- 平凡社 (2025年2月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784582839746
作品紹介・あらすじ
【概要】
2023年10月7日に起きたハマースの蜂起から約15カ月半後の2025年1月19日、イスラエルとハマースの間で6週間の「停戦」合意がなされた。
イスラエルの一方的な爆撃によりガザ地区の公共施設や主要インフラは壊滅的な状況に陥り4万人超が死亡、その大半は子どもや女性だったとされる。
だが、イスラエルによる暴力はいまに始まったことではない。
1948年のイスラエル建国前からシオニストたちはパレスチナの地の略奪を目標に、欧米や周辺諸国を巻き込み、暴力を繰り返してきた。
キリスト教福音派のシオニズムへの接近、ホロコーストの政治利用、ユダヤ教とシオニズムの対立、PLOの挫折、オスロ合意の欺瞞、〈10・7〉蜂起、そしてイスラエルが描く「ガザ2035」の未来図とは?
いま私たちがパレスチナ問題を考えるための基本書。
「停戦」は、一般的な国家戦争の停戦とは全く異なり、イスラエルによる一方的なガザ地区でのジェノサイドの「一時停止」にすぎません。
ガザ地区の占領も封鎖も変わらず、またやはり占領下のヨルダン川西岸地区で続いているイスラエル軍の侵攻と入植者による襲撃・収奪も止まることがないのです。――「あとがき」より
【目次】
前史 ユダヤ人はなぜ差別されてきたのか
第1部 19世紀〜1948年
イスラエルはどのようにしてつくられたのか
1.シオニズムはどのように誕生したのか/2.植民地主義とシオニズムの関係とは/3.シオニズムの物語とは/4.イスラエルはどのように建国されたのか(1)/5.イスラエルはどのように建国されたのか(2)/6.イスラエルはどのように建国されたのか(3)/7.国際社会の責任とは/8.イスラエル建国に対する世界の思想は
第2部 1948年〜90年代
イスラエルはどんな国か――占領政策、オスロ合意まで
1.建国されたイスラエルはどんなところか/2.イスラエルの産業とは/3.イスラエルには誰が住んでいるのか/4.イスラエルはどのように国民統合を図ったのか/5.ホロコーストと宗教の利用/6.1967年以降の占領政策とは/7.パレスチナの抵抗運動とは/8.オスロ合意とはなにか(1)/9.オスロ合意とはなにか(2)/10.オスロ合意に対する世界の思想は
第3部 2000年代〜
オスロ合意後のイスラエルはどうなっているか
1.第2次インティファーダ後の一方的政策とは/2.イスラエルはなぜハマースを敵視するのか/3.パレスチナの民意へのイスラエルの反応は/4.〈10・7〉蜂起とは/5.〈10・7〉とは何だったのか/6.ガザ侵攻でなにか起きているのか/7.ガザ侵攻でイスラエルが得る利益とは/8.イスラエル国内でのガザ侵攻の受けとめ方は/9.イスラエルはガザ侵攻後をどのように考えているのか/10.世界の反応は/11.ガザ侵攻に対する世界の思想は/12.私たちになにができるのか
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
イスラエルとパレスチナの複雑な歴史と現状を深く理解することができる一冊で、読者はその内容に衝撃を受けるでしょう。特に、パレスチナ問題が単なる宗教対立ではなく、植民地主義や帝国主義の一環であることが明確...
感想・レビュー・書評
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とてもわかりやすいので、広く読まれてほしい。
パレスチナで起きていることは、宗教対立ではない、ということ。
イスラエルが武器の性能をパレスチナで「デモンストレーション」し、各国がそれを見て購入を検討するなんて、どこまでグロテスクな話だろう。
虐殺も植民地主義も終わらせないと。
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・2023年10月7日のガザ蜂起及びそれに続くイスラエルによるパレスチナ攻撃の激化と長期化の中で書かれた本。
常軌を逸したガザ地区の破壊については、「先に攻撃を仕掛けたハマースが悪い」という思い込みが今も流通している。そのような日本の言論状況に対して、最低でも共有すべき基本認識を示しつつ、批判的視点へと踏み出すことを意図して書かれた。
・パレスチナ問題は今まで宗教問題、ユダヤ人差別の話だと思っていたが、この本を読んで、植民地問題、ヨーロッパ中心主義の問題なのだと理解できた。
・シオニストは「古代に 離散したユダヤ民族がイスラエルに帰還するのだ」と主張するが、ユダヤ人の離散は起きていない。ユダヤ教徒のままあるいは改宗して、その地にい続けた。つまり古代イスラエルの民の末裔は今のパレスチナ人だと言える。
各地に暮らしているユダヤ教徒たちは、交易によってユダヤ教徒が移動することもあったし、伝道によって広まっていくこともあった。
自分たちは離散した人たちだから帰還する権利があると主張するのは歴史に照らして間違っている。
・第一次世界大戦でオスマン帝国が破れた後、ヨーロッパ列強がオスマン帝国のアラブ地域を意図的にバラバラにした。本来であれば「アラブは一つ」というアラブ ナショナリズムによって独立国家になるところ、分断 (クウェート、サウジアラビア、アラブ 首長国連邦、ヨルダン、レバノン、シリア )イギリスやフランスのサポートなしでは成り立たない政治体制と軍事体制を持つアラブ諸国を人為的に作った。自分たちの政権を維持するために。
・オスロ合意 イスラエルのラビン首相と PLO(パレスチナ解放機構) のアラファート議長がアメリカのクリントン大統領の仲介で合意。
パレスチナ解放運動はイスラエル国家を既成事実として認め、西岸地区とガザ地区からの撤退だけを求め、西岸、 ガザだけの「ミニパレスチナ国家」を目指す団体。
オスロ合意は、PLO はイスラエルを国家として認め、イスラエルは PLO をパレスチナを代表する自治政府として認めるというもの。
合意は和平と言われているが不当なものだった。PLO はイスラエルを国家承認する(=抵抗はしない)にもかかわらず、イスラエルは入植活動をやめるとは言っていない。パレスチナがどの程度自治を行えるかも定められていない。
実際オスロ合意後もイスラエルは西岸地区、ガザ地区へと入植活動をやめていない。そして PLOはイスラエル 占領下の下請け行政をさせられるというイスラエルに都合のいい体制が確立されてしまった。
・西岸、ガザ地区の人々はハマースを支持しているのに、国際的にはパレスチナを代表するのは PLO の自治政府(イスラエルの傀儡政府)になってしまっている。
・パレスチナ人を殺してもいいという思想の背後には、長い文脈で見れば、ヨーロッパ中心主義がある。アラブ人 =パレスチナ人がアジア、アフリカの野蛮の一部とみなされて、いろいろな意味で劣った人種であるがゆえに、自分たちと同等の人権を認めない、自決権を認めないことが正当化される。そういった 近代の植民地主義やオリエンタリズムが基底にはあります。
・パレスチナ問題はイギリスが植民地支配をし、その後 、本来ならそこからパレスチナが独立すべきところが、今度はシオニズムによる入植者植民地主義に売り渡されて、乗っ取られてしまった という問題。本当は植民地問題。 -
これは⭐️10個でもあげたい本だ。
帯に「いま私たちがパレスチナ問題を考えるための基本書」とあるがイスラエルについて、そしてパレスチナについてこれほどわかりやすい本は読んだことがなかった。この人の授業を受けられる学生はしっかり学び取れることだろう。
知ったことはたくさんあったが一つだけ書いておこうと思う。それは「セトラー・コロニアリズム」。「入植者植民地主義」のことだ。
なぜイスラエルがパレスチナの国土に入植地を広げ続けているのか、盗人猛々しいとは思っていたが、他国を簒奪する「帝国」の常套手段であった。
入植し先住民を虐殺、奴隷化して国家をつくったアメリカや南アフリカ共和国。アイヌの土地を北海道として併合した日本などがその例である。
イスラエルはつくられたときからそこに住んでいない人のための入植国家だった。パレスチナを食い散らかし、今まさにジェノサイドを遂行するイスラエルのどこに正義があるのか。
ことの本質は明らかなのに日本も一員であるG7の国々がパレスチナにハマースに責任を押し付け続ける。なぜか? 先進国の自負がさせるのか? 違う、自らが「帝国」であるからだ。
イスラエルとイランとの戦争が心配されるが、ミサイルの応酬の最中でもイスラエルはガザの人々を殺し続けている。-
知之介さん、こんにちは♪
本書も必読書っぽいですね。
図書館にありそうなので、そのうち読んでみますね(*^^*ゞ知之介さん、こんにちは♪
本書も必読書っぽいですね。
図書館にありそうなので、そのうち読んでみますね(*^^*ゞ2025/06/16 -
2025/06/16
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レクチャーを編集者がまとめたというだけあって、非常にわかりやすい。ガザが今のような状況になった原因はだいたい知っているつもりだったが、「目からうろこ」の内容がたくさんあった。特にこの原因に日本も無縁ではないとは思いもよらなかった。イギリスの二枚舌外交が悪かったのだと思っていたら、日本はそのイギリスを相手に東アジアの植民地利権を認めてもらうかわりに、イギリスがパレスチナを委任統治(つまりは植民地化)することを認めたのだった。当時は当たり前だったことを今の視点で非難するのはどうかとも思うが、やはり植民地というのは差別の最たるもので、許すことはできない。
ヨーロッパの有名な哲学者たちも、単に偉人だとばかり思っていたが、よく考えればたしかにヨーロッパ中心の差別思想に染まっている。イスラエルに対する世界的なダブルスタンダードがいつも疑問だったが、今に始まったことではなかったのだ。
そもそも国というのはそこに人がいてだんだん国という体制になっていくものなのに、イスラエルは、もともとはシオニストというナショナリズムの活動家たちが建国を考え、その後ホロコーストも宗教も政治利用されたという。パレスチナ人がいたところへ外からやってきた人が無理やり作った国なので、ユダヤ人とはだれかが今もはっきりしていないようだ。シオニストがいう「古代に離散したユダヤ民像が約束の地に帰還する」という主張は歴史的事実とは違うことが研究で明らかになっている。憲法で平等をうたっておきながらパレスチナ人を厳しく差別しているが、「ユダヤ人のための」国家を作るという時点でその矛盾は明らかだった
もうひとつ驚いたのが、イスラエルの悪賢さ。と言ってまずければ、100年200年という長期を見据えたきわめて巧妙なやり方。オスロ合意も「合意」ではあってもイスラエルに有利なだけの内容で、アラファトは当時後ろ盾をなくして逆境にあったので呑むしかなかった。あとでまた交渉して修正するつもりだったらしいが、以後はこの「合意」に違反すると「パレスチナ側が一方的に違反した」と喧伝されるようになる。
ハマスが「イスラエルの存在を認めない」というのを、私はそれではあまりに過激で話し合いもできないじゃないのと思っていたが、この本を読んでこれにも一理あることがよくわかった。ちゃんと選挙で選ばれたハマスに対してアメリカやイスラエルが介入してファタハ政権を維持させて、ハマスの成員を逮捕してはガザに送って反オスロ合意のハマスはガザにだけいるという状況を人為的に作ったという。それでいまガザの破壊をやり放題なのだ。
トランプが「ガザを中東のリビエラに」と言ったときはさすが不動産屋だと思ったが、なんと以前からイスラエルともども考えていたことだったのだ。まったくパレスチナの人たちをバカにしている。人とも思っていない。しかも日本政府も2006年に「平和と繁栄の回廊構想」なるものを発表していて、これはイスラエルの占領を問題視することなく、それどころか占領者とともに経済繁栄を一緒にやりましょうというものだそうだ。恥ずかしい。
これまでよく目にした(けど読んでいない)ハンナ・アーレントがドイツ系ユダヤ人、エドワード・サイードはパレスチナ系アメリカ人だということも初めて知った。これまで知らなかった哲学者でユダヤ人のジュディス・バトラー、イラン出身のハミッド・ダバシ、もう一人サラ・ロイなどの人はイスラエルを批判するとともに、パレスチナ人に自決権がない、世界人権宣言があるにもかかわらず、パレスチナ人だけには人権が認められていない状況を最も問題視している。人権も認められず経済発展も意図的に阻まれて生まれたときから難民キャンプで育つ人の人生とはどんなものかと考えてしまう。さらに著者が意識に留めるべきだというのは、隣に差別と貧困にあえぐパレスチナ人が住んでいるとき、インフラも水も食料もふんだんにあるイスラエルで若者が楽しんでいる状況だ。(10/7がまさにそうだった。)善良な市民とはいえ、被支配者のことはまったく頭にないのだろう。イスラエルは、パレスチナ人の自決権を奪っておきながら、そしてガザの経済発展はさせないように阻害しておきながら、抵抗すると反オスロ合意のテロリストだというロジックで国際的なお墨付きを得て、自国の利益になるように経済植民地化を進めている。
要約すれば、パレスチナ問題は、まずイギリスの植民地支配があり、そこから普通なら植民地が独立を勝ち取るところ、シオニズムによる入植者植民地主義に売り渡されてしまったという問題。歴史的に責任のあるイギリスは何もしていない。(ちなみに日本も立場は同じ。朝鮮半島が南北に分断されたのは日本の植民地支配の清算ができていないから。)
イスラエルの諜報能力ならば気づかないはずはないので、10/7が起きるのを知っていて、ハマス掃討の絶好の機会ととらえたて放任したとのこと。死亡者もかなりの部分がイスラエル軍によるものらしいし、ネタニヤフの優先目標は人質奪還ではないことがはっきりわかった。明らかに民族浄化をしようとしているのだ。
こんな政府のもと、イスラエルの国民も、ハマスをテロリストだと思っているし、ナクバという言葉さえ教科書から消されている教育を受けて、ハマスが一方的に悪いと考えている人が多いようだ。そのなかで超正統派ユダヤ教の人たちがガザ攻撃を批判しているというのが興味深い。この人たちは以前から、イスラエルという国が軍事力で国を維持していることじたい不当で、ユダヤ教の教義・信仰を踏みにじるイスラエルはその存在が不当だという立場だそうだ。 -
今まで読んだ本の中でも特に、ページを捲りたくないと思った本。
自分が何も知らなかったこと、知った上で知りたくなかったこと、知らなければならないことがたくさん書いてあり、何も知らなかった自分を責めながらも自分はこれから何をしなければならないか、考え続けないといけないと思った。
同時に、本当の情報を取らなければならないと思った。
ガザの侵攻でイスラエルは武器の実証をして、それを他国に販売していること、若者をただ殺すわけではなく一生苦しめるために足を狙うこと、知った。
苦しかった。自分は何も知らずに遠くにいる人を考えることしかできない。これからどうしなければならないか、考え続けたい -
とても分かりやすく、読みやすかった。
歴史から今の世界情勢、著名人の見解など、幅広くパレスチナ問題について知る機会になった。
また、日本がおかしてきてしまったこと、私たちが出来ることまで踏み込んでおり、他の著書も読みたくなる一冊。
広くみんなに勧めたい。 -
[図書館]
読了:2025/5/6
p. 27 シオニズム運動とは、十字軍やレコンキスタの頃から一貫している、他者を排斥するキリスト教社会の排外主義・人種主義、そして中東地域に対する植民地的な欲望とが生み出したのであって、徹底的にヨーロッパ諸国の都合によるものです。そのうえ、やはりヨーロッパの生み出した「1つの民族が1つの国家を形成する」と言う国民国家主義に基づいています。ですからシオニズムをユダヤ教と同一視しないこと、パレスチナ問題を宗教対立と捉えない事はとても大事な視点です。あくまでシオニズムは、ヨーロッパの植民地主義と人種主義と国民国家主義の3つの融合であると整理するべきです。
p. 176 (2023.10.7での)700人あまりの民間人の死者に関しても、のちにその相当数がイスラエル軍によってパレスチナの戦闘員もろとも殺害されていたことを、欧米メディアの検証報道だけでなく、イスラエル国内の新聞・テレビでも報じています。300人以上の死者が出た音楽祭の会場では、そこから逃げ惑う車が何十台も機銃掃射で穴だらけにされて炎上したのですが、これはイスラエルの戦闘ヘリによる上空からの機銃掃射によるものです。パレスチナ側に戦闘ヘリはありません。また襲撃されたキブツや町でも、生き残った目撃者たちが、自分たちが人質とされて武装グループが立てこもっているところを、もろともにイスラエル軍に砲撃されて人質も殺されたと証言しています。(中略)問題は、誰がイスラエル軍の制圧によって殺害されたのか、あるいはパレスチナの戦闘員によって殺害されたのか、きちんとした検証が正確にはなされていないことです。(中略)正確には「わからない」ではなくわからないようにさせられているのです。(中略)パレスチナの武装勢力が殺したのは何人で、イスラエル軍が殺したのは何人かということも明らかにせず、「すべてハマースのテロ」だとしてイスラエルは政府発表で一気に世界に発信しました。そのため、〈10.7〉以降のイスラエルの報復攻撃はどんな残虐行為であっても、最初にハマースがやったからという形で粗雑に正当化されてしまっています。
p. 204 シオニズム運動の最初から、(中略)そこにいるアラブ人たちは自分たちより劣った存在で、土地への権利、市民権、社会権などを認めなくてもいいような「野蛮人」として想定されていました。なので、建国後のイスラエルにおいても、西岸地区とガザ地区の人々を市民権を持たない人々として扱い、1967年の軍事占領以来半世紀以上、48年の建国以来なら七十数年にわたってずっと無権利状態に置いています。(中略)水や食料を止めていて、本当に人間扱いをしていません。「国際法違反をやるぞ」と宣言して実行していることに対して、イスラエル国内からも、欧米社会からも、強く咎める声があがりません。そこにレイシズムが反映されています。 -
とても工夫されていて分かりやすかったです。今まで誤解していたことが多く、目から鱗でした。さらに多くの人に読まれるべき本だと思います。
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読みやすくてわかりやすかった。でも、書かれている内容(起きたこと・起こっていること)は、情報量が多くて、複雑に絡み合って、重いから一度では受けとめきれないのだけれど。
区別した相手にヒトはどこまで狡猾で残酷になれるのか。かつて迫害された人たちは迫害する側になるとより残酷になれるのか。 -
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自分が生まれる前から紛争があった地域なのでその歴史が知りたいと思い手に取った。とてもわかりやすく記されていた(もう少し地図が欲しかったが)。イギリスの罪が深い。
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227.9||Ha
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227/ハ
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とてもよかった。読んでよかった。
読めば読むほど混乱して「問題を理解できた」なんて到底言えるようにはならないのだけど、だからといって知らないままではいられない。少しでも知ろうとすることから、まずは。 -
物語ではない、現実。
パレスチナの地でまさに行われている暴力の原理。
そこには、テロと報復だとか、人道的支援の必要性などの図式だけで単純化できない、長きに渡る根深い歴史が絡んでいる…。
この一冊を通して、「世界で最も解決が難しい」と言われるイスラエル・パレスチナ問題について、基礎的な知識を学び、現代に至るまでの視点を与えてもらった気持ちだ。
平和というのは、武器を納めることだけでは実現できない。人間が人間である以上、利害や欺瞞はどこまでもしつこくついて回る。
正直に言えば、今回の一読だけで内容の全てを理解できたわけでも、ましてや暗記できたわけでもない。
私は配信者として活動しているが、先日、読書の喜びについて言及し、「内容を忘れてしまう読書があってもいい」と語った。詳細は割愛するが、それ自体は否定しない。
ただ、アウトプットや、繰り返しインプットすることは読書の質を格段にあげてくれることもまた間違いないと確信している。
本書を通して得た知見は、これからもアンテナを立てて、更に学びを深めていきたいと思う次第だ。
そして、例えすぐにできる変化には繋がらなくても、自分に何ができるのか?
少しでも、ほんの1ミリでも、考え続けていきたいと思う。
諦めや虚無主義が、最大の罠だと思うから。 -
啓光図書室の貸出状況が確認できます
図書館OPACへ⇒https://opac.lib.setsunan.ac.jp/iwjs0021op2/BB50390062
他校地の本の取り寄せも可能です -
パレスチナとイスラエルについてわかりやすく解説している。今の状態は植民地主義が各国の思惑や利権、人々の優生意識が呼び起こした事態であると繰り返し説明される。
この本を読む前までは軽々しい気持ちで「虐殺反対!」「パレスチナの国家承認を!」と思っていたが問題はそんなに軽々としたものではないと気付かされた。
虐殺はもちろん当たり前に人間として反対だが、虐殺だけを止めればいいのか。自決権がない状態での国家承認がどういうことになり得るのか。
多分著者はこの本を読む前の私のような自覚なく軽々しく「意見」を言う人間に怒りを感じているのではないか、などと思った。
植民地主義、国家承認するとはどういうことか、国家の自決権について勉強してみたい。 -
いや。
なんというか読後感の悪い。
この問題についてはいくつかの本を読んだことがあるのだが、論者によって言うことが嘘のように違う。
そもそも、「ユダヤ人」て何、なんで宗教なのに民族問題になって、しかも迫害されるわけ、というのが理解しきれないので、肌感覚で難しい。
ユダヤ人という枠で括られる集団があって、それが世界的に「差別」にあい、当時の欧州原理の中でお為ごかしをかまされて色々拗らせた結果だというのはわかる。
そうはいってもパレスチナにちんと何世代も暮らしていた人たちがいた。その人たちにとっては、一方的な侵略でしかない。
それもわかる。
が。国際社会はそれを認めた。なんせ、イスラエルと国家として承認した。
それが現状。そこから、色々な綺麗事と現実が交錯してどうにも解けなくなってるのも理解する。どうすればいいんだともし正面切って聞かれたら、ぼく如きでは回答のしようもない。
過去の経緯は色々あるのだろう。ちゃんと勉強してないから何も言えない。
が、こないだの、あの件は、イスラエルという国家を殲滅することを掲げるテロ組織が、戦闘員でもない音楽祭に集まって民間人を虐殺した。
虐殺だよ。
虐殺。強姦拷問。
イスラエルは切れた。
戦闘国家としてモサドという情報機関まで持ってるのに、この虐殺を許してしまった。
あかんもうこいつら。
イスラエルという国の正当性、国民を守るためには、こいつら殲滅する以外道はない。
どんな犠牲を払っても。
国際的に承認された国家への、残虐なテロ行為を撲滅するために。
ハマスは、パレスチナを代表していない。
そういう理解なのだが。
この著者の論点は全く逆。
ハマスは相互扶助と社会福祉の団体で、抵抗権として、ちょっと暴力を振るうこともある。選挙で選ばれたパレスチナの代表であって、全ての責任は、すべからくイスラエルにある。
オスロ合意も、そのほかも全て、パレスチナを殲滅するためのイスラエルの欺瞞である。
虐殺の件は触れてません。触れません。イスラエルの攻撃のよるものという情報もありますという。
エビデンス一切なし。
超正当ユダヤ主義だっけ、知らんけど。何人言うてんのすら知らんけど。チェリーピッキングと、藁人形が出待ちしてるくらいの印象。
あまりにも一方的。
論調が、誘導が露骨。
そもそもイスラエルの建国が正当だったのかという話になると思う。何度も言うが、とにかく建国は国際的に認められている。
この人の気持ち悪いのは、なんだかんだと、日本も同じですよね、責任ありますよね、北海道って入植者植民地主義ですよね、半島の分断やりましたよね、中東がこうなったのも日英同盟で英国の利権を認めた日本の責任でもありますよね、問題解決のために目の前の差別に対応していきましょう、って正気の沙汰とは思えず。
きつかったっすね。 -
みなさんのコメントが、さらに勉強になります。
日本でも様々なデマを引っ提げた差別排外主義が堂々と横行していて危機感を感じます。
冷静に対話と検証を重ね、小さな実践を続けていきたいです。
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パレスチナとイスラエルについて、最初の1冊目にもおすすめ。歴史を順序立てて解説してくれるので、ある程度何があったかわかっているけどという人も情報か整理されて良いと思います。とりあえずこれ1冊読んで!という本。文字が細かすぎずレイアウトもすっきりしているので読みやすいです。
著者プロフィール
早尾貴紀の作品

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/88107
「自殺行為とわかっていても…」“帰還の大行進”に参加したガザの若者たちの絶望 イスラエルとパレスチナ、2023年の「10.7」にいたるガザ分断・封鎖政策 | JBpress 2025.5.11
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/88108
https://book.asa...
https://book.asahi.com/jinbun/article/15641139