨木さんの印象とぴったり。憧れる。背筋がのびてしゃんとする。私もきちんと暮らさなくちゃと思わせてくれる。

  • フフ山梨の暖炉カフェで。もっとも好きな詩人の人柄を偲んでとても満ち足りた気分に。

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著者プロフィール

作詩:詩人。大阪生まれ。1953年、川崎洋と同人誌『櫂』を創刊。戦後の現代詩をリードする。代表作「わたしが一番きれいだったとき」の他、詩集『対話』『見えない配達夫』『鎮魂歌』など。


「2017年 『女声合唱組曲 歳月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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