- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582850079
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
<目次>
序
第1章 孔子という男
第2章 受命なき聖人
第3章 まやかしの孔子王朝
第4章 神秘化される孔子
第5章 孔子、ついに王になる
第6章 儒教神学の完成
終章 ルサンチマンの宗教
<内容>
儒教というのは、私にとって不思議でわかりにくい思想だった。この本は難しく、中国史をよく知らないのでてこずったのだが、孔子はウソつきで臆病で見栄っ張りで、ということはわかった。そして優秀な弟子や儒家の人々がなぜか孔子を持ち上げ、王についには皇帝にしようと奔走し、元の時代に王になった。それを著者は「ルサンチマン(復讐)」と呼んでいる。わかったことは、儒教というのは、孔子よりもその弟子たちが一所懸命作り上げた、虚構の宗教(なのかな?)だということ。最後まで分からなかったのは、そんな孔子になぜ弟子たちは付いていったのか?
逗子市立図書館 -
孔子はペテン師、儒教は都合のいい主張を行き当たりばったりに繰り広げるでたらめ宗教、とにべもなく断言するのには驚きます。
儒教に関して読む初めての本がこれでいいのか少々悩むところではありますが(笑)。
これを読んでいる最中に、「論語がブーム」とかいう新聞の記事を見て苦笑してしまいましたよ。
おもしろいんだけど分かりにくいのは、結局儒教は国家の中枢に食い込んでいくわけですけど何がどうしてそこまでに至ることができたのか、という点。
そもそもどうして弟子がそんなに付いているのかも謎です。この本によると論語には色々と孔子の欲にまみれた浅ましい言動が書かれているらしく、そこを弟子に見咎められたりもしているようなのに。カリスマではあったということか?
孔子を貶めることに情熱を燃やす作者の強弁、と取れなくもないので、その部分に説得力があるとなおおもしろいのになぁ、と思います。