- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582837896
感想・レビュー・書評
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絶世の美女が現れ主人公と懇ろになる。すると、不思議の世界が広がる。中国は伝奇ものの宝庫です。井波先生の審美眼で、六朝から清代まで幅広く名作を紹介して頂き、単純な不思議噺から情念が深いものへ、ショートショートから物語へと白話が成熟していく過程がよくわかります。異類婚姻譚が多く、一つ読んだら、また次と面白さが止まりませんでした。
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牡丹灯籠の奴とか、白川静先生の本に出て来る「現実の人間より純情」なのが出てくるやつとか、武田雅哉先生が支那の「オーラルな文化」を説明意する際に出したあれとかが入ってゐて便利。
娘さんの部屋にある如意ってふと、あのー。説明がないのはいいっつうか悪いっつうか。
面白かったですはい。 -
愛想のない表紙とタイトル(スミマセン)で、どうかな〜読めるかな〜と思っていたが意外や意外。不思議な話、奇妙な話がたくさん入っていて面白かった。
中でも、書生の口から美少女が、美少女の口から若い男が、若い男の口から20歳くらいの女が…という『籠のなかの小宇宙』は入れ子話の中でも秀逸では。
ドッペルゲンガーあり、かなわぬ恋ゆえの怪異あり、異界あり、異類婚ありと、中国の1500年以上に渡るお話の懐の深さ、豊かさを垣間みる思い。 -
あまりにも有名な「桃花源」に、意外にも日本へと流れて行った「牡丹灯記」のような中国奇想小説たち
個人的に中国奇想っぽくて好きだな~~~~~!!と思ったのは、「陽羨鵝籠(籠のなかの小宇宙)」
主人には隠れて次々と口から愛人を出していく男女…
この、不思議なんだけど、小狡くて奔放で身勝手な感じ…好きだな~~… -
六朝時代から清代まで、およそ千五百年にわたる中国怪異譚の伝統が、随所に置かれた解説とともに楽しめるコンパクトかつ充実の一冊。六朝時代に書かれた「陽羨鵝籠」に仰天。旅の道連れになった書生が御礼がしたいと、口からご馳走や美少女を取り出し、さらに書生が寝ている間に美少女が内緒で若い愛人を口から取り出し、今度はその男が……というスゴイ話に思わず前のめり。はかなげな美男美女もよろしいけれど、「白娘子の~」の白蛇のように迫力ある女怪や、飲みすぎてだらしなく正体を現す菊の精(「菊を育てる姉弟」)など、ユーモラスな異類ものに惹かれる。翻訳は現代的で読みやすい。全26話
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大変面白かったです。六朝から清の時代までの選りすぐりの物語が紹介されています。途中に挟まれる解説も興味深く読めました。『牡丹灯記』など、日本に渡ってきて他の創作の元となった話も多く収録されており、それらが元となった話もまた読みたくなりました。
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六朝から清まで、中国の歴史の流れに沿ってその時代ごとの奇想幻想小説の傑作を読ませてくれます。
文章も読みやすく、『白娘子』以外は短篇でさらりと読めますがそれぞれ趣が違い楽しめました。
物語の間に挟まれた解説で著者の履歴や物語の背景、著者の作品に込めた思いも書かれており作品理解への手助けも。
シンプルな内容の六朝から始まり話の複雑化や心情を表して深みがでるようになって行く時代の移り変わりがとても分かりやすかったです。
『牡丹灯籠』に後日談があるとは知りませんでした。 -
池内紀推薦
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毎日新聞20181223掲載
とても愉しめました!
ありがとうございました。
怪異は幻想的で、妖しさあり、滑稽さもあり、...
とても愉しめました!
ありがとうございました。
怪異は幻想的で、妖しさあり、滑稽さもあり、中国は摩訶不思議な物語の宝庫ですね。
ふふふ、面白かったです。
わたしもどちらかといえば、この本の前半に気になる物語が多かったです。
「聊斎志異」は清代の短編小説集だそうですが、「淡々と」ということは、清代の風潮とは少し違うようですね。
とても気になります。
芥川龍之介は「羅生門」、「偸盗」、「煙草と悪魔」などなど、けっこう好きな作品がある文豪のひとりですが、「聊斎志異」の翻案した物語があるとは知りませんでした。
森敦さんは、「月山・鳥海山」か積ん読状態の作家さんです……
ああ、読みたいものが多すぎて、もう時間が足りない!
でも、焦らずゆっくり、中国文学は生涯の楽しみとして向き合っていきたいと思ってます。
それとドラマも観てみたいと思います。
たくさんの情報ありがとうございます。
また、いろいろ教えていただけたら嬉しいです。
ありがとうございました。
ちなみに、芥川の「酒虫」「仙人」「首が落ちた話」は「聊斎志異」を翻案した短編で、青空文庫にあります。有名な「杜子春」は「聊...
ちなみに、芥川の「酒虫」「仙人」「首が落ちた話」は「聊斎志異」を翻案した短編で、青空文庫にあります。有名な「杜子春」は「聊斎志異」からじゃないようです。森敦は「私家版 聊斎志異」で19話翻案されています。P+D books にあります。機会があれば読んでみてください。
思ってたより作品があって、ビックリしました。
はい、読みたいチェックはすぐにしまし...
思ってたより作品があって、ビックリしました。
はい、読みたいチェックはすぐにしました。ゆっくり楽しみながら読んでみます。
ありがとうございました(*^^*)