- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582852264
作品紹介・あらすじ
本書で扱うのは「冤罪の過ち」である。なぜ被疑者・被告人はやってもいないことを「やった」と言ってしまうのだろうか。なぜ私たちはその「嘘」を見抜けないのだろうか。「過ちの現場」となる取調室で何が起こっているのだろうか。心理学者として供術証拠の真偽を鑑定してきた著者が探る「取調室の謎」と「過ちの構造」。
感想・レビュー・書評
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冤罪がテーマの本。
とても丁寧に解説しているので、事例は少ないが、どれも読んでいて身の毛がよだつ思いがした。
物事はあらゆる角度から検証しなければならないと強く感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
108円購入2015-10-15
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取調室というのは状況そのものが自白を被疑者に強要させるような力の場の関係があるのに、警察官自身がそのことに無自覚であるということは恐ろしいと思った。さらには、世の中の常として、自分の保身とか、前例にないとか、その他の要因が冤罪をつくるという要因となっていること。悪質なものとしては警察官自身がねつ造すらすつ場合もあるということ。
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取調室という、一般人には馴染みのない場所では強力な磁場が働いている。
見えていないはずのものをいつのまにかはっきり見たと言い、全く身に覚えのない事件を自分がやったと言ってしまう人々。
本書を読む限り、犯人を挙げたい正義感や自分なら防げたかもしれないという責任感等が絡み合って無実の人に罪を科してしまったのだろうと思う。
人の記憶は曖昧で改ざんされてしまうし、人から誘導されるとそのような気もしてきてしまう。
だからこそ、取調室の様子や捜査の様子の可視化が進めば良いと思った。
また、障がい者が巻き込まれた場合の対処の仕方についてはよりいっそう慎重になる必要があることをより多くの人たちに知ってもらう必要があると強く感じた。 -
[ 内容 ]
本書で扱うのは「冤罪の過ち」である。
なぜ被疑者・被告人はやってもいないことを「やった」と言ってしまうのだろうか。
なぜ私たちはその「嘘」を見抜けないのだろうか。
「過ちの現場」となる取調室で何が起こっているのだろうか。
心理学者として供術証拠の真偽を鑑定してきた著者が探る「取調室の謎」と「過ちの構造」。
[ 目次 ]
第1章 取調室の謎―広島港フェリー甲板長殺し事件(新聞報道の背後で;手書きの自供書 ほか)
第2章 確信が証拠を生み出す―小さな事件から(無実の被疑者を追い詰める構図;生み出される「過去」―日常のなかの事件 ほか)
第3章 「証拠なき確信」に巻き込まれた画家―帝銀事件(戦後最大の毒殺事件;疑惑が確信を生み、確信が証拠を作り出す ほか)
第4章 知的障害の男が舞台に押し上げられて―野田事件(1)(陰惨な少女わいせつ殺人事件;青山正さんの逮捕 ほか)
第5章 証拠偽造の疑惑―野田事件(2)(取調室のすき間から洩れ見えたもの;証拠偽造の可能性 ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
2009年7月17日
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本書で扱うのは「冤罪の過ち」である。なぜ被疑者・被告人はやってもいないことを「やった」と言ってしまうのだろうか。なぜ私たちはその「嘘」を見抜けないのだろうか。「過ちの現場」となる取調室で何が起こっているのだろうか。心理学者として供術証拠の真偽を鑑定してきた著者が探る「取調室の謎」と「過ちの構造」。
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夏休みの課題で読んだ本。
最初はいやいや読んでたけど面白かった!!
冤罪とかに興味ある方はおすすめです。 -
警察・検察は証拠に基づいて捜査を行って冤罪の危険性とも戦うことが必要だし、刑事弁護人は捜査の誤りを徹底的にただしていかなければならないと思った。帝銀事件、野田事件、家庭教師わいせつ事件など今回冤罪の可能性があると指摘された事件を20年以上弁護団側の心理学者として活躍されている先生が書かれている。人を取り調べることの責任の重さを感じた
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人はなぜ、無実の罪を認めてしまうのか。なぜ私たちはその「嘘」を見抜けないのだろうか。「過ちの現場」となる取調室で何が起こっているのだろうか。心理学者として供術証拠の真偽を鑑定してきた著者が探る「取調室の謎」と「過ちの構造」を探る一冊。